昭和33年4月、高校を卒業して昭和銀行に入行した矢口(高橋)は、銀行は閉店した後こそが戦場であることに衝撃を受ける。伝票の集計結果と現金残高が一致しなければ、一致するまでやり直すのはもちろんのこと、現金の過不足ともなれば、一円単位で原因を究明するのは当然であった。そして、同僚の当直中に起こった悲劇や、テレビ時代の到来を機に始まったテレビ積立てなど、矢口高雄本人が、高校卒業後から30歳でマンガ家としてデビューするまでの12年間の銀行員生活をふり返りながら描く、自伝的エッセイ漫画!
40歳独身、一人住まいのしがないフリーランス暮らし。はたから見れば地味極まりない生活かもしれないけれど、けっこう楽しく暮らしている。でも…もしも一つだけ…望むとすれば…猫、飼いたいよー――う!!!物心ついた時から無類の猫好き、食欲よりも性欲よりも猫欲が強いくらい猫が好きなのに、重度の猫アレルギーゆえに飼うことが叶わなかった悲しみの日々。そこから一転して猫のいる奇跡のような今。猫ナシの過去と猫アリの現在がフクザツに交錯を重ねる、猫・猫・猫に全身全霊を捧げるコミックエッセイ!
とんちで知られる一休宗純。その人生は波乱にみちたものであった。将軍、天皇、僧侶、侍、民衆…さまざまな身分の人間の思惑が混ざりあい、混乱を極める室町時代。高貴な身分でありながら出自を隠し、真剣に悟りを目指す一休宗純は迷いながら懸命に生きる。矛盾と不条理と苦しみに満ちた世間のなかで、どのように生き、そして死ぬのかを考えるきっかけとなる傑作。アングレーム国際漫画祭遺産賞を受賞し、世界からの評価が高まる坂口尚。その遺作となる本作は、日本漫画家協会賞優秀賞を受賞した幻の作品。大判かつ高精細な印刷で、人生の指針を与えてくれる本作をお楽しみください。第1巻で描かれるのは、愛する母の引き離されて仏門に入ることとなった一休の幼少期から、青年となり師匠である謙翁宗為との出会いと別れ。
傑作『音楽』が生まれる前 自伝的作品にして 青春迷走劇の最高峰 最小の線で世界を変える気鋭の漫画家、大橋裕之の原点 「俺、このまま何にもなれずに終わるのかな…」 「1998年4月、高校を卒業した僕はプロボクサーになると言って実家を飛び出し、この街にやってきた。 本当は…漫画家になりたいのに…。俺は一体、何をやってるんだろう…」 漫画家になりたいという夢を抱いて迷走した、19歳の夏。 まわりのみんなが自分より偉く見えた、あの日。 ねじれた生活のなかで悶々としながら出した答えとは…。 迷いながら日々を生きる、すべての人に捧ぐ――。