あらすじ

愛は平和ではない、愛は戦いである。誠のためと思い、青葉台学園高等部に父親の力で編入させた愛だったが、その誠により青葉台学園は修羅場と化し、多くの生徒たちを傷つけてしまった…。そうした経緯から愛は、ついに誠に対し宣戦布告し、逃げることをやめて高等部へと進学する。一方、誠は、愛を苦しめるため様々な細工をして黒雄高との乱闘騒ぎを起こすと、これを全て愛が元凶で起こった事件であると世間に思い込ませ、愛を追いつめる。そして、黒雄高との因縁はいよいよ激化し、決戦へと発展する。だがそこに愛が現れ、身を挺して両者の衝突を防ごうとするが、聞き入れない誠や黒雄高の男たちの乱闘に巻き込まれて……。
愛と誠 1巻
スキー客で賑う蓼科高原スキー場。大財閥の一人娘・早乙女愛は両親と共に別荘に滞在していた。初めてのスキーに夢中の愛は、危険なスロープでスピードを上げたスキーを止められず、大事故寸前。危機一髪でスキー小屋の番人の息子・太賀誠に助けられた。しかし、誠は愛のスキー板で額に大ケガを負ってしまう。その後8年が経ち、中学3年生になった愛は、誠と運命の再会を果たす!
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愛と誠 2巻
額のキズのせいで過酷な少年時代を送った誠は、冷血な人間になっていた。父親の力により誠を自分が通う名門校・青葉台学園高等部に編入させた愛。狼のような誠を立ち直らせようとする愛だが、誠は青葉台学園高等部で狂暴な性格を発揮し始める。そんな時、誠の策略によって、大勢の生徒の前で「誠への愛を否定しない」と言わされてしまった愛は、落ちた偶像と皆に蔑まれ、学園での立場は最悪なものとなっていた…。
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愛と誠 3巻
帰国した母に誠の事が知れてしまい、そしてその誠や火野にバイトの事までバレた愛。だが、誠には感謝されるどころか、脅しのネタとして利用されてしまい、愛は絶望的な状況にあった。そんな時、火野に決闘を挑まれた誠は、剣山を腹に仕込み、火野の拳を潰す卑怯な作戦を使う。卑怯な手を使い、その上さらに火野を痛めつけようとする誠に愛は、代わりに自分を痛めつけるよう火野を庇う。だがそこへ、中等部のウラナリ秀才と言われる岩清水が現れ、勇気を出して誠の前に立ちふさがった。岩清水の決死の覚悟に愛と誠は…。
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愛と誠 4巻
愛は平和ではない、愛は戦いである。誠のためと思い、青葉台学園高等部に父親の力で編入させた愛だったが、その誠により青葉台学園は修羅場と化し、多くの生徒たちを傷つけてしまった…。そうした経緯から愛は、ついに誠に対し宣戦布告し、逃げることをやめて高等部へと進学する。一方、誠は、愛を苦しめるため様々な細工をして黒雄高との乱闘騒ぎを起こすと、これを全て愛が元凶で起こった事件であると世間に思い込ませ、愛を追いつめる。そして、黒雄高との因縁はいよいよ激化し、決戦へと発展する。だがそこに愛が現れ、身を挺して両者の衝突を防ごうとするが、聞き入れない誠や黒雄高の男たちの乱闘に巻き込まれて……。
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愛と誠 5巻
警察沙汰となった黒雄高との決戦後、誠は青葉台学園を退学となり、花園実業高校に転校。だが、手に負えないほどの不良であふれている花園実業は、悪事など日常茶飯事。2年E組に編入した誠は、さっそくスケバングループと対立していた。一方、誠と黒雄高の決戦を身を挺して防ごうとした愛は、その時負った怪我のため入院していたが、退院後、誠を追って花園実業に転校する。そこで、花園実業の生徒に似合わない清楚な美少女・高原由紀と親しくなるのだが…。そして、愛の身を案じる両親は、高校教師のタマゴ・天地大介を、愛のボディーガードとして花園実業に送り込んでいた。
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愛と誠 6巻
美少女・高原由紀の正体は、花園実業高校の影の大番長だった。その由紀をもう少しで倒せそうな誠だったが、怪力の持ち主、ゴリラのような男にジャマされる。彼は政界、財界の黒幕と言われる父親を持つ、花園実業の影の校長・座王権太。誠によって影の大番長としてのプライドを傷つけられた由紀は、愛を拘束し、彼女を餌に誠をおびき出そうとする。そして、由紀からの果たし状とも言える手紙が誠の下に届くが、誠の体は、由紀と権太から受けた傷でボロボロだった…。
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愛と誠 7巻
花園実業高校の大番長・高原由紀が自殺した。「このままでは太賀誠を愛してしまう」と遺書を残して…。由紀に恋していた座王権太は、愛と誠が由紀を自殺に追い込んだと思い込み、入院中の誠が全快した時には彼を殺し、愛する人を失った苦しみを愛にも味あわせようと誓う。そして手始めに、イギリス留学が決まっていた愛を、父親に頼み花園実業に留めさせる。権太のすさまじい復讐心に恐怖を感じた愛は、入院中の誠に向けて「退院後には花園に戻らないでほしい」と手紙を送るが、退院した誠は、学校に戻って来てしまう…!
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愛と誠 8巻
