鶴岡城下の最上川木流し人足をしていた砂田の鉄。極悪非道の暴れ者として悪名が高かったが、茶店で働く娘・志乃と恋に落ち、夫婦の誓いを交わしてから、人が変わった様に仕事に打ち込むようになった。しかし酒井藩の伐採方組頭の凌辱から志乃を助けようとして、その結果藩士二十余名を殺害してしまう。武家殺しとして追われる身になった鉄は、山野を彷徨い湯殿山派注蓮寺に逃げ込んだ。鉄を匿った名僧寛能和尚は、鉄を仏門に入れ、「鉄門海」と言う名を与える。仏教修業に一生を捧げる決心をした鉄は、追ってきた志乃を思い切るため自らの一物を切断した。江戸では眼病に悩む人々のために、自らの片目を抉り取って平癒祈願を…。
高校生に入学したばかりの秋原さんは自他共に認める陰キャで、唯一の癒やしは好きな漫画を読むこと。そんな彼女の目の前に、推しキャラとそっくりの同級生・阿久津さんが現れる! 身長、性格、言動のすべてが推しキャラと一緒。こんな夢みたいなことあっていいの!?
毎日が楽しかったあの頃。ずっと誰かと遊んでいたあの頃。細かく覚えていないけれど幸福感にあふれていたあの頃。あの頃、私たちは確かに魔法にかかっていた。日本の原風景が残る田舎に姉と二人で暮らすうさ。小学6年生になったうさの目標は、「友達といっぱい遊ぶ」こと! そんなうさの前に突然現れたのは…魔法少女!? 桜舞う春の日、魔法使いのリリィと友達になるが、リリィは悲しげな顔で「1年しか一緒にいられない」のだと言う。出会いと別れ…二人の少女の切なくも尊い1年が始まる…!!
書かずに死ねるか。大企業に勤めて仕事も順調、彼女とも良い感じな社会人・黒田マコトは、実生活の小さな積み重ねによって心を病んでしまう。休職し療養に励む黒田は、学生時代の文芸部の後輩・黄泉野季郎と再会する。卒業後、売れっ子小説家になっていた 黄泉野に焚き付けられ、黒田は再び筆を執ることにするが、それは艱難辛苦の道だった―――