あらすじ情念が強くなるあまり、生霊と化した老婆おかね。彼女を救いたいと願うあおと楽丸の前に、楽丸と同じく宮司を務める微神黒狐社の恐丸が現れる。死霊も生霊も悪は悪とする恐丸。彼がとった衝撃の行動を前に、あおと楽丸は…!? そして己の無力さから神具と霊験を失ってしまった楽丸は、あおの説得と、人も霊も救いたいという思いからもう一度宮司としてやり直す決意をする。そんな二人を待ち受けるのは、五大社を守護する5人の廓番衆たち。廓の五体神の承認を得るために、あおと楽丸は彼らの放つ試練に挑む。いざ、修験編開始!!
浮かばれない哀しき者たちの叫びに耳を傾け、元花魁が情で絆して諌める。 難しい言い回しするとこんな感じなんだけど、元花魁の主人公 あお は自分の事は多く語らない。 金が欲しい、金がどんどん必要だ。 その想いは決して下品なものではなく、かといって人に言いたくもなく、助けて欲しいとも思ってない。 彼女自身を救うのは果たしてーーー という冥土に行ってしまった人気絶頂で死んだ花魁が、冥土の入り口で狐様に出会い、魂を救う助手をするような形で色々な哀れな者たちと出会う物語。 絵柄が可愛いというのもあるけど、パースも丁寧で絵が上手で読んでいて気持ちが良い。 あとお稲荷さんがかわいい。 辛く悲しい想いをした者たちの話というだけでも切ないのに。 3巻の猫の話なんかは苦しくなる。 いい作品です。