両親からお姫さまと呼ばれて可愛がられていた少女・マリーアンは、ある日、見知らぬ部屋で目を覚ます。そこは両親と住んでいた街ではなく、住人たちは動物の顔をしていて…!? 人間を求めて村の中を走り回るマリーアンは、ようやく人間の顔をした少年・エディと出会うが…。
数多くの女性問題で都から辺境の国境に左遷された不良中年、サウル・カダフ。国境から北は人っこ一人住んでおらず、仕事といえば牛追いだけ…。そんなサウルを歓迎してくれたのは、かわいい兵隊さんたちと、神官のジェニアス・ローサイという美青年。あたたかい人々との辺境で始まった新しい暮らしだが、時に思わぬ出来事が!?
参加作家(順不同・敬称略)市東亮子・酒井美羽・魔夜峰央・奈々巻かなこ・赤石路代・中山星香・青木朋・遠野由来子・小川彌生・シマあつこ・はるな檸檬・萩尾望都・高橋美由紀・大和和紀・本田・紫堂恭子・浜田翔子・浦沢直樹・潮見知佳・野上武志・安野モヨコ・山村東・永野のりこ・木原敏江 単行本未収録エロイカショート 青池保子「いきなり日本昔ばなし」も収録
レイラが暮らす村には「村人が村の外に出ると村に大きな不幸が訪れる」という言い伝えがある。村人たちは村の中で幸せに暮らし、けして村の外にでることはなかった。しかし、村を囲む塀の外からの助けを求める声に反応し、塀を乗り越えてしまったレイラだったが…!?
ルウム復活暦1005年、北方辺境国のエアドロム王国で代々王の護衛を担ってきた武人の家に育ったフィアンナだったが、武術のたぐいは苦手だった。そんな彼女に戴冠のために国に戻る、次期女王セオドラ姫の警護にあたることになってしまう。姫と歳も近く顔も似ているフィアンナは、彼女を守りたいと誓うのだったが、国民への新女王のお披露目で催される馬上試合において、姫は命を落としてしまう…。そんななか、姫とフィアンナが似ていることに目をつけた伯爵が…!? 王位継承者が次々と不審死していくこの国で、フィアンナは数奇な運命にふりまわされてゆく!?
戦うことを止め、故郷に戻るため旅を続けていた元兵士のセス。ある日、大地を引き裂くほどの力を持った得体の知れない見えない「何か」に追われ続けている少女・ジェスベルと出会う。家族とはぐれ、一人ぼっちの少女を助けるためにセスは、その「何か」に立ち向かうが…!? 舞台は「辺境警備」の数年後の世界。緊迫のファンタジー逃亡劇、開幕!!
『辺境警備』『グラン・ローヴァ物語』の紫堂恭子がオールカラーで描いた絵物語。「海の章 真珠の火」「森の章 おこりんぼうの神さま」「風の章 海生まれの風」「人の章(黒い翼竜)」「ファンタジーと私」5編に分かれ、それぞれの章でオリジナリティ溢れる独特のファンタジー世界が展開され、「ファンタジーと私」では、自身がなぜファンタジーをモチーフに作品発表を行っているのかを独白しています。「とらえどころがなく、形にできない、でもとても大切なたからもの」という意味が込められた「みずのたからもの」。「しとうきょうこのまんがのひみつ」を購入者特典としてお付けし、お届けします。
ドミナトール王国の青年・ユーリグは長官の命令により、聖地フローンズ島から俗界へ渡って来る聖者サナトールを中立地帯クロスにて出迎え、そのまま護衛につく。その護衛にはユーリグの他、友好国エクシア、商業都市フルゴール連合、宿敵アビゴール連邦からも一人ずつ選ばれる。サナトールが所持する不思議な力のある癒しの葉とは一体!?
荒涼たる地“荒地の国”で護衛兵と土地案内人を務めるジェム。ある日、大国バブ・イリスからの奇妙な依頼を請けおったことから壮大な冒険に巻き込まれていく…!! 実力派作家が贈る本格ファンタジー、堂々開幕!!
