何も起こらない日常で、いつも通り美味しいご飯を食べる幸せ。たまに、いつもよりちょっと豪華なご飯を食べる幸せ。それはいつの時代も変わらないのだ、と優しく穏やかに教えてくれるような作品。 土山しげる先生の作品に出てくるご飯はどれも美味しそう。でも、それを凌駕するほどの衝撃をいつも感じていたので、純粋に「ご飯が美味しそう」を楽しめることに新鮮な喜びを感じました。 グルメな武士って飯不味かったら店の看板ぶった切ったのち刀で飯作ったりするのかなあ、なんて想像していたことを反省します。 実際描かれているのは、現代人も羨むほど穏やかでのんびりした世界。 むしゃくしゃして鯵のひらきを夜中に焼いたり、体調が悪いのにカツオのたたきをたくさん食べて後悔したり…なんとも微笑ましいエピソードが満載です。 実在の人物・酒井伴四郎が残した日記に基づいた作品ですが、土山先生当時そこにいたんじゃないのと思うほど人物も料理もイキイキと描かれています。漫画界の司馬遼太郎ですね…! こんなご時世ですもの、お家で美味しいものでも食べてブシメシ読んで、少しでも穏やかな気分に浸ってみませんか? とにかくテンション上げたい、元気になりたいひとは食キングとか喧嘩ラーメンとか読みましょう。
2話しかない!とにかく短い! お供物を勝手に食べては寝てばっかいる道源が料理で人を救う…のはいいけどせっかくの土山作品なのでもっとむちゃくちゃな感じが見たかった! でも料理は美味しそうです。牡蠣のうどん美味しそう。
食キングよりもスピード感と強引さが増して、再建できてよかったねと思う余韻すら与えてくれない。めちゃくちゃ殴られた後にダジャレだけ残して嵐のように去っていくような読後感です。それはそれで最高です。 修行ののちに与えられる再建メニューが全部ダジャレで、滑ってる店のやつですやんって思うけど見開きページで北方の真剣な顔と共に見せられると何とも味わい深くてたまらないんですよね…。 でも1番笑ったのは「鮭じゃがドック」です。フォントで笑わしにかかるなんてずるいぞ。 そしてラストではまさかのあの人を再建し、史上最もとんでもないお笑い修行ですよ。 北方さんエンタの神様出たら売れそう、鮭じゃがドックのフォント流行ると思う
まず大食いがスポーツとして大成している世界線に感動…!! 喰いしん坊での満太郎や錠二の闘いが身を結んだ後の世界がここにある。美味しく食べる、汚い食べ方をしない、食って食って食いまくる…甲子園を目指して!! 喰いワンが当たり前にあるんだから大食い甲子園もあるよね、と読者に疑問なんぞ持たせる間もなく飯で殴ってくるのが土山しげる先生らしくて最高。 廃部寸前の弱小部に熱い顧問がやってきて 弱いけど部活愛の強い主将にかわいいマネージャー、ミステリアスな眼鏡っ娘に最強ヤンキー…俺たちで甲子園目指すぜ!っていう青春漫画の王道ストーリーなので全国民が読んでしかるべき作品と言っても過言ではない。 和尚や錠二が登場するのもテンション上がってうどん二丁食いしちゃいたくなる!あと滝流しそうめん池はやってみたい!
