文化人類学者であり漫画家でもある異色な経歴を持つ都留泰作の最新作です。『ナチュン』、『ムシヌユン』、『竜女戦記』ときて、この『ういちの島』。 海洋学。 謎が謎を呼ぶ展開。 咽せ返るような欲望の描き方。 冒頭のコンゴ・スーダン地域に実在するアザンデ族の妖術師の逸話から始まる辺りも含めて、純然たる都留泰作さんを感じられる作品です。 サバイバル・パニック・ホラーという人気ジャンルの中でも、少し変わった要素も取り入れつつ独自の持ち味をしっかりと出しています。 タイトルにもなっている「ういち」とは一体何なのか? 読み進めていくとそれも少しずつ解っていきますが、単なるファンタジーではなく学術的な裏付けや現代社会における批評性も伴ったものとして提示されていくのであろうという期待感が湧きます。 また、サスペンスとして見たときには主人公の立ち位置が面白く、引きが強いです。この辺りにも、さまざまなエンターテインメント作品を研究している都留泰作さんらしさが感じられます。 84ページから感じられるアーティスティックさなどは、絵の魅力もますます増しているなと思わされます。 果たして、どのような展開と結末が待ち受けるのか。都留泰作ファンとして純粋に楽しみです。
一つのジャンルに収まりきらない漫画。序盤のフィールドワーク展開も好きだし、深淵で神秘的な場面も素晴らしいが、最も印象に残ったのは深海での奴隷生活編。とてつもなく深い世界に引き込まれてゆく感覚が忘れられない。何度でも体験したい。
こんなに最初から最後までカッコ悪い主人公が他にいるのだろうか…。しかも昆虫(ていうか宇宙人?)に寄生されてからは意識なんてほとんどなかったですよね…性欲に支配された人間モドキみたいな状態になってましたよ!『お前を犯す!いや犯させて頂く!そして自殺する!』『クソ女!』などヤバいワードも盛りだくさんですが不思議と不快な気持ちにはならず、始終「何だコレは…笑」と思いながら読みました。カオスな世界感が好きな人にはたまらないのではないでしょうか。「虫にも心ってあるんだろうか?」くらいは考えたことあるけど、虫とのセックスなんてどうしたらそういう発想を思いつくんだろう…。
とにかく読んで興奮しました!同性なので主人公のたかさんにとても感情移入してしまうのですが、作中でお前には天下取りの相があると言われている通り、神でも仏でもない私が見ても彼女には英雄の素質があると、1巻を読んだだけで確信しました。 物語は武家出身のたかさんが国を追われて都に逃げてくるところから始まります。夫と3人の子供がいるいわば主婦の彼女ですが、その人生は常に男達に振り回されるものでした。もしかしたら英雄たる強さが並みの男を狂わせるのかもしれません。唯一その素質に気づいているのがとても意外な人物なのですが、これがまた常人の域を超えていて、実は妖魔?なんじゃないかと思うくらい不思議な存在なんです。この出会いがたかさんを天下に導くことになるのは間違いないですが、一人の女の運命は元より世界の行く末に何をもたらすのか…。 今夏発売の2巻が待ち遠しいです。
『ナチュン』『ムシヌユン』の都留泰作先生! 待望の新作! https://twitter.com/dtsuru/status/1243674205339582464?s=21 始まりましたね〜!! LINE漫画にて隔週で掲載されていくようで楽しみです! https://lin.ee/rn9nWsm/pnjo/ 今度は歴史物ですね!! 戦国時代風の日本っぽい架空の三匹の竜が住まう地が舞台。主人公の武家の女性「たか」がどうやら軸になるようで、天下取りの話になっていくのかな?
主人公が童貞まっさかりって感じで本当に気持ち悪い。童貞感(と虫の描写)はとてもリアル。 最新刊まで読んでも結局どんな話かよくわからないけど続きが気になる不思議。 あ~こういう話なのか!と思ってもそれは大抵裏切られるのがなんか痛快?な感じがするんだけど自分はMなんだろうか
文化人類学者であり漫画家でもある異色な経歴を持つ都留泰作の最新作です。『ナチュン』、『ムシヌユン』、『竜女戦記』ときて、この『ういちの島』。 海洋学。 謎が謎を呼ぶ展開。 咽せ返るような欲望の描き方。 冒頭のコンゴ・スーダン地域に実在するアザンデ族の妖術師の逸話から始まる辺りも含めて、純然たる都留泰作さんを感じられる作品です。 サバイバル・パニック・ホラーという人気ジャンルの中でも、少し変わった要素も取り入れつつ独自の持ち味をしっかりと出しています。 タイトルにもなっている「ういち」とは一体何なのか? 読み進めていくとそれも少しずつ解っていきますが、単なるファンタジーではなく学術的な裏付けや現代社会における批評性も伴ったものとして提示されていくのであろうという期待感が湧きます。 また、サスペンスとして見たときには主人公の立ち位置が面白く、引きが強いです。この辺りにも、さまざまなエンターテインメント作品を研究している都留泰作さんらしさが感じられます。 84ページから感じられるアーティスティックさなどは、絵の魅力もますます増しているなと思わされます。 果たして、どのような展開と結末が待ち受けるのか。都留泰作ファンとして純粋に楽しみです。