8年も続いた内戦は戦場から遠く離れた田舎町エルダーにも深い爪痕を残していた。他所者を嫌う旧王党派の土地であるエルダーに、志願して赴任して来た若き保安隊員、クリストファー・ランディス、通称クリス。ある日クリスは、生ゴミの袋を偶然拾うが… なんと中に入っていたのは、ちゅんと名乗るしゃべる鳥!? 見た目はただの鳥なちゅんだが、自分は成長すると不死鳥になると言い出し…!?
その昔、魔術の国ラバンサラと大国カラマスルートは勢力争いが絶えなかった。そこで両国の王は協力し、二国間にオリスルートを建国し、均衡を保った。その理念はシルヴァン学院にも受け継がれ、卒業生に贈られる金の樫の木のブローチは、正式なオリスルートの使者の証となった。その使者のタマゴである、フェンネル、ヴィンセンス、アリアンの3人は、学院長からある使命を授かるが…。
環境が激変し、不毛な地が広がる未来の地球。そのどこかに、土地や水が汚れておらず、人や生き物が住める恵まれた聖浄地・リベルがあった。だが、聖浄地の場所は決して明かしてはいけない。知られてしまうと亜人に攻め込まれ、滅んでしまうという。そんなリベルに住む少年・カズヤは、ある時、海岸に流れ着いた少女・マリーンを発見する。しかし、彼女は自分の名前以外の記憶を失っていて…。
誰もが避ける通称“幽霊峠”。故郷への旅路を急ぐジャックはそこをどうしても通らなければならなくなる…。その道中、ブライクという素性の不明な男と出会うが、彼は大きな秘密を抱えていて…!? ワケあり美男のロード・ファンタジー開幕!!
のどかで穏やかな村「イセングリム」で、心優しく勤勉な兄妹が開いていた診療所にある日、不自然な傷を負った森番の青年が現れ……。イセングリムの森で起こる、不思議な物語がつむがれます!
鬱蒼としたイセングリムの森に囲まれた村には、古くから不思議な言い伝えや恐ろしい魔物の噂がありました。村では長い間、森との境界を見張る夜警を雇い安寧を保っていましたが、得体の知れないモノに襲われ、恐怖におののき辞めてしまった夜警の後任を引き受ける人間がいなくなってしまいました。ところがある時、村にふらりと現れた青年ウォルフが夜警の任に就きます。突然現れたよそ者に村人たちは警戒しますが、彼は意に介すことなく境界線を見回り、太古から息づく存在に遭遇して……!?危うい均衡を保つ土地、イセングリムで新たな物語が始まる!
世界中の賢者が集うはるかな東の学舎、そこで与えられる最高の称号、グラン・ローヴァ。そんな恐れ多い存在の端くれを自称するニセ賢者のサイアムは、村の人々を騙して、食事と宿にありつく日々を送っていた。そんなある日、村の近くまでグラン・ローヴァが来ているという話を聞いたサイアムは、グラン・ローヴァを追い返そうと画策するが、出会ったのはグラン・ローヴァのイメージとはかけ離れたふざけた老人で…?そんな彼に気に入られ、共に旅することになったサイアムだが…!?
中世ヨーロッパのような世界が舞台。突然起こったクーデターで、城を追われたお気楽な王子が、放浪しつつ、自国の民の真の姿に気づき王子としての自覚を育む成長譚。
手にしたものは全世界の王になれるという「王国の鍵」。王位継承のため「王国の鍵」を探しに出たアーシャは、正反対の性格のバドとケンカしながらも秘宝の謎に迫ってゆく…。
戦乱の世から離れ閉ざされた楽園・エーレ。11年に1度選ばれる神の花嫁は、2年の務めの後、名誉と幸せが約束されていた。そして、九代目の花嫁にお転婆娘のエリゼが選ばれたが、九代目には、特別な秘密が隠されており、過酷な運命が待っていた!本格ファンタジーの旗手・紫堂恭子が描く新たな世界!