あらすじ

「お菊の皿」勝負まで残り一週間、窯が壊れてしまった松本美咲(まつもと・みさき)は、天狗山の穴窯で作陶するために山ごもりの生活をする。そして灼熱の炎に耐えながら窯焚きをした美咲だったが、出来上がった作品には緋色が出ずショックと疲れで倒れてしまう。その後、目覚めた美咲は植田窯の幻影を見て、緋が出なかった原因にたどりつき……!?
緋が走る 1巻
陶芸の町・萩を舞台に、亡き父の後を継いで陶芸家になった少女・松本美咲(まつもと・みさき)が、陶芸の最高芸術「緋色の器」を作り上げようと奮闘する陶芸ロマン。大学生の松本美咲は、無名陶芸家だった父の急死をきっかけに陶芸の道を歩む決意をする。そして父の最後の言葉が気になった美咲は、父の窯から幻と言われる緋色の器を見つけて……!?
緋が走る 2巻
松本美咲(まつもと・みさき)の父・竜雪(りゅうせつ)が遺した緋の器を見た人間国宝・一柳陶王(いちりゅう・とうおう)は、完全なる緋を作り上げようと創作を開始する。一方、陶芸家・斉藤(さいとう)に弟子入りした松本美咲(まつもと・みさき)は、“練り”をやらせてもらえるようになるが、その出来上がりを見た斉藤に勘当されてしまい……!?
緋が走る 3巻
斉藤(さいとう)から独立して自分の窯と店を持った松本美咲(まつもと・みさき)は、製作した湯飲み茶碗がまったく売れないという厳しい現実に直面する。そして初めて湯飲み茶碗が売れて陶芸家として第一歩を踏み出した美咲は、“荒磯”を表現する湯飲み茶碗で実力派陶芸家・木崎(きざき)と焼物勝負をすることになるのだが……!?
緋が走る 4巻
父の登り窯を初焚きしていた松本美咲(まつもと・みさき)は、その途中で窯が異常な状態に陥って動揺するが、高杉(たかすぎ)や仲間達の奮闘でなんとか初窯焚きを終える。その後、出来上がった作品を見た美咲は、窯の天井にされた細工が緋を走らせる手がかりだと感じ取る。そして美咲は、夏蜜柑ゼリーの器で流れ職人・鬼頭(きとう)と勝負することになるのだが……!?
緋が走る 5巻
流れ職人・鬼頭(きとう)との夏蜜柑ゼリー器勝負で、さまざまな妨害を受ける松本美咲(まつもと・みさき)は、作品に自分なりの隠し味を込めて砂浜で野焼きをして仕上げる。そして鬼頭の作品“黄斑”の素晴らしい出来にリードを取られる美咲の作品“吹雪”であったが、ゼリーを食べた時に冷たい美味しさを引き立てた“吹雪”の評価が高まり、ついには同点に追いつく。そこで美咲と鬼頭は、陶工三番勝負で決着をつけることに……!?
緋が走る 6巻
丹波赤土部勝負で選抜された松本美咲(まつもと・みさき)は、一流の窯主・桜島山陶幹(さくらじまやま・とうかん)の参加で選抜から外されそうになるが、松バァ(まつばぁ)の力添えで参加を認められる。そして集められた精鋭が赤土部を作ろうと研究に奔走する中、納屋を丸ごと焼いた陶幹からヒントを与えられた美咲は、その焼かれた壁を見て赤土部は緋の入り口にあると考えて……!?
緋が走る 7巻
丹波赤土部勝負の決勝で危険な窯焚き“火の道”で作品を焼いた松本美咲(まつもと・みさき)は、それが失敗に終わった事でリタイヤを決意するが、色見窯を片付けた時にあるものを見て再挑戦へと奮起する。そして最終審査で、桜島山陶幹(さくらじまやま・とうかん)の赤土部色に迫る大甕、美咲の赤土部色とは若干異なる発色の花器が並べられ、審査員の西野(にしの)は美咲の作品に気になる点を見つけて……!?
緋が走る 8巻
