あらすじ1%の経済強者と99%の弱者(カモ)…「カモリズム社会」は絶対に打倒する――!! “実地研究(フィールドワーク)”と称し様々な「奇行」をする世界的な天才経済学者・加茂洋平。大学で蔓延しつつあったマルチ商法組織「NSA」を潰滅させ、更なる上部の新型マルチ組織「起業家集団/風景」の殲滅へと動き出す。だがその「洗脳」強化された悪質な手口が浮かび上がり…。弱者(カモ)を借金地獄に落とす悪徳商法を駆逐する、加茂教授の「カモリズム経済学」実践講義とは――!?
現代経済学の小難しい骨子の部分はすっ飛ばして投資詐欺のスキームや行動経済学のキャッチーなうんちくを楽しく教えてくれるために、「経済学を教えない経済学教授」というユニークなキャラ設定になっています。じつに巧妙。 教授が詐欺師をギャフンと言わせ、読者はスッキリなだけでなく身につかない知識で賢くなった気になれる。まさに読者自身がカモだったのだ…!!と、そこまで性格の悪い作者かどうかまではわかりませんが、これを読んで行動経済学に興味を持って実際にダニエル・カーネマンを読んでみる、くらいの意欲がある人以外は、この漫画読んでも「賢くなったつもり」で終わりでしょうね。