あらすじ「お菊の皿」勝負まで残り一週間、窯が壊れてしまった松本美咲(まつもと・みさき)は、天狗山の穴窯で作陶するために山ごもりの生活をする。そして灼熱の炎に耐えながら窯焚きをした美咲だったが、出来上がった作品には緋色が出ずショックと疲れで倒れてしまう。その後、目覚めた美咲は植田窯の幻影を見て、緋が出なかった原因にたどりつき……!?
陶芸漫画のパイオニア的作品だと思います。 NHKで田中美里さん主演でドラマ化されており、たまたまドラマを観て面白かったため、原作の漫画も読んでみました。陶芸について知らない身からすると、とても勉強になる漫画でした。有名な〇〇焼きは何県の物でどのような特徴があるのか等、陶芸の基本を学べました。焼き物の歴史、土の違い、作陶の技術、釜の違いなど、かなり深い部分まで描かれています。 父親の思いを継ぐ主人公はもちろん、トーベェさんなどの人情噺もあったりで、物語としても充分に楽しめました。青年誌連載だけあり、透明感のある画に対してドロドロした話もあり、結構読み応えのある漫画です。