美食家・今魯山人(いま・ろさんじん)の“赤”をテーマにした食の器勝負に参加する松本美咲(まつもと・みさき)は、無名異焼の“赤”に目をつけて無名異焼職人・千蔵(せんぞう)の元で修業に明け暮れる。そして無名異焼の“赤”の秘密の迫りつつあった美咲は、千蔵から無名異焼は食の器には向かないと諭されるのが、さまざまなアイデアで食の器としての無名異焼に挑戦していき……!?
緋が走る 9巻
和食の帝王・古屋七四郎(ふるや・しちしろう)の作品に器を作る課題を与えられた松本美咲(まつもと・みさき)は、最高の味だと感じたお味噌汁の器を作ることに。そこで軽くて熱さを感じずお味噌汁の美味しさを引き立てる作品を作った美咲は、初めて使うジェット窯に緋につながる何かがあるかもしれないと感じる。そしてジェット窯で思った通りの器に仕上げた美咲は、霧島(きりしま)の大胆かつ自由な発想の器と勝負を……!?
緋が走る 10巻
“美食の儀”十二品目勝負で、ジェット窯を使いこなして偶然緋色を出した作品を仕上げた松本美咲(まつもと・みさき)は、並みいる強豪の中から勝ち抜き“朝食の儀”で優勝を争う。そして“朝食の儀”で緋色が焼きついた作品をいくつも仕上げた美咲は、陶芸界の巨匠・尼子(あまこ)と同点になり、「ときめき」をテーマにした陶壁を作る最終決戦をすることになるのだが……!?
緋が走る 11巻
“美食の儀”で優勝した松本美咲(まつもと・みさき)は、その時に得た一億円の融資を元手に、かねてから考えていた焼物横丁を実現するために行動を始める。しかし窯元への説明会では誰も集まらず、電話ではまったく相手にされない美咲は、直接窯元へ出向いて交渉するがすっかり難航してしまう。そんな時、店舗の候補先の老夫婦と親しくなった美咲は、老夫婦から温かい言葉をかけられて嬉しくなるが……!?
緋が走る 12巻
焼物横丁の実現を賭けた「お菊の皿」を再現する勝負で、実力派陶芸家・九鬼山(くきやま)に挑む松本美咲(まつもと・みさき)は、何者かにジェット窯を放火されたり、髪の毛をからませた皿を送られたりと悪質な嫌がらせを受ける。そして登り窯で作品を焼いていた美咲は、その途中に調子がおかしくなった窯が崩れ落ちてしまうが、窯に残された皿に緋が走るのを目撃して……!?
緋が走る 13巻
「お菊の皿」勝負まで残り一週間、窯が壊れてしまった松本美咲(まつもと・みさき)は、天狗山の穴窯で作陶するために山ごもりの生活をする。そして灼熱の炎に耐えながら窯焚きをした美咲だったが、出来上がった作品には緋色が出ずショックと疲れで倒れてしまう。その後、目覚めた美咲は植田窯の幻影を見て、緋が出なかった原因にたどりつき……!?
緋が走る 14巻
緋の文献を探し求めて明木にやってきた松本美咲(まつもと・みさき)は、心当たりがある代目誠(だいめ・まこと)の家に訪ね、彼の登り窯周辺に大量の緋が出た陶片を発見し、代目も緋を追っていたのだと知る。そんな時、代目が佐渡の金山で落盤事故に遭ったと知らされた美咲は、佐渡へ行って入院中の代目を見舞うが、代目は記憶喪失になっていて……!?
緋が走る 15巻
緋を走らせる決め手となる粘土を探す松本美咲(まつもと・みさき)は、緋の秘文書「走緋伝」の“黄金の下の土”をヒントに西日本の金山を中心に土を採集する。しかしその粘土を使っても緋が出ない事に落ち込む美咲は、高杉(たかすぎ)や彩(あや)の言葉から、黄金は実った稲穂であり粘土は備前の田んぼの土だとたどり着くのだが……!?美咲は緋を走らせることができるのか?緋の器をめぐる陶芸ロマン、感動の完結巻。
緋が走る DX版

