あらすじ
私には妹がいた。私とはまるで違う完璧な妹が。端正な顔立ちなのに愛嬌があり、成績も優秀な完璧な妹。私とは、比べるのもおこがましいほどの“完璧”。しかし、彼女は2年前の事故であっけなく死んでしまった。そんな私が町で偶然出会った少女は、死んだ妹によく似ていた……『お前は私の死んだ妹に似ている』の他、表題作『ジャックポットに微笑んで』や『仮定法過去完了』『見ている』等多彩な作品を収録。女の子の内側(ウチガワ)覗いてみる……?
続きを読む
私には妹がいた。私とはまるで違う完璧な妹が。端正な顔立ちなのに愛嬌があり、成績も優秀な完璧な妹。私とは、比べるのもおこがましいほどの“完璧”。しかし、彼女は2年前の事故であっけなく死んでしまった。そんな私が町で偶然出会った少女は、死んだ妹によく似ていた……『お前は私の死んだ妹に似ている』の他、表題作『ジャックポットに微笑んで』や『仮定法過去完了』『見ている』等多彩な作品を収録。女の子の内側(ウチガワ)覗いてみる……?
私には妹がいた。私とはまるで違う完璧な妹が。端正な顔立ちなのに愛嬌があり、成績も優秀な完璧な妹。私とは、比べるのもおこがましいほどの“完璧”。しかし、彼女は2年前の事故であっけなく死んでしまった。そんな私が町で偶然出会った少女は、死んだ妹によく似ていた……『お前は私の死んだ妹に似ている』の他、表題作『ジャックポットに微笑んで』や『仮定法過去完了』『見ている』等多彩な作品を収録。女の子の内側(ウチガワ)覗いてみる……?
『少女支配』『この愛を終わらせてくれないか』の筒井いつき先生の、別名義の短編集。別名義でも、特有の暗い感情、理解の及ばない暗部の表現は変わらない。 この短編集をやや強引に纏めるなら、〈片想い百合〉ではないかと思う。それは明らかにそう描かれている物から、ある意味での両片想い、素直になれないというレベルの物まで幅広いが、一方通行な残酷さがある。 そしてそこにある暗さ、陰湿さ、負の感情の強さが凄い。つつい先生の作品を一つ読み終わると、生きて帰って来たという謎の安堵が沸き起こる。 ●『お前は私の死んだ妹に似ている』…自分に劣等感を与えて死んだ妹と、瓜二つの後輩が出来た。懐く後輩と、妹を重ねる姉。 (巻末『dear my sister』はこちらの過去話) ●『ジャックポットに微笑んで』…容姿端麗で性格の悪い子の唯一の友達は、彼女を男との恋愛にけしかける。それは伸るか反るかの大博打。 ●『仮定法過去完了』…親友の結婚式。ネックレスをつけてやる手が震える。 ●『見ている』『また、見ている』…綺麗な先輩を見つめる。その視線に先輩は気づいた。 ※異性愛の影のある作品が多いが、男はそっちのけなので私は気にならなかった。