できるだけだらだらと酒を飲んでいたい怠惰な人間からすると、ガツンと飲んでガツンとシメ喰って終わり!みたいな飲み方がかっこよく感じます。 神保さんみたいに竹を割ったような飲み方もできないし、ひじきちゃんみたいに無邪気な飲み方をするわけでもないけど、酒と肴を最大限楽しむ気持ちは一緒です。だからこの漫画はいい漫画なのです。 物足りないくらいがいいと言ってる日もあれば、ガッツリステーキを喰らう日もある。酒を飲むってもしかして人生なのでは? 全肯定したいところですが、プロレスを子供騙しの例えにあげるのだけはプロレスヲタクとしてはスルーできないんだなあ…そこが本質じゃないのでいいんですけどね。
ズボラ飯のお話。 そのまんまなんですけどただのズボラ飯ではない、美味しいズボラ飯漫画! 食べれないですが食べてる主人公の表情がもういい笑顔で本当に美味しそうに食べるんですよね。 ただの卵かけご飯でもカレーでも本当に美味しそうに食べる なので料理漫画と言うより、ご飯を食べる女子を見守る漫画といったがいいのかもしれません、、。 多幸感やばい漫画!
価値観の多様化、SNS地獄、人間関係 ・・・そんな悩み多き現代に生きる人々清涼剤のような作品。 主人公も、何かと悩みがつきないOLサチ。 彼女が、ひょんなことで出会ったお寺で、説法と精進で心身ともに癒やされ成長していく物語。 仏教をベースにした考え方というか物事の捉え方は、長年人々の心を癒やしてきたこともあって、自分のような無神教の人間でもじんわりとしみいります。 そこに、丁寧に下ごしらえをして出来上がった、肉や魚を避けた精進料理の数々。健康には、もちろん美味しそうだからたまらないっす。 心に響き、体にも響くから、本当に人間的にも良くなりそうです。 原作は『孤独のグルメ』の久住さんというから驚き。 孤独のグルメ以降一人で食べることの矜持を中心に描いてましたが、こういう題材でもいけるのかと、引き出しの広さに感服しました。 (後半になると、サチも恋愛し始めるので、そこも久住漫画では珍しいので、ファンとしてはニヤニヤポイントです) 手垢のつきまくったグルメ漫画で、まだまだその底深さを感じさせてくれる一冊です。
自分は食事も酒も好きだが、シメがどうこうには あまり拘りはない。 酒を飲んだ後にビールとギョーザを食べたいとか あまり思わない。 鍋料理の最期を雑炊にするかウドンにするか 悩んだこともない。 デザートとかついていなくてもかまわない。 そういうことにこだわらないほうが気楽でいいじゃん、 くらいの感覚というか。 しかし「これ喰ってシメ!」をよんで 主人公・神保マチ子のシメへのこだわりを見て、 こういう食べ方を出来る人は凄いな、と思った。 のんべんだらりと酒を飲み、気がついたら寝オチしていました、 なんていう自分とは違う。 酒のあとのシメだけでなく、仕事や私生活でも、 色々な状況の要所要所でしっかりと区切りをつけてシメる。 ダラダラしない、それまでを総括し、次へ進む。 大人だな、カッコイイな、と思った。 しかも臨機応変にシメる。 様々な状況でそのときの気分にあわせて様々なシメをする。 けして飲んだら最期はやっぱりラーメン、というような ワンパターンな「これしかない」シメではない。 昼の蕎麦屋で、空腹で飲んだ後、 仕事が終わったら終電がなくなっていたとき、 後輩が奢ってくれたとき、 それぞれにあったシメかたを選択し実行する。 さらに、こういうときはこれだけ、と 頑なに自分流に徹するわけでもない。 後輩・ひじきと飲みにいくと、結構ひじきに つきあうというか、つきあわされるんですよね。 あまりいかない回転寿司に連れて行かれたり、 小料理屋なのに焼肉屋かよ、という料理を つつくことになったり。 それでもしっかり味わって受け入れる。 プロレスで言えばスタン・ハンセンではない、 三沢光晴だ。 ハンセンのように、とにかく最期はラリアット。 これで豪快にシメれば誰も文句はない、 というスタイルではない。(それはそれで凄いけれど) どんな相手とどんな試合展開になって、 どんな技を受けても綺麗に受身をとって試合を進め、 最期は多様なフィニッシュホールドのなかから これでどうだ、という技を選択して終わる。 なんという懐の深さと実力とセンス。 もっと神保マチ子の試合(シメ)を見てみたいと思った。
