巽(たつみ)ピアノ調律所に勤務する蛭田敦士は、腕だけは超一流のピアノ調律師。どんなピアノでも蛭田の手にかかれば、再び美しい音色を奏でる。しかしその性格は難アリで…。気高くも毒がある、調律師の世界へいざなう第1巻!
戦後にアメリカ陸軍将校から贈られたという伝説の「テディのピアノ」が2台存在した。巽(たつみ)ピアノ調律所の新人研修生・小眞が真実を求めて奔走する。謎のピアノを前に、孤高の天才調律師・蛭田は――!
コンサート開演直前にピアノが壊れた。蛭田が調律中に起こったこの出来事に、ピアニストはパニックに。しかし蛭田には、コンサートを無事決行できる秘策があるという――。最悪を超えた猛毒を放つ孤高の天才調律師・蛭田が、ピアノを華麗に蘇らせる第3巻!
蛭田に指名で調律の依頼がきたが、それは“トリプルフィア”と呼ばれるピアノだった。コンサート仕様なのにコンサートに向かず、調律のままならない伝説の跳ねっ返りピアノ――。天才調律師・蛭田が煌びやかに難ピアノと舞う第4巻!
天才調律師・蛭田の元に持ち込まれた、謎のロール紙。特殊な自動演奏ピアノにセットすると、当時の音そのままに美しい調べを奏でるという。そのロール紙に記録されていた曲とは…。反骨ではない、ありのままの傍若無人さが魅力的な調律師物語、待望の第5巻!
巽ピアノ調律所に所属する星野小眞に近づく、ピアノ業界最大手メーカー〈アマギ〉主任調律師・八島。〈アマギ〉の元同期である天才調律師・蛭田になみなみならぬライバル心を持つ八島はついに行動を起こす…! 調律師の思いが交錯する、戦慄の第6巻!
星野小眞と共に巽ピアノ調律所を訪れる八島健人。彼にはとある計画があった。久しぶりに独りで依頼者のもとを回る蛭田。その腕は冴えわたるいっぽうだが…。音を作ることにすべてを捧げる調律師たちの第7巻!
天才少年ピアニスト・高遠譲は、コンサート開演直前に演奏を拒否。ピアノが声楽のようにビブラートしないのだという。ピアノの構造的に実現不可能な難題に、調律の魔術師・蛭田がとった行動とは…!
ドイツの名門ピアノメーカー〈エメリッヒ〉。この世界最高峰のピアノを扱うことのできる、卓越した技術を有する調律師集団〈エメリッヒソサエティー〉。蛭田とエメリッヒとの関係が明らかになる注目の第9巻!
最高級ピアノ〈エメリッヒ〉を購入するために、環と蛭田はドイツへと飛ぶ。そこには最高の技術者たちと、蛭田を心から愛する人々が。そして蛭田の知られざる一面も…。一流とは何かの意味を問う、鮮烈なる第10巻!
巽ピアノ調律所の研修生・星野小眞は、初めて自分の顧客と呼べる人物に出会う。ピアノの調律は常に全力で挑む星野小眞だが…。メーカー所属かフリーの立場か、技術に値段がつく調律師業界の深い闇!
〈アマギ〉の主任調律師・八島は、音大のピアノ科教授から弟子のピアノを無償で象牙鍵盤に張り替えるよう要求される。その理不尽な要求に、八島はあるがままに調律をする蛭田に思いをめぐらせるが…。
顧客を切り捨てずに希望を抱き続けると言う星野小眞。蛭田は小眞に、二人で仕事に出向くのは終わりにすると宣言する。そんな蛭田の元へ、とある事を伝えにドイツから使者がやってきて…。調律師たちの技術とプライド、ピアノをめぐる物語、堂々完結!
ピアノ調律師が主人公。偏屈で職人気質(とよぶには些か人格破綻気味ですが)だが調律の腕は超一流。顧客や同業者と毎回トラブルを起こしながらもなんやかんやで解決していく。 いわゆるよくある「お仕事モノ」の一つの理想形ですね。業界の苦労話や社会人あるあるに終始せず、調律やピアノ演奏、音響の奥深さを教えてくれます。人情話も交えつつ、それに頼らず調律そのものの面白さが作品の面白さに直結しているのが素晴らしいです。 同じ職業系・技能系でも「王様の仕立て屋」「二月の勝者」「イチケイのカラス」「ハコヅメ」などにあって「戦うグラフィック。」「VSアゲイン」「はじめアルゴリズム」「響」などには無い魅力ですね。後者は後者で別の魅力で面白いんですけど 作中登場する国内最大手メーカー「アマギ」のモデルは当然ヤマハということなんでしょうが、こんなに悪役に描かれてしまって大丈夫なんでしょうか…w
ピアノ調律師が主人公。偏屈で職人気質(とよぶには些か人格破綻気味ですが)だが調律の腕は超一流。顧客や同業者と毎回トラブルを起こしながらもなんやかんやで解決していく。 いわゆるよくある「お仕事モノ」の一つの理想形ですね。業界の苦労話や社会人あるあるに終始せず、調律やピアノ演奏、音響の奥深さを教えてくれます。人情話も交えつつ、それに頼らず調律そのものの面白さが作品の面白さに直結しているのが素晴らしいです。 同じ職業系・技能系でも「王様の仕立て屋」「二月の勝者」「イチケイのカラス」「ハコヅメ」などにあって「戦うグラフィック。」「VSアゲイン」「はじめアルゴリズム」「響」などには無い魅力ですね。後者は後者で別の魅力で面白いんですけど 作中登場する国内最大手メーカー「アマギ」のモデルは当然ヤマハということなんでしょうが、こんなに悪役に描かれてしまって大丈夫なんでしょうか…w