あらすじアパートが火事になり、田代勇介(たしろ・ゆうすけ)の家で同居する山葉圭(やまば・けい)と友崎(ともざき)。彼女達が新しいアパートへ移る前日、想いが込み上げた勇介は、圭にキスをして怒らせてしまう。そして一人暮らしへ戻った勇介に、海外出張をしているおじさん夫婦から一ヶ月後に帰国するというエアメールが届く。勇介は残された1ヶ月を圭との同居生活がしたいと考えるが……!?
柳沢きみお先生といえば「特命係長 只野仁」を筆頭に男性週刊誌の少しお色気の入ったストーリー漫画しか連想できない方も多いでしょう。 今の作風とは真逆の存在がこの『翔んだカップル』であり、「月とスッポン」と並んで80年代のラブコメブームの基盤を作った作品だと言えます。 ドラマ、映画化もされ薬師丸ひろ子さんの初主演作でもあり、当時のマガジンの顔として認知されていました。 今読むとよくある話だなと思う方もいるでしょうが、それはこの作品が“時代の先駆者”だったからだと言えるでしょう。 後年の青春群像劇に大きな影響を与えた作品です。 「新・翔んだカップル」や「続・翔んだカップル」、21世紀に入ってから連載された「翔んだカップル21」と勇介達の後日談を描いた作品も充実しているだけに、まとめて読んでみるのもオススメです。