政財界の黒幕で権太の父・座王与平により、イギリス留学や転校が不可能になった愛を守るため、岩清水は親の反対を押し切り、花園実業へと転校。その岩清水、そして愛、誠、権太の目の前に、自殺したはずの高原由紀が現れた!?だが、由紀の顔半分は醜くキズついていて…。生きていたら誠を愛してしまうと遺書に残した由紀は、誠に愛の告白をするが…誠の愛情は早乙女愛に対してのもと知った由紀は、愛の顔も自分と同じように変えてやると、誠の下を去って…!?
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愛と誠 9巻
愛の顔も自分と同じように醜く変えると誓い、権太にそれを命じた高原由紀。だが、間一髪、誠が愛を救う。息子の権太が大ケガを負わされたことに怒った父親の与平は、男たちを使い、誠を拉致する。一方、権太は愛の美しい顔をキズつけるため日本刀を持ち出し、再び愛を狙って早乙女邸に忍び込んでいた…!
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愛と誠 10巻
誠の愛が偽りのものだと悟った由紀は誠を憎むが、まずは誠に借りを返すため、スケバングループを率いて拉致された誠を助ける。一方、愛は両親に置き手紙を残し、誠との思い出の場所、蓼科高原へと向かう。だが、誠を痛めつけるために愛を狙うことにした由紀は、スケバングループと共に愛の後を追っていた…!そして、権太逮捕のために動いていた警察が、ついに、無法地帯・花園実業高校に介入する!!
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愛と誠 11巻
花園実業高校の屋上で誠と権太の1対1の決闘が始まった。命を懸けて戦う二人に、周囲の愛や由紀、岩清水たちの目は釘づけに。その屋上に権太の父、政財界の黒幕である座王与平が現れ、愛を巻き添えにした権太に対し、初めて手を上げた。そして権太に、恩を忘れてはならぬと言い、愛が権太を救うために身を捨ててまで証言していた事を告げる。
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愛と誠 12巻
影の大番長の由紀、影の校長・権太は、愛の真心に触れて改心した。だが、そんな二人に完全にシラケてしまった部下たちは、反乱を起こし、由紀を襲う!そこに権太がかけつけるが、同じくその場に現れた男に子供扱いにされ、倒れる。そうしてその場を治めた男は、自分が悪の花園実業高校の新しいリーダーだと宣言するが…。男の正体は、新宿ヤング・マフィア、緋桜団の団長・砂土谷峻。彼は一度に数100人の団員を獲得するため、花園実業に目をつけていた。一方、権太と由紀は、整形手術を受けるためアメリカへと渡って行った。そしてあくる日、とうとう緋桜団の魔の手が学校へと…!
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愛と誠 13巻
花園実業高校2年E組の生徒全員が、ヤングマフィア・緋桜団の団員に替わり、団長の砂土谷までが乗り込んで来た。誠を得意のムチで痛めつけ、助けに現れた政財界の黒幕で全国の暴力団にも顔が利く座王与平の顔を潰した。怒った座王は緋桜団を壊滅させるため、暴力団を動かし、砂土谷を拉致。だが、その魔手は誠にまで伸びて…!!
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愛と誠 14巻
権太の由紀の手術に立ちあうため、座王与平がアメリカへと出発した。だが、その留守中に緋桜団が動き、愛を拉致しようとガードマンが守る愛の自宅に侵入する!しかし、番犬の執拗さから愛をさらうことに失敗した緋桜団は、代わりに岩清水を連れ去り、彼を拷問にかける。一方、気を失っていて、助けに来た岩清水が拉致されたことを知らずにいた愛は、屋敷を抜け出すと、誠を探すため夜の繁華街へと。そこで、涙を流しながら歩く誠を見て驚く愛。誠が流す涙の理由とは!?
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愛と誠 15巻
太賀誠の弱点をつかんだ緋桜団の団長・砂土谷。その弱点とは、のんべえ小路の飲み屋の女将・太賀トヨ。彼女は誠が幼い頃に蒸発した母親だった。だが、同じのんべえ小路で働くハーフの美女・アリスが弱点だと勘違いした砂土谷は、彼女を誘拐し、勘違いだとわかっても、アリスが弄ばれる悲鳴を聞かせて誠をおびき出す。そして、誠と砂土谷の1対1の戦いが始まり、誠が勝利するが、瀕死の誠に団員たちが…。
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愛と誠 16巻
早乙女コンツェルンが建設したホテルの落成式に参加するため、グアムへと来ていた愛のもとに、誠が花園実業高校に退学届けを郵送したという知らせが。そして、政財界の黒幕の座王与平と、愛の父親・早乙女将吾に汚職事件の疑いが!?早乙女家は破滅に向かい、愛の母親は家を出て行った…。国会で議員たちに責められた愛の父・将吾は、自宅に帰ると応接間にある猟銃を手にして…!果たして愛は家族を救えるのか!?そして、愛と誠、それぞれの想いは…!?愛と誠の激動の青春、ここに完結!
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愛と誠 完全版

