あらすじ最後の標的、マリー・アントワネットの命を狙うサン=ジュスト。だが、マリー・アントワネットもまた、サン=ジュストへの復讐を目論んでいた。一つの悲劇から始まった復讐譚は、革命の終わりと共に終焉を迎えようとしている。一つのこれは愛のためにフランス王国を殺した男の物語。
いろいろな人物が登場する。 上の人の首をちょん切って終わりというイメージでした。 国家を転覆させるんだから、そんなシンプルなものじゃないんですね。 世界史を学校で学んだことがないので、ヨーロッパの歴史はあまりよく知りません。 史実に基づくことと、基づかないことが混ざったヒストリカルファンタジーとはいえ、この漫画をきっかけにサン=ジュストについて調べたので、歴史の勉強になっているのだと思います。 さて、本作を読んだ感想は、民衆を動かすメディアの力はすごいなあということです。 女装したり、言葉を用いたり、策を練ったり、サン=ジュストはあの手この手で、人々を焚き付けます。 その中で印刷物?を使うシーンがあるのです。 「メディアリテラシー」なんて概念がない当時のこと、書かれた言葉は嘘か誠か真実が明らかになる前に瞬く間に広まり、読み手にとって真実となってしまっていく。ペンの力は強いです。 ラストは情報で戦っていたサン=ジュストが、情報がなかったからこそ迎えた結末という感じがしました。