あらすじ父親とも母親とも違う、珍しい髪の色をした少女・ベル。自分の身代わりにさらわれた母親の行方を求めて野獣の王子・キリルの城で下女として働くことになる。一方、キリルには巫女様(ラ・メディウム)と呼ばれる魔女の魔の手が伸びようとしていて――!?
美しい女性をさらって殺してしまうと野獣が出るという言い伝えのある森に禁を破って入ってしまった少女・ベル。ただの御伽噺だと訝しむベルだったが、目の前に本当に野獣が現れ、ベルを追って森に入ってきた母親をさらって行ってしまう。数年後、ベルの目の前に再び野獣が現れたことから物語が動き出す。 二度野獣と対峙することになるベルであったが、一度目の遭遇の後に伴侶を亡くした父親に監禁され、人の目にに触れない生活を送ることになる。元々自分が特異な髪の色をもって生まれたことを気にかけていたベルが、最愛の母親を失い、父親からも自身の過失を咎められたことにより、快活だった性格が見る影もなくなってしまう。特に母親がベルから野獣の目を逸らせるために言った「この子は美しくない」という言葉が呪いとなってベルの心に刺さってしまっている。一方、ストーリーが進んでいくと、野獣・キリルは実は城の王子で従者もろとも何かしらの呪いを受けて異形の姿になったことが示唆される。この"呪い"の掛かった両者が再び相まみえることで新たな化学反応を生み出していくファンタジー。 1巻まで読了