愛と誠 完全版

原作・梶原一騎、漫画・ながやす巧の不朽の名作「愛と誠」が【完全版】となって50年ぶりに復活! 過去に発売されたコミックスにはない、雑誌掲載時の荘厳華麗な扉絵を完全収録。幼少期に蓼科高原のスキー場で太賀誠に命を救われた早乙女愛。中学3年生になり、蓼科高原で誠と再会すると、誠は地元の愚連隊のリーダーになっていた。ブルジョアの愛は誠を更生させようと父親に頼みこみ、東京の名門高校に入学させたものの、誠の素行の悪さは収まることなく…。昭和の最高傑作をぜひこの機会に!
キックの鬼 (新装復刻版)

キックの鬼 (新装復刻版)

空手界のホープ、白羽秀樹(沢村忠)が、タイ式ボクシングに敗れたことからキックボクシングに目覚め、厳しい修行の末、「キックの鬼」と呼ばれる英雄になる姿を描く。事実にフィクションを交えたセミドキュメンタリーで、梶原一騎が得意とした実録スポーツ漫画の代表作の一つ。
侍ジャイアンツ(新装版)

侍ジャイアンツ(新装版)

巨匠梶原一騎のもう一つの巨人の星。主人公番場蛮にユニークな名前と明るいキャラクターで人気を呼んだ。1970年代。土佐生まれの、八方破れな自称サムライの高校生番場蛮が主人公。紳士野球を変えたいと、読売ジャイアンツ監督の川上哲治が蛮を入団させる。そこで、蛮は独自の魔球を考案。血のにじむような努力と根性で体得し、他球団のライバル打者たちと対戦していく。当時の読売ジャイアンツや他球団の選手たちが、実名で登場した作品。
哀愁荒野(新装版)

哀愁荒野(新装版)

刑務所帰りで世間から冷たい視線を浴びる兄とその兄を慕う腹違いの妹が周囲の大人たちに翻弄されつつも、お互いを求め合い健気に生き続ける。迫り来る不幸を背負い、運命の川に流され続ける悲哀のドラマ。稀代の劇作家梶原一騎と繊細なタッチでは右に出る者のいない松久由宇が描く、もうひとつの愛と誠。見直されるべき傑作だ。
梶原一騎┴原田久仁信

梶原一騎┴原田久仁信

昭和二十九年十二月二十二日、木枯らし吹くここは東京蔵前国技館に一万五千余の大群衆が詰めかけていた!(文中引用)。日本にプロレスブームをもたらせた英雄力道山と当時の日本柔道界の王座に君臨した木村。かつてタッグを組み強豪シャープ兄弟を駆逐した朋友が真剣勝負の決闘試合を迎えていた。柔道界のトップであるメンツからこのまま力道山の引き立て役で終わりたくない木村からの力道山への果し状は、ゴングが鳴ったたった10分後に力道山の圧倒的な空手チョップの連発で血まみれでマットの沈んだ木村の無惨な姿で結末を迎えてしまう。突然観客席から大きな声で力道山に、勝負を所望する男の声が館内に響いた。それは若き日の大山倍達その人であった。拓大で木村の後輩であった大山は、大敗に喫した先輩の姿に耐えきれず、力道山に声をあげたのであった。そして、その場にはまだ高校生の作者梶原一騎が格闘技の三大怪物を目の当たりにし茫然となっていた。ここから日本格闘技の歴史は始まり、作家梶原一騎の劇画人生もスタートするのであった。いかにして梶原一騎は唯一無二の劇画作家になり得たのか?巨星梶原一騎の遺作であり、自伝でもある梶原漫画の集大成。多くの格闘家、著名人が物語に実名で登場、衝撃のノンフィクションエンターテイメント作品。
紅の挑戦者(新装版)

