ルイジ・ボルガルデ王子――顔も知らない彼と、国のために世継ぎを産むことが私のさだめ…。デュカス王国の王女ジョエルは自分の運命を認められず、1年間の期限つきで自由を求めてアメリカへ旅立った。1度だけでいい、甘く激しい恋がしてみたい。ジョエルは、偽名を使って歌手として働きながら、その時を待ちわびた。そして迎えた最後の夜、客席から熱い視線を向けてくる男性がいた。ジョエルの胸が高鳴る。彼に純潔を捧げたい。背徳の恋が始まろうとしていた!!
ギリシアの島に住むジョゼフィーヌは、ある日ヨットから転落した男性を助けた。彼は記憶を失っていたが、魅力的な容姿と率直な態度に、ジョゼフィーヌは夢中になった。バージンを捧げ、幸せな未来を夢みたが、その思いはすぐに絶望に変わる。彼――アレクサンデルはアーガウ王国の皇太子。しかも数週間後には結婚式を控えているという。記憶を取り戻したアレクサンデルを留めるすべもなく、彼女が思いを断ち切ろうとした矢先、妊娠していることに気づいて…!?
オリヴィアは砂漠の国ジャバルを旅行中、あらぬ嫌疑をかけられて囚われの身となってしまった。私はこの異国の檻のなかで一生を終えるの? 絶望の淵に突き落とされたオリヴィアに、見知らぬ男性が救いの手を差しのべる。事情がわからないままその男性と監獄を脱出したが、彼の正体はなんと隣国のプリンス、シーク・ハリドだった。しかもハリドは、追及をかわすためにふたりが許嫁同士だと嘘をついたと言う! その後、ジャバル政府がふたりの婚約を公表してしまい…。
頭上で稲妻が光ったその瞬間、ボディガードの煽情的な瞳が見えて、王女シャンタルの体を官能の電流が貫いた。王室専用機が不時着した小島でふたりきり。彼は私に怪我がないか確認するため肌に触れているだけ…。けれどその行為は、シャンタルが夫を亡くしてから封印してきた感情を刺激した。「ここには誰もいない」ボディガードの危険な甘い囁き…。王女は誘惑に抗えず、ついに禁じられた一線を越えてしまう!! それが残酷な未来を招くとは思いもよらずに…。
「24時間以内に帰国し、結婚しろ」父親からの命令にケイラは茫然とした。祖国である砂漠の国バラカは女性の権利などない国。幼い頃からイギリスで母に育てられたケイラにはとても生きていけない。戸惑う彼女に救いの手をさしのべたのはバラカの君主の弟であるシーク・ヌリ、かつて彼女が恋焦がれた初恋の相手。縁談から逃れるため、ケイラは彼の偽りの恋人となることに。褐色の肌と琥珀色の瞳をもつ彼の甘いささやきの裏に、たくらみが隠されていることも知らずに…。
いくら姿を彼女に似せても、王子様には愛されない――…アメリカ人秘書のハンナは、瓜ふたつの小国の王女エメリーヌに懇願され、2時間だけお互いの立場を入れ替えることに同意した。こんなに頼んでいるのだもの、きっと何か事情があるんだわ。それにたった数時間の約束だもの…。だが、ハンナの想いとは裏腹に、何日経ってもエメリーヌは戻ってこない。ついにハンナはプリンセスになりすましたまま、王女の婚約者ラグヴァ国王ゼイルと会うことになってしまい…!?
ブラバンド国の王女エメリーヌは、自分と瓜ふたつの友人ハンナに数時間だけ入れ替わることをもちかけた。目的は恋人アレハンドロにある責任を取ってもらうため。しかしナイトクラブで出会えた彼に冷酷な仕打ちをうけ、傷つくエメリーヌに声をかけたのは、ハンナのボス、マキンだった。カダール国のシークである彼に、王女である私の正体を知られてはいけない――。彼は不機嫌な表情のまま鋭いまなざしでエメリーヌを見つめ、腕をとり強引に店からつれ去った…。
校長が案内してきた客を見て、教師ジェスリンはひどくうろたえた。そこに立っていたのは別れた恋人で、今や砂漠の国王となったシャリフだった!! 「夏休みの間、僕の子供たちの家庭教師になってくれ」ジェスリンは胸が締めつけられた。身分違いの恋に耐えきれず私が身をひいたあと、彼は別の女性と結婚して子供を3人ももうけたのね。これ以上傷つくのはごめんだわ。彼女は申し出を断るが、シャリフは諦めない。その瞳には、昔と同じ危険な誘惑の光が宿っていた!!
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