緋が走る DX版

大学生の松本美咲は、無名の陶芸家だった亡き父・竜雪の後を継ぎ、陶芸の道に進む決意をする。美咲の父が遺した緋色の器を見た人間国宝・一柳陶王もライバル心を燃やす。一方、陶芸家に弟子入りした美咲は、練りの出来上がりで勘当されてしまった…! 萩が舞台の陶芸ロマン!
緋が走る

緋が走る

松本美咲は萩の無名陶芸家・松本竜雪の娘であったが、ふるさとを後にして東京の大学で学んでいた。ある日、美咲は父からの突然の電話に呼び出され、萩へと戻る。しかしすでに父は亡くなっていた。彼の最後の言葉に従い、父の窯の中に残っていた作品を取り出すとき、奇妙な器が見つかる。器の側面に浮かび上がる鮮やかな赤。それこそが、陶芸に置いて最高の美とされる、「緋」であった。緋に魅せられた美咲は大学を中退し、本格的に陶芸を学ぶ決意をする……。主人公を通して、陶芸家のこころと周囲の人間模様を描いた異色ヒューマンドラマ!「スーパージャンプ(集英社)」1992~98年連載作品。1999年、NHKにて連続ドラマ化。主演・田中美里。
海峡ものがたり

海峡ものがたり

タチバナ自動車の東京本社の総務から、下関へ営業として赴任した原田太郎。来た早々、リストラのための左遷だったことを知ってしまう。しかし、愛する妻のためのに後に引けない彼は慣れない営業で四苦八苦。さらに大の釣り好きの原田はついつい、仕事を忘れて釣り人のお手伝いをしてしまう。果たして彼に明るい明日はあるのか?※こちらの作品は、以前配信しておりました「海峡ものがたり」を再編集したものです。重複購入にお気を付けください。
美咲の器-それからの緋が走る-

美咲の器-それからの緋が走る-

若き女流陶芸家・松本美咲(まつもと・みさき)の新たなる挑戦を描いた人気陶芸ロマン「緋が走る」の続編。亡き父の遺志を継いで“緋”を走らせた美咲は、その一年後、自分流の器を見つけられず思い悩む。そんな時、行方不明になった婚約者・高杉(たかすぎ)が連帯保証した借金のため、全国女流陶芸作家のコンテスト“湯布院の春”へ出場することになった美咲だったが……!?
口福のひと

口福のひと

「口福は幸福の素」をモットーにしている美野川愛は農水省のキャリア。省内一の才色(食)兼備の期待のホープが配属されたのはリストラルームかと思うような部署。けど、その部署には21世紀に日本人の食卓と健康を支える日本の伝統食を探すという壮大なプロジェクトがあって…
こっとん鉄丸 DX版

こっとん鉄丸 DX版

街は服であふれかえり、誰もがみんなオシャレをしたがっている原宿を舞台に、主人公・山田鉄丸が幼い頃からの夢であるトップデザイナーになる為に、ずば抜けたファッションセンスを武器にやってきた! 夢に向かって突っ走りファッション界に旋風を巻き起こす!! ページ数増量のDX版として配信開始!
緋が走る DX版

緋が走る DX版

大学生の松本美咲は、無名の陶芸家だった亡き父・竜雪の後を継ぎ、陶芸の道に進む決意をする。美咲の父が遺した緋色の器を見た人間国宝・一柳陶王もライバル心を燃やす。一方、陶芸家に弟子入りした美咲は、練りの出来上がりで勘当されてしまった…! 萩が舞台の陶芸ロマン!
気ままにウルフ DX版

気ままにウルフ DX版

野生の狼とともに育った少年・陽太。家族と離れ、狼を家族とし、大自然の中、狼としての生活を送ってきた。そんな野生児の陽太と友達になった美少女「はるか」。はるかは、陽太を狙う人間の魔の手から陽太守ろうとするが・・。単行本2巻分のデラックス版として登場!
赤い靴はいた

赤い靴はいた

遠い昔のことではありません。あなたのおじいさん、おばあさんが若かった頃、戦争は、はじまりました。誰が悪いのでしょうか。何がいけなかったのでしょうか。どうして殺しあわなければいけなかったのでしょうか――。東京、沖縄、広島――戦火に見舞われた都市で失われたかけがえのない命。戦争により翻弄された庶民の哀しみを切実に描いた名編。
Vボーイ

Vボーイ

都井勇介は元気印の男の子。ドキュメンタリーを撮らせたら右に出る者はいない、と言われた名カメラマンを父に持つ。父の影響を受けてか、勇介は大のビデオカメラ好き。入学した高校でもビデオ研究部を作って、いつもビデオカメラ片手に駆け回る。早瀬真美は、高校入学を機に、東京で一人暮らしをすることになった女の子。偶然勇介の隣に住むことになって大迷惑……!? ビデオカメラ片手に、なんでも撮りまくる変なヤツ・勇介がまきおこす、ドタバタ学園コメディ!
美咲の器‐それからの緋が走る‐

美咲の器‐それからの緋が走る‐

若き女流陶芸家・松本美咲の新たなる挑戦を描いた人気陶芸ロマン「緋が走る」の続編。亡き父の遺志を継いで“緋”を走らせた美咲は、その一年後、自分流の器を見つけられず思い悩む。そんな時、行方不明になった婚約者・高杉が連帯保証した借金のため、全国女流陶芸作家のコンテスト“湯布院の春”へ出場することになった美咲だったが……!? 主人公を通して、陶芸家のこころと周囲の人間模様を描くヒューマンドラマ、完結編!「スーパージャンプ(集英社)」1999~2004年連載作品。