人が死なない。飯食ってるだけ。酒飲んでるだけ。それでいい。それがよい。 ひと仕事終えたサラリーマンが小粋な居酒屋で穏やかなひとときを過ごすだけのお話。 季節に合わせた料理はもちろん、ふと食べたくなった懐かしいメニューや常連客が持ち寄ったお土産など、美味しそうで気取ってない酒の肴たちがとにかく素晴らしい。 女将さんのホスピタリティがさりげなく神がかっていて、こんな店あったら通いたくなること間違いなし。 気を衒ったものは出てこないけれど、常夜鍋に白ワインとか焼きおにぎりとお茶割りとかちょっと意外で試したくなる組み合わせもあり。 主人公が孤独のグルメのゴローちゃんほど男前じゃないのもまた良いところ(ゴローちゃんももちろん好きだけど)。本当に普通のおじさんが呑んでいるところを覗いているような気持ちになる。 何もない日常を生きているひと達だって、それぞれに苦労が絶えないんだよね。だから1日の終わりに呑むお酒が美味しいんだよね。 仕事の休憩中に読んでたらお酒呑みたくて仕方なくなりました。でも心癒されました。
神保町がイッパイ出てくるのがほんとにたまらん。 そして飯を食うのが美味そうなんだ。。 久住さんのコラムもちょうどよく入っていてまさに話のシメのようだ。 そして2巻が出てたのを知らなくて今読んだんだが、1点だけどうしても気になるところが…10年以上神保町でマンガ編集者やってて「エチオピア」を初めて食べるというのは無理がある。だろう! 雑誌名までさぼうるから取ってるというのに! うおおおん
主人公の地味めOL、臼井幸が、住職ら男3人と出会って、「食」の部分から生き方を変えていくお話。ごくごく普通の感性をもった女子なのが、共感できます。それまでコンビニ弁当&レトルトだけの食生活から、いきなり大豆で出汁をとるレシピに移行する振り幅がすごい。幸さんも心のどこかでは変わりたいと思ってたのかな、と。住職さんのお言葉も、毎回ぐっときたり、気づかせてくれるフレーズが多いです。「だわりを捨てるとか、周りと自分を比べない、とか。 あと、住職さんが作る精進料理は珍しいものばかりだし、作る過程や美味しさの描写がとても丁寧で美味しそう!モノクロだけど読んでるとお腹が空きます。 恋愛要素が入ってるところも、飽きずに読めるポイント。「幸薄い」といいつつ、タイプの違うイケメン3人に囲まれて美味しいものを食べてるのは羨ましいです。 料理好きな人も恋愛ものが好きな人も楽しめる作品だと思います。
飯漫画と言えば孤独のグルメ。飯を通して何かを伝えたいとかそういうんじゃない、ただただ飯と向き合うのが孤独のグルメ。 腹が減ったと気づいてから、何を食べたいか真剣に思案する。豚肉がかぶったりライスやってなかったり、失敗もつきもの。 ちょこちょこゴローちゃんのプロフィールも描かれるものの、ほぼ大量の飯を食べているだけなのに何故か人間味を感じて好きになっちゃうのが不思議なところ。 飯を食うところを見ているとパーソナルな部分を見ている気分になるから、ってことなのかな。 こんなご時世、外食もままならないのでゴローちゃんの気持ちよすぎる食べっぷりを見ていると少しだけ気持ちが晴れる気がしますね! ソース味は男の子って名言よね。女の子も好きだけど。
地味に好きだった本作。 グルメ漫画としては致命的とも言える、ご飯の絵が(失礼ながら)そんなに美味しそうみえないのだが、食べ方に一家言あって、そのウンチクがひたすら面白かった。 確かに、一人でご飯食べている時とか、無意識に順番とか組み立てているなぁと気づくと、それを細かに言語化して表現していて、それが斬新だったと感じる。 所々共感ができる部分もあって、自分の食生活にも取り入れたりもして楽しかったなぁ。 また 「茶碗蒸しの立ち位置が微妙なので、最初に食べてなかったことにする」とか、個人的に金言も多いのも特徴でした。 随所に出てくる親父ギャグが原作者である久住節なのだろうけど、 これには好き嫌い分かれると思うが、自分は親父なのでツボでした。 ずっとなんで、孔明が出てくんだろう?と思ったら、食の軍師=蜀の軍師ってことですね。 今更気づきました。
住職の道源さんが作る料理がとにかく美味しそうで真似をしたくなります。それと、サチたちが思い悩んだときに、道源さんが送る言葉がとても温かくて、わたし自身も何度も救われました。わたしにも道源さんのような人が身近にいてほしいと思ってしまいます。サチと道源さん、くっついて欲しいです。
できるだけだらだらと酒を飲んでいたい怠惰な人間からすると、ガツンと飲んでガツンとシメ喰って終わり!みたいな飲み方がかっこよく感じます。 神保さんみたいに竹を割ったような飲み方もできないし、ひじきちゃんみたいに無邪気な飲み方をするわけでもないけど、酒と肴を最大限楽しむ気持ちは一緒です。だからこの漫画はいい漫画なのです。 物足りないくらいがいいと言ってる日もあれば、ガッツリステーキを喰らう日もある。酒を飲むってもしかして人生なのでは? 全肯定したいところですが、プロレスを子供騙しの例えにあげるのだけはプロレスヲタクとしてはスルーできないんだなあ…そこが本質じゃないのでいいんですけどね。