あらすじ

マヌエラを無断でクリニックに入れたために、ヘレナが犠牲になった。復讐のためペドロ殺害を望むエリヤは、ペドロの情報を得るため、謎の女・オートメイターに会う。そこで知った、ペドロの生い立ちとは……。
EDEN 1巻

正体不明の硬質化ウイルスにより、人類は世界人口の15%を失った。20年後、人類は復興を始めるが……。人類はリセットされるべきなのか否か。神に、地球に、人類が試される――。その惨劇の最中に、人類が“選択”した未来とは?遠藤浩輝が容赦なく描く、生と死のSF譚!

EDEN 2巻

武装ゲリラと行動を共にすることになったエリヤとケルビム。目的は、“原父(プロパテール)の監視領域を抜けること”。その作戦途中、エリヤは娼婦と町娘の命を救うが……。

EDEN 3巻

否応なく熾烈さを増していく闘いの最中、ソフィアの“目”を失ったエリヤたち。その時、インカの遺跡に潜り込んだワイクリフとカチュアに絶体絶命の危機が――!平和が欲しい。しかし、平和を望む前に、生きのびなければ……。

EDEN 4巻

生きのびるため、闘いに身を投じていく者たち。残虐に人の命を奪っていく彼ら一人ひとりが、悲しみと憎しみを抱えている。ゲリラの怪物・ケンジもまた――。ケンジと“兄”、そしてカーン大佐との出会いを描く!

EDEN 5巻

美しさも、快楽も、苦痛も、愛情も、自分のものだという気がしない。母との確執、サイボーグ化の末に得たものとは……。謎の美女・ソフィアの過去が明らかに!!そして、物語が大きく動き出す!!

EDEN 6巻

原父(プロパテール)からのハナ・マナ奪還に挑んだエリヤ。しかし、あと一歩のところでハナは銃撃され、マナは連れ去られてしまう。さらに、エリヤは警察に逮捕され――。

EDEN 7巻

マヌエラを無断でクリニックに入れたために、ヘレナが犠牲になった。復讐のためペドロ殺害を望むエリヤは、ペドロの情報を得るため、謎の女・オートメイターに会う。そこで知った、ペドロの生い立ちとは……。

EDEN 8巻

強い決意の下、「俺の戦い」を始めたエレン。亡命を図るペドロと、ペドロの弟であり、通産省役人にして原父(プロパテール)の工作員であるソーサの命を狙う。しかし、そのために少女が命を落としてしまい――。

EDEN 9巻

新展開、突入!!中国西部・新彊ウイグル自治区の油田採掘場とパイプラインが、ムスリム武装勢力によって占拠された。要求は、先進諸国による少数民族弾圧の解消だが――その背後にはあの男、エンノイア・バラードがいた。

EDEN 10巻

逃走した女性テロリスト、マリハン・イサクから、ケンジに電話が入った。その内容は、「休日のデパートで爆破テロが起きる。阻止したいから手伝ってほしい」というもの。仲間を裏切り、テロの連鎖を止めようとするマリハンの決意の結末は……。

EDEN 11巻

ペッソア、ヘレナ殺害を巡り、女刑事・ミリアムとエリヤが黒幕を追う。“マーヤ”のマインド・プログラムをインストールした美少女サイボーグ・レティアを伴い、舞台はオーストラリアへ――。

EDEN 12巻

マーヤに会わなくてはならない、と言うレティア。二対でひとつという彼らを作ったのは誰なのか。目的は何なのか。世界を知るほどに、謎は深まる――。

EDEN 13巻

マナの体内に埋め込まれたマイクロ・マシンを無効化するため、エリヤたちは、「プレーローマ」の三博士の一人であるというファインマンへの接触を図るが…。ファインマンの驚きの事実が明らかに!

EDEN 14巻

アジア・欧州を歴訪中の原父(プロパテール)連邦議長を乗せた専用機が消息を絶った。その黒幕は、エンノイア・バラード。娘・マナとの身柄交換が目的と思われた誘拐劇だが、エンノイアの真意は……?

EDEN 15巻

逃げるソフィアの前に立ちはだかったのは、捨てた8人の子どもの1人、イルマ・小蘭(シャオラン)・李(リー)だった!「ソフィアを捕らえよ」との特命を受けた小蘭は、容赦なくソフィアの体を切り刻む――。「もう離しませんよ、お母様」

EDEN 16巻

人類に示された2つの道。どちらを選ぶかは自由だ。――民族間の戦争に加え、世界規模で発生した大地震により、世界は混迷を極めた。コロイドは数多の死者を飲み込み、意思と目的を持って拡大していく。傷つき、残された者の中には、生きたままコロイドに入ることを望む者も出てきて……。マーヤが人類に示す「新しい可能性」とは――?

EDEN 17巻

ヤク中のためのクリニックで無為に過ごすエリヤ。ケルビムと共に「ビッグ・バレル」に向かったハナ。ソフィア救出にひた走るケンジ。一方レティアは、人類が、そして地球がこれから迎える大災厄に、科学者たちと立ち向かうべく接触するが――。

EDEN 18巻

ハナのいる「ビッグ・バレル」を目指すエンノイア。ガンマ線バーストに科学で立ち向かおうとする地球連邦政府。世界は終わらない。だけど、物語は終わる――。11年にわたり連載されたSF巨編、ここに堂々完結!

EDEN It’s an Endless World!

ジャパニーズSF漫画の看板の1つ

EDEN It’s an Endless World! 遠藤浩輝
さいろく
さいろく

アフタヌーンで読んでいた頃はこんな超大作になるとは思っていなかった。 個人的アフタヌーン作品ベスト5に入る大好きな作品。 ガワだけ硬質化してしまって中身がドロドロになる人間の終焉を表したかのようなウィルスによってボロボロになった人類はそれでも地球でしぶとく生きていた。 第一話はタイトルにもあるとおり、エデンとは何なのかを示唆している(最初はこの1話だけでの読み切りの予定だったとかなんとか) 二話から初めて主人公となるエリヤが登場、彼の素性や性格などを少しずつ描いていくが、ディストピアとなった地球は弱肉強食であり、それはまた人類も同じだった。 電脳ハックやロボットとの融合など、理にかなった説明があり腑に落ちるように描かれていて遠藤浩輝の素晴らしいのはここなんじゃないかと感じる。 今読み返しても2巻までの間に死んでいく仲間(というか脇役達全部)の印象深いシーンが読んだ当時まだ大人になっていなかった自分の脳裏にトラウマレベルで焼き付いていたことがわかる。 女性が酷い目に合うシーンがたまにあるんだがそれがまたしんどい。。 ただ、圧倒的な暴力の食い物にされるような展開は嫌いだが、この世界では仕方がないと思えるところもちょっとある。それでも数冊に渡って出ていたキャラに痛々しい死に方をされるのは心に来るものがあるが。 ストーリーはもちろん、そもそもの世界観や主役級の登場人物たちの背景の描き方など、天才としか言いようがない。人種の表現力もまた素晴らしく、日本人の良さや中東の儚さや辛さ、欧米軍人の強さと容易さなど本当に評価に値するところばかり、と私は思っている。 とかいうわりにだいぶ久しく読んでいなかったので最後までもう一回読み返そう。電子の合本版でもいいんじゃないかな。 自由広場のスレであった「女の子の部屋にあったら惚れ直す」みたいなタイトルの中に是非加えたい作品。