あらすじ

母を殺した13人の学者の行方を追う来留間慎一は、魔獣狩りの3人組を撃退するが、ひどい手傷を受けてしまう。未来予知を行う天外老人の命を受け、慎一のあとを追っていた富三郎は、傷を癒す慎一と出会い、天外の元へと連れていく。天外の口からは予知一族にまつわる秘密と、慎一が“いずれ巨大な王と戦う”ことが予告されるのだった。謎が謎を呼ぶ第2巻。
魔獣戦線(1)

“科学技術の発達に人類の進化がおいつかなくなっており、このままいけば機械文明に人類が滅ばされてしまう”と考える科学庁国際科学研究所・来留間源三博士は、人工的に進化させた新人間(ニューマン)の開発に心血を注いでいた。来留間博士の息子・慎一は、父・源三が研究材料として集めた猿のチーコやライオンのキング、ゴールドと平穏な日々を過ごしていたが……。

魔獣戦線(2)

母を殺した13人の学者の行方を追う来留間慎一は、魔獣狩りの3人組を撃退するが、ひどい手傷を受けてしまう。未来予知を行う天外老人の命を受け、慎一のあとを追っていた富三郎は、傷を癒す慎一と出会い、天外の元へと連れていく。天外の口からは予知一族にまつわる秘密と、慎一が“いずれ巨大な王と戦う”ことが予告されるのだった。謎が謎を呼ぶ第2巻。

魔獣戦線(3)

神の使徒を標榜する13人の学者のひとり、バルビア博士を追い詰めた来留間慎一と予知一族の富三郎、真理阿の3人は、博士より不吉な言葉を耳にする。バルビア博士の脳から慎一が生きていることを知った来留間源三は、魔獣・慎一を打倒すべくその包囲網をせばめていくのだった。衝撃のラストが脳裏に刻まれる、最終巻!!

魔獣戦線

色んな作品の着想源になっていそう

魔獣戦線 石川賢
名無し

『ゲッターロボアーク』がアニメ化したり『ゴジラVSコング』で地球空洞説が取り上げられたり『エヴァンゲリオン』が完結したりFGO7章のアニメをようやく見たりなど、巡り合わせがいくつか重なって本作を手に取りました。 迫力ある魔獣のデザイン、バイオレンスな復讐譚など普遍的な魅力が詰まっていて数多くの作品に影響を与えた理由が一発で理解できるパワフルな作品です。 後世への影響という点に絞ると、やはり一番の見所は聖書をモチーフとした神話の再構成にあるかと思います。13人の使徒、箱舟計画、人類のアップデート、母親の守護、父と息子の対立…などなど25年間親しまれてきたエヴァの題材がさらにその20年前に大方まとめられていたのは素直に感動しました。 FGO7章の話で影響源としてよく名前が上がるのは同じく庵野監督の『シン・ゴジラ』ですが「絶対魔獣戦線」という章タイトルに本作へのオマージュが捧げられていています。 『魔獣戦線』→『エヴァ』→『シン・ゴジラ』→『絶対魔獣戦線』と自分の好きな作品に流れているエッセンスが繋がっていると思うとなんだか嬉しくなってしまいました(乱暴ですが)。 クライマックスで満を持して巨大な神の尖兵イブとアダムが現出し、一体どうなるのかと思っていたら出てきたところで最終回というのもパワフル。そんなことって…と呆気に取られたのですが『エヴァ』も大概そういう決着が多かったかもしれんと妙に腑に落ちたり。 本作そのものの面白さはもちろん、読めば他の作品ももっと楽しめるようになると思います。今読んでよかったです!(でもちゃんと完結はしてほしかった…)