あらすじ父の登り窯を初焚きしていた松本美咲(まつもと・みさき)は、その途中で窯が異常な状態に陥って動揺するが、高杉(たかすぎ)や仲間達の奮闘でなんとか初窯焚きを終える。その後、出来上がった作品を見た美咲は、窯の天井にされた細工が緋を走らせる手がかりだと感じ取る。そして美咲は、夏蜜柑ゼリーの器で流れ職人・鬼頭(きとう)と勝負することになるのだが……!?
陶芸漫画のパイオニア的作品だと思います。 NHKで田中美里さん主演でドラマ化されており、たまたまドラマを観て面白かったため、原作の漫画も読んでみました。陶芸について知らない身からすると、とても勉強になる漫画でした。有名な〇〇焼きは何県の物でどのような特徴があるのか等、陶芸の基本を学べました。焼き物の歴史、土の違い、作陶の技術、釜の違いなど、かなり深い部分まで描かれています。 父親の思いを継ぐ主人公はもちろん、トーベェさんなどの人情噺もあったりで、物語としても充分に楽しめました。青年誌連載だけあり、透明感のある画に対してドロドロした話もあり、結構読み応えのある漫画です。