あらすじ生放送番組の収録現場から脱走するという“事件”を起こした長見良(ながみ・りょう)。世間は少年の行為に騒然とする。そんななか、マジックの世界大会の存在を知った良は、世界へ羽ばたく夢を描く――。「モーニング」に掲載された特別読み切り『ゆうぐれ天使』前・後編も収録!龍五郎(たつごろう)の弟子と龍五郎の息子。相容れぬ二人が出会ったとき、マジックに人生を捧げた男の想いが鮮やかによみがえる!!
マンバのオンライン読書会で学級文庫にオススメの漫画として紹介されていたのがきっかけで読んでみました。 主人公の長見良くんは中学生ながらマジシャンとして超一流の腕を持っていますが、難読症(ディスレクシア)で読み書きが苦手な為に学校生活や両親との関係が上手くいかずにいました。良くんのマジックの師匠の孫である北條と出会ってからは本格的にプロのマジシャンとして見出されるようになりましたが、才能を活かすのも簡単なことではなく、様々な問題と向き合いながら成長していく物語です。 世界で活躍するにはメディアに出るべきということで途中から芸能界入りをしますが、良くんが抱えている悩みは普通の中学生だった自分と重なるところがあったりして勇気づけられものがありました。社会にはいい大人ばかりいる訳じゃないというのも勉強になりますね。実際にマジックを観に行ってみたいと思ったし、難読症について学んだことがたくさんありました。ラストも素敵です。 大人になってから読んでも面白いですが、良くんと同じ年齢くらいの子にオススメしたくなる作品ですね。ぜひ感想を聞いてみたいです。