紅の挑戦者(新装版)

九州の高校生紅闘志也は、高校サッカー界のスター選手で、人気も実力も一流だった。親善試合でタイのバンコクを訪れた際に、紅はタイ式キックボクシングの神様ガルーダと出会う。タイ式キックボクシングに魅了された紅は、サッカーをやめてキックボクシングの世界へ飛び込むことを決意する。帰国後、ガルーダに遺恨を残す大利根一鬼を師事し、打倒ガルーダに向かって始動するのだった。空手漫画で一世を風靡した梶原一騎が、キックボクシングに目を向けた異色作!作画はカラテ地獄変の中城健が受け持ち精彩を放った。
ケンカの聖書(バイブル)大合本

ケンカの聖書(バイブル)大合本

「あしたのジョー」「巨人の星」「タイガーマスク」など昭和を代表する作品を生み出した偉大な漫画原作者・梶原一騎が、「750(ナナハン)ライダー」の石井いさみと組んで作った傑作プロレスマンガ。1~3巻がまとめて読める合本版 第1巻 アメリカ・ロスアンゼルスの日本人街をさまよっていた青年・吉良 旭は、落ちぶれた空手家・甲賀正清と知り合う。甲賀の誘いで、道場の用心棒になった吉良は、自慢のケンカ殺法を美人女子レスラー・ダイアナ・ローザに教えることになる。第2巻 アメリカ・ロスアンゼルスで女子プロレスラーのチャンピオン・ダイアナ・ローザにケンカ殺法を教えた日本人・吉良 旭。だが、それは吉良を利用しただけだった。頭にきた吉良は、プロレスのリングに殴りこみをかける。その前に立ちはだかった男が、“千の技を持つ”という名レスラー・プリンス・スターだった。吉良はこのプリンス・スターをノックアウトできるのか? 第3巻 アメリカ・ロスアンゼルスで、“千の技を持つ”という名レスラー・プリンス・スターと対決することになった吉良 旭はプロレス3本勝負に挑む。1本目こそ取られたが、2本目は得意のケンカ殺法でスリーカウントを取った吉良。勝負の3本目。プリンス・スターは必殺のスカル・ブレーク(脳天割り)で勝負を決めると断言した。(原書:1979年刊行)
剣は道なり

剣は道なり

剣は道なり 道は心なり 「あしたのジョー」「巨人の星」「タイガーマスク」など昭和を代表する作品を生み出した偉大な漫画原作者・梶原一騎の遺作がデジタル版になって蘇る。名作「夕やけ番長」でコンビを組んだ梶原一騎、荘司としおが再びタッグを組んで贈る幕末期の剣劇巨編。主人公の榊原健吉をはじめ幕末から明治にかけて実際に活躍した剣士が多数登場する。どんな相手でも引き分けにし、勝敗をつけない剣士・男谷精一郎に会った榊原健吉は、その生き様に引かれていく。(初出:1972年 「週刊少年チャンピオン」)
熱血モーレツ記者

熱血モーレツ記者

「あしたのジョー」「巨人の星」「タイガーマスク」など昭和を代表する作品を生み出した偉大な漫画原作者・梶原一騎の遺作がデジタル版になって蘇る。名作「夕やけ番長」でコンビを組んだ梶原一騎、荘司としおが再びタッグを組んで贈る熱血ブンヤ(新聞記者)マンガ。東都日報の新米新聞記者・星 伴太郎は、巨悪を憎む熱血漢の男。新聞社の大広告主だろうが、暴力団だろうが、お構いなしで突撃していく。毎日のように無茶な取材をする星だったが、ついに敵の罠にはまり、殺人容疑をかけられてしまう。(初出:1973年 「公明新聞」日曜版、原題「猪突猛進記者」を改題)
吹けよ!カミカゼ

吹けよ!カミカゼ

「あしたのジョー」「巨人の星」「タイガーマスク」など昭和を代表する作品を生み出した偉大な漫画原作者・梶原一騎の遺作がデジタル版になって蘇る。その後、「おれとカネやん」でもタッグを組む古城武司を作画に据えて描き下ろした熱血プロレスマンガ。力道山死後、日本プロレス界は、ワールド・リーグを控え大ピンチに陥っていた。選手会長兼チャンピオンのジャイアント馬場は、力道山の遺言に従って、飛騨山中で、力道山に育てられた少年・神風大助を発見する。神風大助は日本プロレス界を救うため、悪役レスラーと激戦を繰り広げる。(初出:1966年 「ぼくら」)
鉄道員/ラブ・レター

