あらすじ

『夏子の酒』『蔵人-クロード-』など、日本酒を扱った漫画作品を描いた人気漫画家・尾瀬あきらによる意欲作も円熟の第16集です。今回は二ツ目に昇進した主人公・銅ら治が、父親のセッティングした300人収容の落語会に挑みます。本巻では落語演目「化け物使い」のほか、「宮戸川」「火事息子」など有名な噺が漫画で登場。落語ファンはもちろん、落語を聞いた事がない人にも落語の楽しさが分かる一冊です。落語監修をつとめるのは今や人気落語家のひとり柳家三三師匠。単行本化に際しての書き足し部分もあり、雑誌で読んでいる方にも、新しい発見のある一冊です。
どうらく息子 1巻
『夏子の酒』『蔵人-クロード-』など、日本酒を扱った漫画作品を描き続けた尾瀬あきらが、新境地にチャレンジした意欲作です。「寿限無」など子供でもおなじみの楽しい噺から、「子別れ」「文七元結(ぶんしちもっとい)」など人情噺も落語を知っていても、知らなくても楽しめる内容となっています。この作品の生命線・落語の監修についているのは、落語愛好家にはもうおなじみ、柳家三三師匠です。当代きっての名人・柳家小三治師匠の弟子として修業を積み真打となり、落語界トップクラスの評価をされている実力者です。落語家の世界では30歳代はまだまだ若手なのですが、柳家三三師匠は人気・実力ともに「今おもしろい落語家」としてもっとも注目を集めている次代のホープです。落語って何?古臭い江戸時代の話でしょ?という方でも落語の世界に引き込むコミックです。もちろん落語好きの方も、数十人の現役噺家から取材した修業逸話が随所にちりばめられているから楽しめます。「平成の落語ブーム」として注目度抜群の落語の世界を『どうらく息子』から覗いてみてください。
どうらく息子 2巻
『夏子の酒』『蔵人-クロード-』など、日本酒を扱った漫画作品を描き続けた尾瀬あきらが、新境地にチャレンジした意欲作の第2集。主人公関谷翔太が、いよいよ前座修業を始めます。落語家の世界では、失敗を「しくじり」と呼びます。落語会のしきたりだけでなく一般常識にも疎い今どきの若者のひとりである翔太は、日々たくさんの「しくじり」をして師匠に怒られ、そして少しずつ成長していきます。「落語」を描くだけでなく、「落語家の世界」も描いている作品なので、落語ファンはもちろん、落語初心者であっても充分楽しめる内容です。この作品の生命線・落語の監修をつとめるのは、TBS系列「情熱大陸」にも登場した柳家三三師匠です。当代きっての名人・柳家小三治師匠の弟子として修業を積み、今や実力派の若手真打として注目されています。
どうらく息子 3巻
『夏子の酒』『蔵人-クロード-』など、日本酒を扱った漫画作品を描いた人気漫画家・尾瀬あきらによる新境地の意欲作第3集。関谷翔太こと惜春亭銅ら壱(せきしゅんてい・どらいち)が寄席の楽屋に入って修業を始めます。師匠の惜春亭銅楽(せきしゅんてい・どうらく)に怒られるだけではなく、楽屋ではたくさんの先輩落語家から叱られます。銅ら壱達前座は、そして少しずつ成長していくのです。第3集では「牛ほめ」「粗忽長屋」などお馴染みの落語が丹念に描かれており、また「落語家の世界」が垣間見られます。落語ファンはもちろん、落語初心者にも充分楽しめる内容です。この作品の生命線・落語の監修をつとめるのは柳家三三師匠。今や独演会のチケットもすぐに完売するほどの人気と、実力を兼ねそろえた若手真打です。
どうらく息子(4)
『夏子の酒』『蔵人-クロード-』など、日本酒を扱った漫画作品を描いた人気漫画家・尾瀬あきらによる新境地の意欲作第4集。落語家修業を始めた惜春亭銅ら壱(せきしゅんてい・どらいち)は、師匠の家でも、寄席の楽屋でもしくじり(失敗)を重ねて、毎日怒られながら成長していきます。それは落語家としてだけでなく若者の成長物語でもあります。第4集では「淀五郎」「元犬」などお馴染みの落語が丹念に描かれています。落語ファンはもちろん、落語を聞いた事がない人にも落語の内容が分かるように丁寧に描かれています。この作品の生命線・落語の監修をつとめるのは柳家三三師匠。今や独演会のチケットもすぐに完売するほどの人気と、実力を兼ねそろえた若手真打です。
どうらく息子(5)
『夏子の酒』『蔵人-クロード-』など、日本酒を扱った漫画作品を描いた人気漫画家・尾瀬あきらによる新境地の意欲作第5集。寄席で憧れた落語家・惜春亭銅楽師匠のもとに入門し、前座修業を始めた惜春亭銅ら壱(せきしゅんてい・どらいち)。今どきの若者が叱られ慣れていないと言われる昨今ですが、この落語界ではそんなことは微塵もなく、理不尽なことで師匠や兄弟子から毎日のように叱られながら楽屋修業をしています。第5集では「牛ほめ」「つる」などお馴染みの落語が丹念に描かれています。落語ファンはもちろん、落語を聞いた事がない人にも落語の内容が分かるように描かれています。落語監修をつとめるのは今や人気落語家のひとり柳家三三師匠。セリフだけでなく、細かい所作まで丁寧に指摘していただいています。
どうらく息子(6)
