あらすじ高校1年の森田かつみ。厳しい自然の中で逞しく、活動的なオテンバ娘。かつみの家は奥羽山脈の山間にある小さな村で、冬には2メートルもの積雪にみまわれる豪雪地帯。ほとんどの家が農家で、冬の間、男たちは都会へ出稼ぎに出る…。そんな習慣のもと、東京へと出ていたかつみの父親が、正月休みで帰省するのだが、東京で知り合った青年・北川育夫という男を伴っていて…?
大好きな作品『おらが村』のかつみが主人公で、田舎の暮らしに憧れて東京から森田家にやってきた北川との生活が中心。北川が村の生活と農業に馴染んでいく過程で、田舎の良いところも悪いところも見えてくる。人間模様だけでなく、生活の知恵や習慣、野生の動植物の解説も描かれており、資料としても非常に素晴らしい。これを読めば片栗粉の作り方まで分かる。 当時の恋愛観や結婚観は今と違って非常に厳しく、自分は嫌だが、tinderとかで「ピピー!可愛すぎ警察の者です!」みたいな文章を送ってる人には最低3回くらい読み返して欲しい。 最後が『おらが村』に出てきた政太郎の言葉で締められていて良かった。