あらすじ

情念が強くなるあまり、生霊と化した老婆おかね。彼女を救いたいと願うあおと楽丸の前に、楽丸と同じく宮司を務める微神黒狐社の恐丸が現れる。死霊も生霊も悪は悪とする恐丸。彼がとった衝撃の行動を前に、あおと楽丸は…!? そして己の無力さから神具と霊験を失ってしまった楽丸は、あおの説得と、人も霊も救いたいという思いからもう一度宮司としてやり直す決意をする。そんな二人を待ち受けるのは、五大社を守護する5人の廓番衆たち。廓の五体神の承認を得るために、あおと楽丸は彼らの放つ試練に挑む。いざ、修験編開始!!
あおのたつき 1巻
江戸最大の遊廓、新吉原。生者と死者の情念が渦巻くこの街で、気がつくと見知らぬ神社に迷い込んでいた、売れっ子遊女のあお。そこは強く霊験のご利益を求める者のみが辿り着くという、浮世と冥土のはざま『鎮守の社』だった…! 社を訪れるのは、美しくも悲しい過去を背負った遊女ばかり。魂を導き、救うために…宮司の楽丸とともに、あおは彼女たちの人生を紐解いていく――!
あおのたつき 2巻
死後、浮世と冥土のはざま『鎮守の社』で働くことになった元・売れっ子遊女のあお。宮司の楽丸の留守中、突如あおの前に見知らぬ狐耳の男が現れる。社に逃げ込んだ遊女の悪霊を追っていたという男は、あおのことも悪霊と見なし…!? 迷える魂の行き着く先は“救済”か、“断罪”か。廓の中で懸命に生きた、遊女たちの過去が明らかとなる――!
あおのたつき 3巻
冥土から浮世に金を送る方法を知るため、鬼助を問い詰めるあお。その裏には、浮世に残した“わだかまり”があった。生前は売れっ子遊女だったあおが、金に執着する理由とは…!? 芥子坊主の人形や、生者の遣手婆… 鎮守の社に今日もまた、迷える魂が訪れる――。単行本限定の描き下ろし漫画『廓番うすいのかみ』特別収録!
あおのたつき 4巻
情念が強くなるあまり、生霊と化した老婆おかね。彼女を救いたいと願うあおと楽丸の前に、楽丸と同じく宮司を務める微神黒狐社の恐丸が現れる。死霊も生霊も悪は悪とする恐丸。彼がとった衝撃の行動を前に、あおと楽丸は…!? そして己の無力さから神具と霊験を失ってしまった楽丸は、あおの説得と、人も霊も救いたいという思いからもう一度宮司としてやり直す決意をする。そんな二人を待ち受けるのは、五大社を守護する5人の廓番衆たち。廓の五体神の承認を得るために、あおと楽丸は彼らの放つ試練に挑む。いざ、修験編開始!!
あおのたつき 5巻
神具の鍵を壊されてしまった楽丸。再び神具を扱うため、他の社に仕える宮司たち「廓番衆」の修験に立ち向かう。しかしそれは決して簡単なことではなく、楽丸は何度も己の弱さや未熟さに向き合うことになる。しかも喜丸大宮司が放つ不気味な蟲によって、あおの悪霊化が進んでしまい…!? 梅毒に侵された女性の愛の行方を描く特別編『吉原俄』も収録!
あおのたつき 6巻
廓番衆の修験を通じて、目指すべき「お祓い」の形が明確になった楽丸とあお。そんな二人に哀ゐ丸が課したのは、言霊を封じ込めた「良い鈴」を作ることだった。言霊の良し悪しで鈴の音色は変わるそうだが、哀ゐ丸の嫉妬心と酒の力で、鈴作りは思わぬ方向に…!? もふもふ癒やされる、単行本限定の描き下ろし漫画『訓練日和』特別収録!
あおのたつき 7巻
廓の断罪人・恐丸による最後の修験にて、あおの過去、そして“わだかまり”がついに明らかとなる。「妹に会いたい――」たったひとつの切なる願いが招いた、最悪の結末とは…。あおと楽丸は、果たして恐丸の承認を得られるのか!? 「廓番衆編」、これにて閉幕。SNSで大反響、富岡&きよ花の現パロ短編『はなとみつる』も単行本限定で収録!
あおのたつき 8巻
わだかまりに寄り添いながら、生者も死者も救う―― 廓番衆による修験を乗り越え、決意を新たに再出発した楽丸とあお。そんな二人のもとを訪れたのは、若く美しい生者の娘・九重だった。遊女は天職だと信じてやまない彼女の背後には、不気味な色欲の憑き物が!? あおたちの制止も虚しく、苦界に身を投じた九重の行く末は…。遊女と客の朝の一幕を描いた番外編『後朝の別れ』も収録!
あおのたつき 9巻
「廓七不思議」の調査を依頼されたあお。鬼助、薄神とともに廓をめぐり噂の真相を解明していくが、辻斬りの現場に居合わせたことで事態は急変。ぎょろりとした目、体術に長けた身のこなし、山田家の家紋が入った刀を携えた下手人の姿を見た鬼助は、激しく動揺し…!? 鬼助の生前の記憶と、人斬り一族・山田家にまつわる業と因縁が紐解かれる――! 江戸の死刑執行人“首斬り浅右衛門”に迫る特別コラムを単行本限定で収録!
あおのたつき 10巻
首斬り一族・山田家の業にまつわる、吉睦と鬼助の“わだかまり”を解消することに成功したあおと楽丸。一件落着かと思いきや、社の一部が破壊されてしまったことで薄神はひどく衰弱していた。そんな鎮守の社の危機を救うべく廓番の面々が集結。楽丸を振り向かせるため、良いところを見せようと燃える哀ゐ丸だったが…!?さらに、あおの“わだかまり”を嗅ぎつけた不気味な影が忍び寄り――。
あおのたつき 11巻
あおの心に影を落とした、魂迎鳥・文目との出会い。コウに金を届けるため、覚悟ができるのか―― 思いを巡らすあおの前に現れたのは、奴女郎の卯月。生前、同じ見世の遊女たちに冷たくあしらわれる中、たったひとり手を差し伸べてくれた遊女・乙女のことが忘れられないという。花街の片隅でひっそりと咲いた愛おしい日々と、悲痛な別れ。二人の想いは、再び重なるのか…!? 大反響『耳塞ぎ』編を収録!
あおのたつき(12)【電子限定描き下ろし付き】
濃紫の痛ましい死を受け入れ、変わらず営業を続ける三浦屋。しかし、いたるところに残る、彼女の気配と記憶にとらわれている者たちがいた。濃紫を救えなかった後悔の念に苛まれる猪吉。そんな猪吉を想うがあまり、客を取れなくなってしまった夕顔。行き場のない二人の恋は、やがて三浦屋を巻き込んで――。花街に生きる人々の哀愁と張りを描いた『通い猫』編を収録! ※電子限定描き下ろし漫画付き
あおのたつき(13)【電子限定描き下ろし付き】
【電子限定描き下ろし付き】直近の仕事ぶりを楽丸に褒められ、得意満面のあお。そんな折に、新たな客人・初花の溜息が鎮守の社に響き渡る。登楼しない間夫を想うがあまり、気鬱になってしまった八重花花魁を救いたいという初花のため、一行は浮世へ。しかし、遊女屋の異様な雰囲気から、初花が何かを隠していることにあおは気付く。そこには長きにわたって八重花が抱えてきた、暗く深い“わだかまり”があり…!? ※電子限定描き下ろし漫画付き