あらすじ

心はじける、研二(ケンジ)&友美(ともみ)の箱根ツーリング。気分さわやか、楽しさ満喫!……と思いきや、突然現れた「白いポルシェ」!さてドライバーはというと、なんと「水曜日のシンデレラ」!?研二は過激に喜ぶけれど、もちろん友美は大激怒ッ!?せつなく心を駆け抜ける、青春満タン、超名作のバイクストーリー!!
あいつとララバイ(1)

青春がきらめくのなら、ちょっとだけ不良(ワル)がいい――。『シャコタン・ブギ』へと続く、不朽の名作バイク・ロマン!バイクとケンカ、そして女のコに夢中――。菱木研二(ひしき・けんじ)、16歳。ただいま横浜西高(ダブリの)1年生!道路に突然飛び出して、勝手にカワサキ750RS・ZIIの後ろに飛び乗った女のコ――佐藤友美(ともみ)に一目ボレ。男が恋する気持ちを決めたのなら……ゴーインなくらいに引き寄せるだけ!男心にグッとくる、大傑作の青春コメディ!

あいつとララバイ(2)

全女生徒あこがれのマト=大田(おおた)くんが、なんと友美(ともみ)に交際申し込み!ツッパリボーイの研二(ケンジ)に強力なライバルが出現したぞ……!?ダブリで不良(ワル)なお調子者だけど、恋も友情もまっすぐなだけ!ハマのバイカー=ケンジが、こんどは「バスケ」で対決だっ!!キャンパス中に大騒動を巻き起こす、不朽の名作・ステップ青春ストーリー、第2巻!!

あいつとララバイ(3)

リエの複雑な「家庭の事情」、友美(ともみ)の愛の芽ばえ。なにやら話が込み入ってきたところで、研二(ケンジ)がチンピラに襲われて……ダウン!?しかも担ぎ込まれた病院で、まさかの昏睡状態に……。バイクを愛する横浜の不良(ワル)、研二の想いはどこへ行く!?いよいよ青春フルスロットル、不朽の名作ときめき初恋編、第3巻。

あいつとララバイ(4)

「あなた、あたしと……した?」「――うん」授業中でもタバコを吸っちゃう大胆担任・由紀子(ゆきこ)先生の“課外授業”のせいで、研二(ケンジ)の貞操が大ピンチ!!翌朝の登校中には友美(ともみ)とハチ合わせしてしまい、またまた誤解の大事件!!バイクを愛するハマの不良=研二を奪い合う、うらやまし過ぎる“恋のさや当て”が始まりそうだっ!やがて舞台は、深夜の首都高に……。ときめき青春ロマン、エンジン全開第4巻!!

あいつとララバイ(5)

超フィーバーの創立記念ダンスコンテスト会場に、友美(ともみ)がライバル・太田くんと登場!ナンパな研二(ケンジ)が由紀子先生によそ見しちゃった浮気ゴコロへの罰(ばつ)とはいえ……やっぱりやきもち大ショック!!期末テストさえ突破できれば、「葉山マリーナでバイト」の夏休みなのに……。エッチな妄想いっぱいの研二、友美と2人っきりの勉強合宿を乗り越えられる……!?青春はじけるバイク&ラブ!

あいつとララバイ(6)

リゾート海岸・葉山で、みずみずしい恋を満喫する研二(ケンジ)と友美(ともみ)。その二人の前に、突然ナイフを振りかざしたチンピラが……!!実は浮気者の研二、不良少女・マリアと“ひと夏の恋”を始めてしまったところなのです!!しかもマリアを愛する“横須賀ジミー”と暴風雨をこじ開けるような“地獄のレース”が始まって……!!ド派手なライディングから始まる、真夏の海沿い青春まっさかりのバイク&ラブ!!

あいつとララバイ(7)

“8代目本牧(ほんもく)レディ”は、じゅんか、リエか、それとも友美(ともみ)か――!?顔がよくって、ケンカが強くて、ハートが熱い、そんな不良娘……。横浜(ハマ)に伝わる伝説のクイーン選びが、研二(ケンジ)やひろしの先導でいよいよ開始!!まずは実戦テストとばかりに、天涯孤独のバンドガール・じゅん&ひろしがタイマン勝負!お次は、アスリート3人娘の短距離走バトル!!青春爆走バイク&ラブ、第7巻!!

