あらすじ

目立たない高校生活を送る八河柚には秘密がある。それは女優として活躍する同級生・速水瞬の熱狂的なファンであること。瞬を自身の神様と崇める柚は、同じクラスにいられるだけで幸せだった。それだけでよかったはずなのに‥‥。「あの子のそばにいたい」それだけの気持ちが、どうしてだろう、満たされるほどに渇いていく。少女が抱えるこの気持ちは恋? それとも‥‥。歪で純粋なラブストーリーの幕が今、上がる。
この愛を終わらせてくれないか 1巻

目立たない高校生活を送る八河柚には秘密がある。それは女優として活躍する同級生・速水瞬の熱狂的なファンであること。瞬を自身の神様と崇める柚は、同じクラスにいられるだけで幸せだった。それだけでよかったはずなのに‥‥。「あの子のそばにいたい」それだけの気持ちが、どうしてだろう、満たされるほどに渇いていく。少女が抱えるこの気持ちは恋? それとも‥‥。歪で純粋なラブストーリーの幕が今、上がる。

この愛を終わらせてくれないか(2)

世界で一番嫌いな同級生・世木幸子と入れ替わることで、クラスのマドンナ・速水瞬の隣にいられる権利を手に入れた八河柚。憧れの存在に触れられる「特等席」に幸せを感じる日々だったが、ある日、瞬が幸子へ寄せる特別な想いを知ってしまい、激しく動揺する。大っ嫌いな世木幸子を演じ「恋人」として生きていくのか、今まで通りの距離感を保ち「ファン」として生きていくのか。果たして柚の答えとは‥‥。入れ替わりから始まる痛々しいほど純粋で、毒々しいほど美しいラブストーリー第2巻。

この愛を終わらせてくれないか(3)

世木幸子と中身が入れ替わって八河柚の人生は一変した。「幸子」として、憧れの速水瞬の親友になることができたから。瞬が喜んでくれるなら「八河柚」だったクソみたいな人生なんか捨てて、「世木幸子」として生きていく。瞬の言うことを聞いていれば幸せになれる。そう信じていた。瞬と幸子を乗せた大阪行きの、夜行バスが発車するまでは。

この愛を終わらせてくれないか(4)

世木幸子と身体が入れ替わった八河柚。妙な友情を築き始める2人をよそに、幸子に執着する瞬は心のバランスを崩し始めた。瞬が好きなのは「幸子」の身体? それとも「幸子」の中身だったのだろうか? バラバラな3人のまま月日は容赦なく進み、「今まで」と変わらない学校生活をこなしていく。衝撃的な入れ替わりラブストーリー、堂々の最終巻。

この愛を終わらせてくれないか

"愛する地獄"と"愛される地獄" #1巻応援

この愛を終わらせてくれないか 筒井いつき
sogor25
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高校2年生の八河柚には"神様"がいる。現役高校生の速水瞬、現役高校生女優である彼女は柚の唯一無二の存在である。実は2人はクラスメイトなのだが、柚がスクールカーストの最下層にいる一方、瞬は仕事の合間の限られた登校日にもカースト上位の世木幸子らとともに過ごしている。だから柚にとって瞬は"近くて遠い神様"。そんな柚が、瞬と最も仲良く接している幸子と最悪の邂逅を果たすところから物語が始まる。 柚は幸子に対し日頃から抱いていた怨嗟の念をぶつけるが、そんな柚に対し幸子"誰かに愛される地獄"を教えてやろうかと凄む。その後、幸子との邂逅を契機として柚は瞬との距離を近くするのだが、瞬を神様と半ば崇めるように想い、またそれに対応して自らを卑下するため、自身の瞬に対する感情に苦悩することになる。 柚の"愛する地獄"と幸子の"愛される地獄"、そして作中ではまだ明確にされていない瞬の感情。3人の想いが複雑に混じり合って起こる化学反応、その先にあるのは幸子の言うように"地獄"なのだろうか。 最初この作品を読んだ時、公式でも"ラブストーリー"と銘打たれているにも拘らず、描かれているものが恋愛感情とは微妙に違うんじゃないかという感覚を覚えた。これに似た感覚は「アタシのセンパイ【電子版特典付】」を読んだ時にも感じたが、もしかしたらこの物語も同じようなベクトルに収束していくのではないかと思うと黒い期待が膨らんでしまう、そんな作品。 1巻まで読了