鉄道員/ラブ・レター

感動の直木賞受賞作を漫画化 やさしい涙がとまらない かつて炭鉱の町として栄えたが、今はさびれたローカル線の終点となった幌舞(ほろまい)駅。駅長の乙松(おとまつ)は、幼子を亡くした日も、妻と死別した夜も、独り駅を守り続けた。定年と廃線を間近に、実直な老鉄道員に起きる愛と感動の奇蹟! 涙なしには読めない浅田次郎の直木賞受賞短編2作を、名匠ながやす巧が完全漫画化。 完成された劇画版「鉄道員」「ラブ・レター」は、まさしく圧巻であった。作品を拝見して、私の芸術観が覆った。冒頭にある幌舞駅の夜の情景。神ですらこれほど美しい風景は容易に造れぬであろう。 ――浅田次郎 小説「鉄道員」「ラブ・レター」。このふたつの作品から伝わってくる感動こそ、長い間僕が漫画で描きたいと求め続けてきたテーマだったのです。漫画化出来た事は、生涯の記念になりました。 ――ながやす巧
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沙流羅 The Legend of Mother Sarah

沙流羅 The Legend of Mother Sarah

核戦争で汚染された地球を逃れて生き残った人類は、地球を望む衛星軌道上に住居をかまえた。――7年後、巨大な爆弾を使用して汚染された地球の北半球を冷却し、南半球を居住可能な状態にすることを推進するエポックと、これ以上、地球を傷つけることに反対する、マザー・アースの両派に分かれ対立した。だが、推進強行派により巨大爆弾が使用されると、爆弾の影響が引くのを待たず、地球へ脱走する者が後を絶たなかった。そして、サーラと呼ばれる女性も子供たちを連れ、地球へ向かおうとしていたが…。
Dr.クマひげ

Dr.クマひげ

新米医師の三郎は、札幌のススキノ繁華街で1人の男と出会った。かつて大学病院でその有能さから将来を嘱望されながらも突然姿を消した、国分徹郎が帰ってきたのだ。2年前に身を引いたある事情と再び向き合う国分の姿に、三郎は壮烈なる医師の生き様を見ることとなる。新宿の裏町に小さな診療所を構え、街の住人から「熊先生」と慕われる国分の過去を描く序章「雪の終わり」ほか、心震わせるヒューマンドラマ全9編を収録。
壬生義士伝

壬生義士伝

義とは何か、愛とは何か──。「鬼」「人斬り」と畏れられ、新選組で一番強かったと言われた男・吉村貫一郎──。愛する者のために守銭奴と罵られ、愛する者のために人を斬り続けた武士の生涯が今、語られる…!浅田次郎&ながやす巧の両巨匠が贈る、魂を震わす新たな「新選組」伝説!!
潮騒伝説

潮騒伝説

青森の漁村で育った気丈な少女・磯村リツ(いそむら・りつ)が、過酷な運命に翻弄されながらも成長していく青春大河ロマン。明治二十九年に三陸地方を襲った大津波の原因である海の魔王・鯤(こん)を、親子三代にわたる宿敵として探し続ける老漁師・仁兵衛(にへい)。そして昭和50年、夢枕に立った父親から鯤の出現を知らされた仁兵衛は、孫娘のリツとともに海へ……!?
その人は昔

その人は昔

北海道・襟裳岬。半農半漁の貧しい生活を送る漁村で生まれた一夫、18歳。そして一つ年下の洋子。その人は昔、海の底の真珠だった。その人は昔、山の谷の白百合だった。その人は昔、夜空の星の輝きだった。でも、その人は、もう今はいない…。一夫と洋子は親の反対を押し切り、二人で東京に出て生きていこうと決心するが…。
ぶらりぶらぶら物語

ぶらりぶらぶら物語

無一文で日本中を放浪する“自由業”の青年・猪戸純平(ししど・じゅんぺい)の活躍を描いたヒューマンドラマ。ぶらりぶらぶらと日本各地を渡り歩く男・猪戸純平は、無銭飲食と疑われて警察に捕まり、詐欺師扱いされていた桑田駒子(くわた・こまこ)と出会う。その後、隠し持っていた全財産を駒子に取られた純平は、彼女を追いかけて駅に行った時、幼い兄妹・武男(たけお)とマリ子(まりこ)を拾うハメになって……!?