『夏子の酒』『蔵人-クロード-』など、日本酒を扱った漫画作品を描いた人気漫画家・尾瀬あきらによる意欲作の第6集です。寄席で憧れた落語家・惜春亭銅楽師匠のもとに入門し、前座修業を始めた惜春亭銅ら壱(せきしゅんてい・どらいち)。しくじり(失敗)を起こし、叱られ、反省し、成長する……そんな楽屋修業にも慣れた頃、新しい落語を教わろうという銅ら壱なのだが……第6集では前座話でお馴染みの「道灌」のほか「たがや」「夢の酒」「王子の狐」などの人気演目が丹念に描かれています。落語ファンはもちろん、落語を聞いた事がない人にも落語の内容が分かると評判です。落語監修をつとめるのは今や人気落語家のひとり柳家三三師匠。巻末おまけまんがもあり、雑誌で読んでいるという方も、ぜひ読んでください。
どうらく息子(7)
『夏子の酒』『蔵人-クロード-』など、日本酒を扱った漫画作品を描いた人気漫画家・尾瀬あきらによる意欲作も脂の乗ってきた第7集です!!寄席で憧れた落語家・惜春亭銅楽師匠のもとに入門した惜春亭銅ら壱(せきしゅんてい・どらいち)。しくじり(失敗)を起こし、叱られ、反省し、成長しつつある前座修業ではあるが……第7集では、人気演目の「ちはやふる」のほか、古典名作「鰍沢」や、聴かせ所満載の「不孝者」が丹念に描かれています。落語ファンはもちろん、落語を聞いた事がない人にも落語の内容が分かると評判です。落語監修をつとめるのは今や人気落語家のひとり柳家三三師匠。巻末おまけまんがもあり、雑誌で読んでいるという方にも、ぜひ読んでほしい一冊です。
どうらく息子(8)
『夏子の酒』『蔵人-クロード-』など、日本酒を扱った漫画作品を描いた人気漫画家・尾瀬あきらによる意欲作もいよいよ第8集です!!寄席で憧れた落語家・惜春亭銅楽師匠のもとに入門した惜春亭銅ら壱(せきしゅんてい・どらいち)。しくじり(失敗)を起こし、叱られ、反省し、成長しつつある前座修業ではあるが……第8集では名作と呼び声の高い「芝浜」が丹念に描かれているほか、代表的な前座噺の「一目上がり」や、大根多演目「厩火事」が漫画で登場。落語ファンはもちろん、落語を聞いた事がない人にも落語の内容が分かると評判です。落語監修をつとめるのは今や人気落語家のひとり柳家三三師匠。巻末おまけまんがもあり、雑誌で読んでいる方にも、新しい発見のある一冊です。
どうらく息子(9)
『夏子の酒』『蔵人-クロード-』など、日本酒を扱った漫画作品を描いた人気漫画家・尾瀬あきらによる意欲作もいよいよ第9集です!!寄席で憧れた落語家・惜春亭銅楽師匠のもとに入門した惜春亭銅ら壱(せきしゅんてい・どらいち)。しくじり(失敗)を起こし、叱られ、反省し、成長しつつある前座修業ではあったが……第9集では、銅ら壱が大しくじりのために破門の危機に直面します。噺家の腕の見せどころともいわれる「死神」が丹念に描かれているほか、「権助提灯」、「お菊の皿」などの演目が漫画で登場。落語ファンはもちろん、落語を聞いた事がない人にも落語の内容が分かると評判です。落語監修をつとめるのは今や人気落語家のひとり柳家三三師匠。巻末おまけまんがもあり、雑誌で読んでいる方にも、新しい発見のある一冊です。
どうらく息子(10)
『夏子の酒』『蔵人-クロード-』など、日本酒を扱った漫画作品を描いた人気漫画家・尾瀬あきらによる意欲作もいよいよ“つばなれ”の第10集です!!寄席で憧れた落語家・惜春亭銅楽師匠のもとに入門した惜春亭銅ら壱(せきしゅんてい・どらいち)。しくじり(失敗)を起こし、叱られ、反省し、成長しつつある前座修業ではあったが……第10集では、銅ら壱が大しくじりで前座一年生に降格処分にあって再出発をはかります。噺家の腕の見せどころともいわれる「紺屋高尾」が丹念に描かれているほか、「平林」、「弥次郎」などの演目が漫画で登場。落語ファンはもちろん、落語を聞いた事がない人にも落語の内容が分かると評判です。落語監修をつとめるのは今や人気落語家のひとり柳家三三師匠。巻末おまけまんがもあり、雑誌で読んでいる方にも、新しい発見のある一冊です。
どうらく息子(11)
『夏子の酒』『蔵人―クロード―』など、日本酒を扱った漫画作品を描いた人気漫画家・尾瀬あきらによる意欲作もいよいよ第11集では、主人公が前座から二ツ目に昇進します!! 寄席で憧れた落語家・惜春亭銅楽師匠のもとに入門した惜春亭銅ら壱(せきしゅんてい・どらいち)。しくじり(失敗)を起こし、叱られ、反省し、成長しつつある前座修業の末に…… 第11集では、銅ら壱が降格処分から急転直下の二ツ目昇進を果たします。今回も落語演目「締め込み」のほか、「夢金」など有名な噺が漫画で登場。落語ファンはもちろん、落語を聞いた事がない人にも落語の内容が分かると評判です。落語監修をつとめるのは今や人気落語家のひとり柳家三三師匠。巻末おまけまんがもあり、雑誌で読んでいる方にも、新しい発見のある一冊です。
どうらく息子(12)