あいつとララバイ(8)

横浜(ハマ)にのさばる暴力団・紅蓮(ぐれん)会を叩き潰すべく、本部に飛び込んだ本牧(ほんもく)レディと、研二(ケンジ)&ひろし!一方のヤクザは「殴り合いではなく、レーシングチーム紅蓮会として相手しよう」と提案!ハマに散らばる不良(ワル)たちは、横浜ミッドナイトスクランブル全チームを集合させて、神戸めざしてキャノンボールをおっ始め……!?熱っついハートがもう全開、ビビッと来まくる不朽の名作&青春激走バイクドラマ!

あいつとララバイ(9)

研二(ケンジ)のハートを狙いあう、ライバルの新名(にいな)じゅんが横浜西高に転入し、超ライバルの由紀子(ゆきこ)先生がF1ドライバーと破局して、アメリカから緊急帰国……!!!!これでは友美(ともみ)もウカウカできないぞ!?研二をめぐる事件と恋のスクランブルは、またもや一触即発だっ!バイクに懸ける青春と、恋とケンカとちょっぴり不良(ワル)。ドラマティックな不朽の名作、第9巻!!

あいつとララバイ(10)

ジミーとマリアがアメリカへ旅立ったと思ったら、今度はなんと、友美(ともみ)の初恋の人・たかしが帰国!?研二(ケンジ)のモヤモヤは止まらない!しかも泣きっ面に蜂(ハチ)と言いますか……彼の免許証をスッて逃げた美少女・なつきが、横浜西高に入学して、友美のジェラシーを刺激しているみたいですっ。じりじり焦(こ)げそなラブトライアングル急展開、横浜(ハマ)系・青春バイクストーリー第10巻!!

あいつとララバイ(11)

小鹿みたいに素早くて、友美(ともみ)とじゅんを足して2で割ったようにキュートな美少女・君原(きみはら)なつきの横浜西高入学により、またもや友美&研二(ケンジ)の間に波風が……!?一方、沈黙を守る“本牧レディ”ことリエが、神戸の凶悪暴走族“魔駑奴愚(マッドドッグ)”の解散式に……!!研二のZ2(ゼッツー)は、東名高速をカッ飛ぶのみ!!横浜の街をステージに、青春が軽やかに駆け抜ける――バイクと恋の物語、第11巻!!

あいつとララバイ(12)

“本牧(ほんもく)レディ”ことリエの後を追って、バイクで神戸に乗り込んだ研二(ケンジ)とひろし、そして友美(ともみ)。ゴールの神戸で、元・凶悪暴走族総長の大門恭介(だいもん・きょうすけ)とのタイマン勝負が始まった!しかし思わぬ警察の介入に遭(あ)い、深いナゾに包まれたドラマは、急転直下横浜(ハマ)へ――!!本牧のヤバイ店には、ハーレー乗りの“伝説のライダー”沢木(さわき)が再来!横浜に、激震走るか――!?

あいつとララバイ(13)

沢木竜一(りゅういち)の“ゾク狩り”に対抗するかのように、再び集合するエンゼル・キッスの美女(マブ)たち!!本牧(ほんもく)レディ・リエの真意とは……なんだ!?騒然とする横浜(ハマ)の街に、またも一触即発の危機が……!?バイクだらけの不良(ワル)な青春がぶっちぎる、ぐぐっとキちゃう第13巻!!

あいつとララバイ(14)

キャッツ、ベイカーズ、そしてエンゼル・キッス。横浜(ハマ)の桟橋(さんばし)にぞくぞくと集合していくヤングたち。「どんな野郎もブッ潰してやらァ!!」――血をたぎらせる、ゴキゲン暴走マッチが始まるぜッ!!!!バイク野郎の恋と青春をかろやかに描いた、フルスロットル第14巻!!

あいつとララバイ(15)

ヨコハマ・ミッドナイト、暴走ゲームの終着点まであと少し――。信頼していた手下の思わぬ裏切りのせいで、孤独感にひたるベイカーズのリーダー・沢木竜一(りゅういち)。だが青春は……ド派手に走らせたモノ勝ちだッ!!研二(ケンジ)よ、竜一よ……もうひとっ走りブッ飛ばせ!!!!フルチューンド青春&バイクストーリー、第15巻!!

あいつとララバイ(16)

純情なのか、はたまた“したたか”なのか!?失った恋の面影を求めて、研二(ケンジ)に接近する兵藤(ひょうどう)カオリ。モテモテ研二は、またしても訪れる“女難の危機”をどう乗り切る!?バイクと恋と青春と。横浜(ハマ)系フルスロットル物語――新局面へ……突入ッ!!