伝説の料理人が潰れかけた飲食店を超剛腕で建て直していくストーリー…ではありますが想像する5000兆倍むちゃくちゃです。 ザ・シェフが死ぬほど丁寧で優しく感じられるほどに無茶しか言いません。 ひたすら料理を作らせたり雑用させたりなんてことはしてくれません。卓球させられたりお相撲さんマッサージさせられたりゲーセンのダンスゲームやらされたりサーカス団入れられたり…しかも質問するなって言うし。ご無体な。 でも腹を括った料理人達はちゃんと修行した後、料理人として大切なことを取り戻し、あの修行にはこんな意味があったのか!と気づくんですね。SP(察しポイント)が皆さんお高い。 こんなむちゃくちゃなのに圧倒的なパワーとスピード感と謎の説得力に殴られながら夢中で読み進めてしまい、超大盛りのこってりラーメン食べちゃった…みたいな頭の先からつま先まで満たされた気持ちになるのです。 土山しげる先生すげえや
飯漫画って読むとお腹が空いてくるのに、土山しげる先生の飯漫画はお腹がいっぱいになる。 ラーメンとヤンキーと喧嘩と女とバトルとなんかもう面白いものとりあえず全部乗せたみたいなスタイル最高です。 飯漫画にエロシーンが挟まるのは許せない派ですが、これは全部乗せなのでOKです。というか面白いからなんでもいいんです。 元気がないときにぜひ読んでみてほしい、なんかもうどうでもよくなるくらい最高だから!! あと、豚骨ラーメンへ抵抗感を見せる客の描写に時代を感じる…。 もしかして喧嘩ラーメンは豚骨ラーメンを広めたエポックメイキング的な漫画なのでは。たぶん違うと思うけど。
大食いisスポーツ。 作品の中でも大食いをスポーツにするのだ!という描写があるが、まさにスポーツだしめちゃくちゃスポ根漫画。 食材を冒瀆する巨大な敵を倒すべく、美味しくたくさん食べて倒す姿に感動…はしないけど、スポーツ漫画的カタルシスはじゅうぶんに得られる。 とにかく、食材を美味しく食べることを大事にしている主人公・満太郎に好感が持てる! …ホットドッグのパンを水に浸して食べて世界をとったフードファイターが実際にいたけども、あの食べ方は満太郎的には無しなんですかね。
冒頭の雑学が超好き。ああいうグルメ雑学の詰まった辞典が欲しい。 にしても作中に出てくるような行きつけの小料理屋いいな。後何年すれば見つかるだろうか
タイトルそのまんま、大食いで高校日本一を目指すという作品ですが、もちろん日本の高校はおろか世界中どこを探しても大食い部なんてものはなく…。そんなトンデモな設定にもかかわらず、真正面から描く大真面目さにまんまと乗せられてしまいます。過去に傷をもつ新監督が、凋落した名門校大食い部を立て直すべく、新メンバーのスカウトに奔走。弁当10個を500ミリペットボトルのお茶1本で食うという大食いの素質ある生徒を口説き落とし、5人の部員を揃え大食いの特訓を開始する、とやっていることは現実から微妙にズレてますが、筋立ては立派な熱血ストーリー。4キロ入る胃袋にする練習メニューや、次々にでてくる精進料理を食べつづけ、滝の中に流れる素麺を食うという合宿など、あるかもしれないけど、いや絶対ないよ~、という特訓の数々に感覚を狂わされます。私、本当にできるんじゃないかと思って5分で10個のおにぎりに挑戦してしまいましたよ(無理無理)。「この一杯に青春をかけろ!!」なんてのは高校生の特権、ってわけでもないですねやっぱり。
寺に修行に来た人間を料理で治す「道源」が主人公。何気なく読み始めて面白いなと思ってたら2話で終わった。 2話のみ収録で他の短編などは入っていなかった...
何も起こらない日常で、いつも通り美味しいご飯を食べる幸せ。たまに、いつもよりちょっと豪華なご飯を食べる幸せ。それはいつの時代も変わらないのだ、と優しく穏やかに教えてくれるような作品。 土山しげる先生の作品に出てくるご飯はどれも美味しそう。でも、それを凌駕するほどの衝撃をいつも感じていたので、純粋に「ご飯が美味しそう」を楽しめることに新鮮な喜びを感じました。 グルメな武士って飯不味かったら店の看板ぶった切ったのち刀で飯作ったりするのかなあ、なんて想像していたことを反省します。 実際描かれているのは、現代人も羨むほど穏やかでのんびりした世界。 むしゃくしゃして鯵のひらきを夜中に焼いたり、体調が悪いのにカツオのたたきをたくさん食べて後悔したり…なんとも微笑ましいエピソードが満載です。 実在の人物・酒井伴四郎が残した日記に基づいた作品ですが、土山先生当時そこにいたんじゃないのと思うほど人物も料理もイキイキと描かれています。漫画界の司馬遼太郎ですね…! こんなご時世ですもの、お家で美味しいものでも食べてブシメシ読んで、少しでも穏やかな気分に浸ってみませんか? とにかくテンション上げたい、元気になりたいひとは食キングとか喧嘩ラーメンとか読みましょう。