あらすじ「廓七不思議」の調査を依頼されたあお。鬼助、薄神とともに廓をめぐり噂の真相を解明していくが、辻斬りの現場に居合わせたことで事態は急変。ぎょろりとした目、体術に長けた身のこなし、山田家の家紋が入った刀を携えた下手人の姿を見た鬼助は、激しく動揺し…!? 鬼助の生前の記憶と、人斬り一族・山田家にまつわる業と因縁が紐解かれる――! 江戸の死刑執行人“首斬り浅右衛門”に迫る特別コラムを単行本限定で収録!
浮かばれない哀しき者たちの叫びに耳を傾け、元花魁が情で絆して諌める。 難しい言い回しするとこんな感じなんだけど、元花魁の主人公 あお は自分の事は多く語らない。 金が欲しい、金がどんどん必要だ。 その想いは決して下品なものではなく、かといって人に言いたくもなく、助けて欲しいとも思ってない。 彼女自身を救うのは果たしてーーー という冥土に行ってしまった人気絶頂で死んだ花魁が、冥土の入り口で狐様に出会い、魂を救う助手をするような形で色々な哀れな者たちと出会う物語。 絵柄が可愛いというのもあるけど、パースも丁寧で絵が上手で読んでいて気持ちが良い。 あとお稲荷さんがかわいい。 辛く悲しい想いをした者たちの話というだけでも切ないのに。 3巻の猫の話なんかは苦しくなる。 いい作品です。