あらすじかつみの家の居候・北川はマムシに噛まれ、鷹匠の娘・あい子に助けられる。美しい彼女を愛し始めた北川は、あい子のために曲を作る。北川が作詞、作曲をしたノートを見たかつみは、そのノートにびっしりと書かれた曲の多さに驚く。そんな時、知り合いの男が北川を見て、大物人気フォークシンガーに似ていると言い出した。その歌手が姿を消してから、もう2、3年経つというが…。北川育夫とは、一体何者なのか?そして、北川とあい子の恋の行方は!?青春大河ロマン、完結です!
大好きな作品『おらが村』のかつみが主人公で、田舎の暮らしに憧れて東京から森田家にやってきた北川との生活が中心。北川が村の生活と農業に馴染んでいく過程で、田舎の良いところも悪いところも見えてくる。人間模様だけでなく、生活の知恵や習慣、野生の動植物の解説も描かれており、資料としても非常に素晴らしい。これを読めば片栗粉の作り方まで分かる。 当時の恋愛観や結婚観は今と違って非常に厳しく、自分は嫌だが、tinderとかで「ピピー!可愛すぎ警察の者です!」みたいな文章を送ってる人には最低3回くらい読み返して欲しい。 最後が『おらが村』に出てきた政太郎の言葉で締められていて良かった。