あいつとララバイ(17)

兵藤(ひょうどう)カオリを性悪女と呼ばれてしまい、姉おもいの極悪3兄弟(ブラザーズ)は怒り心頭!!研二(ケンジ)に迫る3兄弟!!さしもの研二も今度こそ大ピンチだ!!ハンパなことじゃすみそうもねぇ……ひと騒動は必至だぜッ!カワサキZ2(ゼッツー)が爆音鳴らし、横浜(ハマ)の街を駆け抜けてゆく――バイクと恋と青春の超名作、またまたズキューンと……発進!!

あいつとララバイ(18)

雄大な北海道。果てしない地平線――。いま2台のバイクが、猛スピードで駆け抜ける!!恭介(きょうすけ)とジュン。そして研二(ケンジ)と友美(ともみ)。みなぎる青春、たぎる血潮。大原野をステージに、「横浜ナンバー(ハマナン)」マシンがぶっちぎり、新たなバトルが始まる……!!青春バイク物語、最高速で――激走!!

あいつとララバイ(19)

死神ライダー・赤木洸一(あかぎ・こういち)。その不吉な影を断ち切れるのは……オレだけだ!!赤木のバイクを研二(ケンジ)は追う、ひたすら追う!!だが訪れたのは“一瞬の事故”……。研二はフッ飛び、心に問う。「やはり赤木は、正真正銘の“死神”だったのか」――!?横浜(ハマ)系バイク&青春ストーリー、北海道の大地を……爆走!!

あいつとララバイ(20)

その胸になにを秘め、そしてなにを求めて走るのか――!?見も知らぬ研二(ケンジ)を追って、はるばる北海道までやってきた、まりな。最高の風を突っ走る!「最高の風の中を……」と、その意味は!?超名作の横浜(ハマ)系バイク&青春ストーリー、いま地平線を……追い越す!!

あいつとララバイ(21)

黒いFXを駆り、研二(ケンジ)の前にコツゼンと現れて、激しく市街競走(レース)を挑む、謎のライダー。そのテクニック……並じゃねぇ!!ついつい研二は調子に乗って、売られたバトルを買っていくのだが――研二の技量(テク)は通じるのかッ!?超名作のバイク&青春ストーリー、売られたケンカもぶっちぎりだぜッ!!!!

あいつとララバイ(22)

アメリカ仕込みのダートレーサー・マキオに、魅入(みい)られたように挑む研二(ケンジ)。血も躍(おど)るバトルのためなら、生命なんぞ惜しかァねえッ!!迫真、ド迫力!!青春が燃えつきるまで……駆けよ、研二のZ2(ゼッツー)!!バイクと恋がひた走る、超名作の横浜(ハマ)系モーターストーリー!!

あいつとララバイ(23)

心はじける、研二(ケンジ)&友美(ともみ)の箱根ツーリング。気分さわやか、楽しさ満喫!……と思いきや、突然現れた「白いポルシェ」!さてドライバーはというと、なんと「水曜日のシンデレラ」!?研二は過激に喜ぶけれど、もちろん友美は大激怒ッ!?せつなく心を駆け抜ける、青春満タン、超名作のバイクストーリー!!

あいつとララバイ(24)

“水曜日のシンデレラ”=その子のポルシェに同乗して、箱根ドライブとしゃれこむ研二(ケンジ)。しかしそこで見たのは、あまりに凄絶(せいぜつ)な彼女のバトル――!!“悪魔”とは、車を呼ぶものではなく、その子自身のことだった!!研二の怒りと闘争心が……激しく高まり炸裂(さくれつ)するッ!!超名作の青春バイクストーリー、第24巻!!

あいつとララバイ(25)

“水曜日のシンデレラ”vs.研二(ケンジ)の箱根バトル!!シンデレラこと、その子のドライビングのスゴ腕ぶりに、さすがの研二も遅れをとった!もはや勝ち目はないのだろうか……!?だが、この時ッ!!とんでもない幸運(ラッキー)が、研二のもとに舞いこんで……!?激しくって、ほろ苦い。熱い青春を詰め込んだ、超名作・横浜(ハマ)系バイクストーリー!!

あいつとララバイ(26)

まぼろしの名バイク・カワサキ900Z1を求める、洋一(よういち)&研二(ケンジ)。大胆すぎることに、沖縄米軍キャンプに侵入(!?)、ついにその雄姿(ゆうし)を見た!だが警戒は厳重をきわめる……。はたして首尾よく奪取できるか!?不朽の名作、横浜(ハマ)系・青春バイクストーリー@沖縄編!!

