今際の国のアリス

ボリューミーかつ面白いデスゲーム

今際の国のアリス
名無し
11ヶ月前

デスゲームとキャラの人生(人間味)のテーマが両立している漫画ってなかなかない… この漫画はしっかり両立してると思います。 デスゲームの部分も頭脳戦、体力戦、心理戦どの「げぇむ」も残酷で面白い! 読んでて展開がたくさんありすぎて全く飽きないです。 不思議の国のアリス+デスゲームなので不思議の国のアリスのキャラを反映したキャラ出てきます。 そのキャラが違和感なくちゃんと主要キャラになるとこもすごいなと思います。

お茶の間スイーツガーデン

抑圧されてきたふたりの同盟 #1巻応援

お茶の間スイーツガーデン
兎来栄寿
兎来栄寿
11ヶ月前

表紙とタイトルからは明るいイメージを抱かれそうですが、蓋を開けてみるとそこそこ闇もある作品です。 『もふっとキャンプ』や『春風ふるさと観光協会』の佐倉イサミさんが新たに描くのは、人生を抑圧されてきた瀧口さんちのサトちゃんと、矢北さんちのスゥちゃんのふたりが作るスイーツ同盟の物語。 サトちゃんは、父親からも母親からも結婚した夫からも自分が本当にやりたいことを許してもらえず我慢して我慢して生きてきて、気付いたらもう人生の終盤になってしまった女性。 本当はかわいいお菓子やケーキを思う存分食べたかった。 本当はみんながしているようなオシャレな服を着て過ごしたかった。 そんなささやかな願いすら叶えることができず老いてしまい、夫を亡くしてようやく独りで好きなことができるようになったサトちゃんが初めての感動を得るシーンには感じ入ってしまいます。 一方のスゥちゃんは、TVに出ている出演者を「低学歴だ」「バカはろくな人生を歩まないから勉強して他者より秀でた人間になりなさい」とのたまう父親の存在によって、友人たちとの遊びも断らざるを得ず猛勉強を強いられている難関校に通う私立中学生。そんな日々の鬱憤を晴らすある行動を日常的にするようになっています。 年齢は大きく違えど、ふたりとも違う形で抑圧を受けそれぞれに性格に歪みを抱えています。そんな自分に嫌気がさしているふたりだからこそ共有できる辛苦があり、楽しみがあります。毎回お菓子作りやできたものの実食を通して結びつくふたりの姿に心のカドが取れてまるくなるようです。4話の、サトちゃんがある失敗をしてしまうお話などは特に好きです。 お菓子作りの際は詳細なレシピも添えられるので、自分でも作ってみたくなります。 ただのスイーツグルメマンガだと思って手に取るとビターな味わいにびっくりするかもしれませんが、カカオ86%のチョコレートのような絶妙な苦味を堪能してください。

黒猫と魔女の教室

すっごいコミカル

黒猫と魔女の教室
ゆゆゆ
ゆゆゆ
11ヶ月前

第一話で、思い知るだろう。 何故、この漫画がマガポケのランキング、それも「ギャグ・コメディ」枠に載っていたかを。 主人公の女の子が憧れている偉大なる魔法使い。 その魔法使いにかけられた呪いを解くには、キスが必要となる。 ――尻の穴に。 なぜ尻の穴かというと、肛門からだと魔力の吸収が速いからだそうだ。 偉大なる書物がいうのだから、間違いない。 何年か前に話題になった、尻の穴で日光浴したら健康になる話を思い出して、二度笑ってしまった。 あれも肛門だと日光を吸収しやすくて、云々ではなかだたか。 本編に入れば、主人公は偉大なる魔法使いの尻の穴に、毎朝接吻をしている設定がさらりと書かれているだけになるのだけど、なかなか衝撃的な字面だ。 尻接吻ばかり書いてしまったけど、十二星座をベースとした世界の魔法学校で、デレとツンデレが強めな美男美女が入学して、切磋琢磨する本編もたのしいので、未読の方はぜひ。

真・異種格闘大戦

地上最強の生物を決めるトーナメント開幕!

真・異種格闘大戦
カイ
カイ
11ヶ月前

某グラップラー漫画(第一部)の最大トーナメントみたいなので優勝したアングラ格闘家がヒト代表となり、猛獣を倒す! 初戦はカバ! 一般的には動物園でよく見るのんびりした印象だけど、実は危険生物としても知られる相手に武井壮よろしくヒトの知能とテクニックで立ち向かうアツいバトル漫画!!! かと思いきや所詮はヒト。一瞬で死にます。 しかし本番はこれから!!! 誰もが思い浮かぶライオンやゾウをはじめ、水陸戦えるワニ、人間に調教された土佐犬、ブラジリアン柔術を学んだ高知脳ゴリラ(黒帯)などなど16名+補欠数名 ただのバトル漫画ではなく、それぞれの生態を活かした戦術に詳しい解説もついてるので動物知識も得られる実用的?な漫画 テンポも良くあっという間に10冊読めちゃいます