『夏子の酒』『蔵人―クロード―』など、日本酒を扱った漫画作品を描いた人気漫画家・尾瀬あきらによる意欲作もいよいよ第12集では、二ツ目に昇進した主人公・銅ら治が、修業に恋にめざましい進歩を遂げます!!!! また兄弟子錫楽や姐弟子銅ら美の二ツ目としての成長を描きます。今回も落語演目「幇間腹」のほか、「風呂敷」など有名な噺が漫画で登場。落語ファンはもちろん、落語を聞いた事がない人にも落語の内容が分かると評判です。落語監修をつとめるのは今や人気落語家のひとり柳家三三師匠。巻末おまけまんがもあり、雑誌で読んでいる方にも、新しい発見のある一冊です。
どうらく息子(13)
『夏子の酒』『蔵人-クロード-』など、日本酒を扱った漫画作品を描いた人気漫画家・尾瀬あきらによる意欲作も円熟の第13集です。今回は二ツ目に昇進した主人公・銅ら治が、与えられた楽屋働きをしていればよかった前座時代には感じなかった、自分がやるべき道を見失う二ツ目ならではの問題に直面します。今回も落語演目「二階ぞめき」のほか、「やかんなめ」「佃祭」など有名な噺が漫画で登場。落語ファンはもちろん、落語を聞いた事がない人にも落語の内容が分かると評判です。落語監修をつとめるのは今や人気落語家のひとり柳家三三師匠。巻末おまけまんがもあり、雑誌で読んでいる方にも、新しい発見のある一冊です。
どうらく息子(14)
『夏子の酒』『蔵人-クロード-』など、日本酒を扱った漫画作品を描いた人気漫画家・尾瀬あきらによる意欲作も熟成の第14集です。二ツ目に昇進して交際を始めた主人公・銅ら治と井筒家あや音。恋人でもあるがライバルだったりもする。彼女が前座だった頃は見えてこなかった自分との腕に嫉妬を感じ始めた銅ら治は… 芸人同士のカップルならではの問題に直面します。今回も落語演目「天狗裁き」のほか、「親子酒」「たききり」など有名な噺が漫画で登場。落語ファンはもちろん、落語を聞いた事がない人にも落語の内容が分かると評判です。落語監修をつとめるのは今や人気落語家のひとり柳家三三師匠。
どうらく息子(15)
『夏子の酒』『蔵人-クロード-』など、日本酒を扱った漫画作品を描いた人気漫画家・尾瀬あきらによる意欲作も円熟味を増した第15集です。なんとなく続いていた幼稚園の先生だった頃、落語の魅力を教えてくれた恩人、植草さん。この人がいなければ落語を好きになることも、落語家になろうと思うこともなかったはず。「いつか」その恩を返そうと思っていたのだが… 大切な人にありがとうと言えないままになってしまったこと、ありませんか? 恩人との出会いと別れ、を考えさせる今回の話。今回も落語演目「天災」のほか、「初天神」「だくだく」など有名な噺が漫画で登場。落語ファンはもちろん、落語を聞いた事がない人にも落語の内容が分かると評判です。落語監修をつとめるのは人気・実力を兼ね備えた落語家のひとり柳家三三師匠。巻末おまけまんがもあり、雑誌で読んでいる方にも、新しい発見のある一冊です。
どうらく息子(16)
『夏子の酒』『蔵人-クロード-』など、日本酒を扱った漫画作品を描いた人気漫画家・尾瀬あきらによる意欲作も円熟の第16集です。今回は二ツ目に昇進した主人公・銅ら治が、父親のセッティングした300人収容の落語会に挑みます。本巻では落語演目「化け物使い」のほか、「宮戸川」「火事息子」など有名な噺が漫画で登場。落語ファンはもちろん、落語を聞いた事がない人にも落語の楽しさが分かる一冊です。落語監修をつとめるのは今や人気落語家のひとり柳家三三師匠。単行本化に際しての書き足し部分もあり、雑誌で読んでいる方にも、新しい発見のある一冊です。
どうらく息子(17)
『夏子の酒』『蔵人-クロード-』など、日本酒を扱った漫画作品を描いた人気漫画家・尾瀬あきらによる意欲作も円熟の第17集です。今回は二ツ目に昇進した主人公・銅ら治が、奮闘する日々の出来事を中心に 女性落語家・ありすの切ない恋物語。また銅ら治が私淑する夢六師匠を 襲う思わぬ困難を描いた話などが収録されます。本巻では落語演目「粗忽の釘」のほか、「明烏」「猫の皿」など有名な噺が漫画で登場。落語ファンはもちろん、落語を聞いた事がない人にも落語の楽しさが伝わる一冊です。落語監修をつとめるのは今や人気落語家のひとり柳家三三師匠。単行本化に際しての描き足し部分もあり、雑誌で読んでいる方にも、新しい発見のある一冊です。
どうらく息子(18)
『夏子の酒』『蔵人-クロード-』など、日本酒を扱った漫画作品を描いた人気漫画家・尾瀬あきらによる意欲作もついに完結の第18集です。今回は二ツ目に昇進した主人公・銅ら治が、奮闘する日々の出来事を中心に 銅ら治の兄弟子・錫楽の真打ち昇進。また銅ら治が私淑する夢六師匠が病を乗り越える話などが収録されます。ハイライトは銅ら治が独演会で演ずる「文七 元結」。この演目は銅ら治が落語家を目指す動機となった噺なのです。本巻では落語演目「文七元結」のほか、「片棒」「道灌」など有名な噺が漫画で登場。落語ファンはもちろん、落語を聞いた事がない人にも落語の楽しさが伝わる一冊です。落語監修をつとめるのは今や人気落語家のひとり柳家三三師匠。単行本化に際しての描き足し部分もあり、雑誌で読んでいる方にも、新しい発見のある一冊です。
奈津の蔵