あいつとララバイ(27)

高速環状線を疾駆(しっく)するスゴ腕ライダー“青い鳥”は、バイクショップ・ボンバーのおやっさんの言う通り「首都高速(シュトコー)のキング」なのか!?バイクに青春を懸けた研二(ケンジ)の探究心は……止まらない!!それにしても、バイク娘・美奈子(みなこ)の口の悪さといったら天下一品なモンですが……!?横浜(ハマ)系青春ストーリー、爆走する!

あいつとララバイ(28)

怪物ポルシェを駆って、“首都高速(シュトコー)のキング”の出現を待つ“水曜日のシンデレラ”こと、その子。……だけどそのバトル、あまりに無謀(むぼう)に過ぎないか!?ハラハラ止まらぬZ2(ゼッツー)ライダー・研二(ケンジ)。だけど、決めたからにはやるっきゃない!!首都高速バトルに、「リタイア」の文字など存在しないのだッ!!アクセル全開、超名作の青春バイク物語!!

あいつとララバイ(29)

ケツに友美(ともみ)を乗せるというハンデを背負って、白バイ相手に山下公園までの公道バトル……大発生!!危険はハナから覚悟のうえだッ。行こうぜ、研二(ケンジ)!へなちょこ白バイなんか、ぶっちぎりだ~~~ッ!!バイクに命を懸けまくる、横浜(ハマ)系・青春疾走(しっそう)物語!!

あいつとララバイ(30)

走り(バトル)は理屈じゃない。体で、フィーリングで、アタックするのみ!!夜明けの首都高速道3周勝負に、意地と男のプライドを賭けてひた走る、研二(ケンジ)とキング。勝利の女神はどちらにほほえむ!?青春という名のハイウェイを、カワサキZ2(ゼッツー)でカッ飛ばす――!!恋も冒険も詰め込んだ名作、横浜(ハマ)系バイクストーリー、絶好調!!

あいつとララバイ

雰囲気がリアリティを追い抜くバイク漫画

あいつとララバイ 楠みちはる
名無し

昔に好きだったバイク漫画(の多い)先生がいました。 その先生があるインタビューで 「かつてバイク漫画を描いて漫画編集部に持ち込んでも  ああ雰囲気漫画ね、で終わらされてしまってばかりだった」 みたいなことを言っていました。 先生御自身では自分の漫画を雰囲気漫画とは 思っていなかったようでしたし、雰囲気漫画というものを あまり肯定しない考えのようでした。 雰囲気漫画とは何か、の定義も難しいのですが・・ ですが、私自身はその先生の作品を 雰囲気がいい漫画、と思って好んで読んでいたので、 その記事を読んで微妙な気分になったことを覚えています。 その先生は楠みちはる先生ではないのですが、 楠先生は良い雰囲気の漫画を描く先生であり、 「あいつとララバイ」はその典型であり、 後の「シャコタン★ブギ」「湾岸ミッドナイト」 に続く雰囲気漫画の先駆けではないかと思っています。 あいつとララバイは話の流れに色々なバイク関係の話が 絡んできますが、わりと細かい部分は雰囲気で作られています。 論理的だとかメカニックな根拠があると言い切れるほどの 話の展開は少なく、あえていうなら 「それでも面白い」「そのほうが楽しい」 と思わせる感じでストーリーが走っていきます。 研二君が超絶テクニックでパトカーを躱すシーンとか、 具体的な描写はありません。 けれど1コマづつやページ全体の流れとかを上手く描いて なんだかおもしろい流れを見せてくれて、読んでる側としては その流れに乗って楽しめて納得しちゃうんです。 まさにその漫画の雰囲気に乗ったモン勝ちの世界。 リアリティを超えてバイクに思い入れが深まってしまう。 良い意味の雰囲気漫画を読ませてくれました。 そしてララバイにしろシャコタンにしろミッドナイトにしろ、 そういう雰囲気に乗ったことを読者に後々までけして 後悔させないだけの面白さがあると思います。 今になって思えば、ララバイの時代ですらすでに 旧車になりつつあったZⅡが最新バイクよりも 速く走る姿を描きながら読者を納得させていました。 そう思わせる雰囲気がそこにありました。 その手法をそのまんま湾岸ミッドナイトでも踏襲し、 それでいて飽きさせぬ色畔ぬ漫画を描いているのですから 楠先生は凄いですね。