遡る石

人は誰しも「遡る石」なのかもしれない

遡る石
かしこ
かしこ
11ヶ月前

ぼっち死の館の齋藤なずな先生の最新作。 まず何十年も前にダムの建設現場で同僚と交わした何気ない会話を思い出すところから物語が始まるのがいいですね。不思議と記憶に残ってる会話って誰にでもあると思います。 アフガニスタンに用水路を建設した医師の中村哲さんを山の斜面を登っていく巨石だとすれば、自分はただの小石だけど丸くならずに尖ったままでいようとする男が主人公です。 息子を事故で亡くしてから自暴自棄になり独居老人となった男ですが、迷子のインコを飼い始めたことが転機になります。 ラストで川に落ちそうになったインコを助けようとして溺れる男と、中村さんの最期、そして巨石が粉々にされ小石となりダム建設の一部になる様子が重なります。 中村さんは偉人ですが、この漫画の主人公は特別に褒められるような人生を送っていた訳ではありません。しかし男が身を投げ出して小さな命を助けたことにスポットライトが当たることで、前作のぼっち死の館と同様に普通の人の人生への肯定を感じました。 もしかしたら彼ら二人とも人類誕生以後の大河のような歴史においては同じ小石なのかもしれません。そうなると本来なら火の鳥レベルの壮大なスケールで描かれるべきところを、こうして短編にまとめ上げられた齋藤なずな先生の力量に驚くばかりです。

ぼっち・ざ・ろっく!

たしかに名作

ぼっち・ざ・ろっく!
野愛
野愛
10ヶ月前

大人気すぎる作品は読むまでに時間がかかってしまう。でも読んでみると大体おもしろい。だから大人気なんだなあ…。 女子高生がバンドやる話ってくらいしか知らなかったので、主人公のぼっちちゃんが想像以上に陰キャで驚いた。本当に陰だった。 ギターテクニックはかなりのものなのにコミュ力がないからバンドに入ると下手くそっていう解像度が素晴らしい。ひとりでやるのとみんなとやるのは大違い、その難しさ楽しさに出会う成長物語なんだなあ…と感心してしまった。 女の子同士のわちゃわちゃだけでなく、音楽や仲間の素晴らしさが描かれていてグッとくる。 結束バンド、推せる。

スーパーの裏でヤニ吸うふたり

大人のかわいさ

スーパーの裏でヤニ吸うふたり
野愛
野愛
10ヶ月前

人気作だから読んだつもりで読んでなかったけど、甘酸っぱくてかわいいのに大人でよい…!! 疲れたおじさんサラリーマン佐々木さんとやさぐれスーパー店員田山(山田)さんの関係性がたまらなくよい。 ゆるく言葉を交わしているだけ、でも駆け引きめいている瞬間もあり、互いの存在に元気をもらっている2人。 田山と山田で気づくだろ!と思いつつ、佐々木さんのおじさん描写で気づかないことにリアリティを持たせてるのもうまいなあ。でも気づくだろ…とは思うけど。 山田さんのことは偶像崇拝みたいな感覚で、田山さんのことは1人の人間として表情までしっかり見ているから逆に気づかないのかな…と考えてみたり。 そんな細かいことはどうでもいいと思えるくらいかわいくて癒される作品です。

俺の恋心が弄ばれています

2人ともウブで可愛らしい内容だった

俺の恋心が弄ばれています
るる
るる
5ヶ月前

インフルエンサーやってるし元カレまでいるけど、 柚葉はウブで可愛かった。 元カレから逃れる為の出まかせでポチャの八千呂くんと付き合ってると公言するけど、外見のせいで周りからは笑われる。 でも柚葉はそんな中でも外見で判断しないで八千呂くんの優しさに惹かれていくのが良い😍 八千呂くんが変身して今までバカにしてたヤツ、ザマー。

木洩れ日のひと

贖いの果てに仄見える光 #1巻応援

木洩れ日のひと
兎来栄寿
兎来栄寿
3ヶ月前

『宇宙を駆けるよだか』、『箱庭のソレイユ』、『僕のオリオン』、などでお馴染みの川端志季さんの最新作です。 基本的には集英社系のレーベルでキャリアを重ねてきた方ですが、前作の『世界で一番早い春』で『KISS』を経て祥伝社で連載を開始したときにはとても納得感がありました。 川端志季さんの作品が纏う、仄暗さを纏った空気感。そして時代感覚を捉えた鋭敏なセンスから生み出されるキャラクターたちは、『FEEL』系とも絶妙にマッチしていると思ったからです。期待通り、本作でも開幕からその持ち味を出していきます。 議員の娘である白瀬皓子が国民的人気アイドルグループの烏墨真弘を轢いてしまい、彼女はその贖罪として意識を取り戻さない彼の下で10年の月日を看病に費やしていました。そして、遂に真弘が目を覚ましたことで物語の歯車が回り出します。 ヒロインが重い罪を背負い贖罪をし続ける状態で始まる男女の関係というのは流石になかなか『マーガレット』系列では見られないもので、媒体の特徴も活かした建て付けになっています。父親が参議院議員でその名誉に奉仕するよう定められた運命の不自由さ、息苦しさの描写も流石です。 そういった抑圧がしっかり描かれてていることで、皓子が外の世界を知って束の間の開放感や多くの人が普通に味わう感情を得ていく瞬間のえもいわれぬ良さが際立ちます。 真弘は、皓子のことを恨んでおらずむしろ10年間も付き添ってくれていたことに感謝しているというのがポイントです。ふたりの穏やかならぬ事故から始まった関係が今後どのようになっていくのか。10年間のブランクの先で真弘はどう生きて行くのか。 また、彼らを取り巻く家族や同じアイドルグループのメンバーたちなど脇役も魅力的なのですが、その関係図も複雑に絡み合って今後ますます盛り上がっていきそうです。

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