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天才が生まれた一瞬の輝きを閉じ込めた一冊

まず、度肝を抜かれるのが巻頭にフルカラーで収録されている「おなもみ」です。 遠くに引っ越してしまう幼なじみの少女に対する未練を少年の視点から極限にまで削ぎ落とされた台詞と洗練された演出、メタファーを使うことでわずか8ページで描写しきった傑作です。初めて読んだのは何年も前ですが今だにその時の衝撃が忘れられません。特に見開きの一枚絵の構図と吹き出しの位置はこれまでの自分漫画体験には全くないもので「こんな漫画の見せ方があったのか!?」とパニック状態になりました。 また、色彩センスも抜群で少女漫画らしい水彩メインのパステルカラーで実在感がありながらもどこか幻想的な空間を描き切っています。 かわかみ先生の作品、特にこの本に収録されている作品には、女性作家でありながら男性目線のモノローグで男性が女性に対して密かに抱いている感情を暴き出しています。一見すると男性に対して厳しい目線が向けられているように見えますが、逆にそこまで理解してくれた上でこのような作品を書いて世間の男性に対して接しているのだと考えると非常に慈愛に満ちた作品として捉えることができる作品が多いです。 なので、女性はもちろんですが、男性にも読んでいただきたい一冊です。

TKD@マンガの虫
TKD@マンガの虫
『少女ケニヤ』のクチコミ投稿
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タイトル
本文
少女ケニヤ
少女ケニヤ
かわかみじゅんこ
かわかみじゅんこ
あらすじ
復刊しました!この子をよろしく!byかわかみじゅんこ10代の恋愛を鮮烈に描き、発売されるなり話題をさらった幻の1冊がついに復刊!しかも『亜木子』を単行本初収録!新装幀で再登場!※本書は1998年に宝島社から同タイトルで発売されたものを一部改編(『あかずのふみきり』を『亜木子』に差し替えて収録)したものです。
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