あらすじ父から離れて自立しようとする杉村秋美(すぎむら・あきみ)は、田代勇介(たしろ・ゆうすけ)に頼らないで、何もないアパートで一晩を過ごす。一方、勇介は河島(かわしま)、今川(いまがわ)と同居生活を始めることに。そして、父から自由に生きることを認められたのに悩んでいる杉村に対して、自分なんかじゃ彼女の助けになれないと知った勇介は……!?
柳沢きみお先生といえば「特命係長 只野仁」を筆頭に男性週刊誌の少しお色気の入ったストーリー漫画しか連想できない方も多いでしょう。 今の作風とは真逆の存在がこの『翔んだカップル』であり、「月とスッポン」と並んで80年代のラブコメブームの基盤を作った作品だと言えます。 ドラマ、映画化もされ薬師丸ひろ子さんの初主演作でもあり、当時のマガジンの顔として認知されていました。 今読むとよくある話だなと思う方もいるでしょうが、それはこの作品が“時代の先駆者”だったからだと言えるでしょう。 後年の青春群像劇に大きな影響を与えた作品です。 「新・翔んだカップル」や「続・翔んだカップル」、21世紀に入ってから連載された「翔んだカップル21」と勇介達の後日談を描いた作品も充実しているだけに、まとめて読んでみるのもオススメです。