奈津の蔵

昭和3年、18歳の若さで蔵元・佐伯酒造に嫁いだ奈津。義兄の遺児である菊江との難しい関係や厳しい蔵のしきたりに苦悩する。そんな中、奈津は酒造作りに興味を持ち始め――…。
善人長屋

善人長屋

ここの店子は悪党揃い!? 江戸の町中に、店子も差配も皆善人と評判の、人呼んで「善人長屋」ここにあり。しかし本当は、店子が皆、裏の稼業を持つ悪人揃い……!? ある時、手違いや勘違いから正真正銘の善人が越してきたからさあ大変!! 笑いも人情もとびっきり!! 『どうらく息子』『夏子の酒』を描ききった名手・尾瀬あきらが挑む珠玉の江戸粋物語!!
夏子の酒

夏子の酒

お日様みたいなお酒――。太陽の光がプリズムを通すと七色に輝くように、酒の透みきった無色の液体の中には、きめ細かなたくさんの味がひそみ、息づいている。そんな日本一の酒を造り出すことを目標としていた兄・康男の言葉が、夏子の心を占めてはなさない。だが今、夏子は、コピーライターとして大きな仕事にかかわりだしたばかり…。「酒」をめぐる情熱と夢。大いなる夢をめざす夏子たちの辛口人間ドラマ。
蔵人

