【モーニング・ツー読み切り】私は、あなたの「世界」がほしかった。
高校で現代文の先生をしている通称・タナセンは教え子の女子生徒・海堀にラブレターの添削を頼まれる。自身の過去のトラウマから生徒の悩みには踏み込まないと考えるタナセンだったが…。
『スクールバック』の小野寺こころが描く衝撃作!! 高校1年生の夏、人生で初めて告白されたはるか。いじめから助けてくれたこともあり、そのまま流れで付き合うことになり…。
母なる瞬間。それは静かな祈りのようで―― 喪失を抱えるふたりの母の心の葛藤を描いた表題作「mothers」。突然開けた新しい世界を前に揺れ動く少年とその姉を描いた「蝶になる日」。 親子、家族、人間関係の複雑さを優しさあふれる視点で真正面からとらえた珠玉の12編。 秘めた気持ちがあふれ出す、新鋭・草原うみの初短編集。
器用すぎるひとは、不器用な人がもがいている様を見て「羨ましい」と思ったりするんだろうか。このマンガの主人公は、(後の)彼氏の下手なデッサンを見て「おもしろい」と感じます。そこに唯一無二の作家性を見出したのかと思いきや、芸大に進学しても彼氏の成績は底辺。マンガ家を志すも賞にかすりもしない。主人公は優秀だから彼がどうして駄目なのかがわかるけど、そのままでいてほしいから何も指摘しない。なぜなら彼の作家性を評価しているわけじゃないから。だからといって人間性に惚れているわけでもない。彼の目に映る暗くて歪んだ世界が好きなだけ。 彼の目から見える世界は愛しているけど、基本的には彼という人間を見下しているんだから、最後主人公が泣いていた理由がはっきりとはわからなかった。主人公の言う「好き」をどこまで受け取れば良いのか迷ったまま終わった。