蔵人

島根県の出雲空港に、ひとりの日系米国人の青年が降り立った。彼の名はクロード・バターメイカー。自分のルーツである、曾祖父の酒蔵を探し求めてやって来たのだ。松江で実家の居酒屋「あやか」を手伝っている小野寺せつは、英語が大の苦手なのに、何の因果か彼を出迎えることになり…!?
ぼくの村の話

ぼくの村の話

「ぼくの村」、それはどこにでもあった日本の村のひとつだった――。1966年6月、少年たちは暗闇のなかで、青白く輝く馬が飛ぶように駆ける姿を見た。その日は、彼らの村がつぶされる決定が下された日でもあったのだった……。新しい空港を建設するため、20年かけて開墾してきた自らの土地を、突然奪われることになった農民たち。彼らの長きにわたる戦いが、今、幕を開けた!!「成田闘争」を題材としたフィクション第1弾!!
みのり伝説

みのり伝説

弱小出版社を辞めてフリーライターになったみのり。ところが仕事もないし、お金もない、おまけにアパートまで追い出されるはめになってしまう。そこに、みのりが結婚すると勘違いした母フサから婚礼家具が届く…。大作家を夢見てひたすら頑張るライター、杉苗みのりの奮闘記!!
光の島

光の島

照屋光、6歳。小学校入学を間近に控えたある日、東京に住む照屋一家を、伯父の洋平が訪ねてきた。洋平の住む沖繩の唄美島では、ただひとりの小学生が転校することになり、島民たちは廃校=廃村かと危ぶんでいるという。小学校を存続させて島を守るため、光を島へ連れていきたいと頼む洋平だが…。
どうらく息子
名人に憧れた普通の青年が落語という世界で自分だけの道を探しだそうとする物語
どうらく息子 尾瀬あきら
名無し
趣味ってのはなんでもそうだと思いますが、身近に先達がいないとなかなか身につきません。誰かが順序よく教えてくれないと、途中でイヤになってしまうのですね。それ以前に、どこから入っていいかわからず手を出せなくなってしまったり…。私が今、手を出そうか躊躇しているのは、Jazz、競輪、そして落語です。  『どうらく息子』は落語家の漫画です。落語を題材とした漫画といえば私の中では『寄席芸人伝』(古谷三敏)が永遠の金字塔であります。『寄席芸人伝』には名人と呼ばれた落語家達の、人間模様が描かれていました。彼ら名人は皆、自分だけの道を探しだし、その道を歩んでいきます。『どうらく息子』で描かれるのは、名人に憧れた普通の青年が落語という世界で自分だけの道を探しだそうとする物語です。  主人公・翔太は親戚の幼稚園でバイトする青年です。どうしたら子どもたちは笑ってくれるだろうか、どうしたら自分の話に引き込めるかを考えていた翔太は、人に進められるまま入った寄席で惜春亭銅楽の「時そば」を観ることに。まるでそこにそばがあるような銅楽の芸にのめり込んだ翔太は、銅楽の弟子になろうと、強く思い始めます…。  やがて、銅楽の弟子になり、銅ら壱という名前をもらった翔太の、金ない、ひまない前座の生活がはじまります。先輩方の生き方を見ながら、少しずつ銅ら壱は落語家としての道を歩んでいくのです。  『どうらく息子』は落語のシーンも魅力的です。落語のシーンは作中作として、登場人物が熊さんや与太郎として登場します。3巻の「牛ほめ」のちょっと抜けた与太郎は、まだまだ駆け出しの銅ら壱が登場しますが、その時の銅ら壱の状況とあわさって、なるほどなあと感じます。  私が特に心に残っているのは10巻で描かれる『紺屋高尾』。とても美しい話です。紆余曲折がありながら、二ツ目に昇進が決まった銅ら壱は、『紺屋高尾』という廓噺をものにしようとします。花魁と紺屋の職人の身分違いの恋の話ですが、花魁の了見がわからず苦戦します。しかし、時間をかけ、自身の恋愛も交えていくうちにだんだんと形を出来てきます。そして初見世。熱演する銅ら壱を象徴するように、シリアスに描かれる『紺屋高尾」の物語。そして、美しいクライマックスの後、舞台のシーンが一瞬交錯しそのままラストに…。  読み終わったあともしばらく余韻が残ります。