テレビ東京の都市伝説の番組で「東日本大震災を予言していた漫画」として紹介されて話題になりましたよね。しかしそれ以上の大災害が2025年7月5日にやって来ると予言したのがこの完全版です。作者さんは感覚の鋭い方らしく予知夢という形で未来が見えるそうです。他のいくつかの予言も日付まで当たるのはすごいです。肝心の大災害を予言した部分は作者さんの夢日記を元にした散文みたいな内容だったので、実際に読んでみても「信じるか信じないかはあなた次第です」の域を出ない話ではあるな〜と思いました。ただ人を騙そうとする方ではないことは伝わりました。同時収録されてる漫画家引退前に描かれたホラー漫画も、プロとしては話の作りが甘いような気がするけど、そういう不思議な感覚がある人が描いたものだとして読むと面白かったです。

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モリのアサガオ

死刑を執行する刑務官

モリのアサガオ
かしこ
かしこ

死刑という重いテーマと真正面から向き合った作品です。父親のコネで刑務官になり死刑囚と接することになった実直な性格の主人公・及川。凶悪殺人犯のことが怖いと感じるのは彼らのことを理解しようとしないからだ…という考えに至ってからは、積極的に彼らと関わり更生の道を一緒に模索するようになります。しかし心を入れ替えて自らの罪と向き合ってもすでに決まっている死刑からは逃れることは出来ません。いくら凶悪殺人犯とはいえ国が人を殺してしまう、命を持って罪を償うという死刑制度は本当に正しいのか、主人公は疑問に思うようになります。 登場する死刑囚たちの中でも渡瀬という男と主人公の物語を主軸に描かれていますが、個人的には食堂を経営していた家族を惨殺してしまった星山がメインの回が一番心に残りました。主人公が人形を手作りして家族というものを思い起こさせて自分の罪を認識させることに成功する訳ですが、改心してすぐに死刑が執行される展開にはなんとも言えなくなりました。そういう流れを組みながら親友と言えるまで深い仲になった渡瀬からの「死にたくない」という望みを主人公が却下したのには驚きです。最終的には疑問を持っていた死刑制度についても、死と向き合うことが自らの罪を反省するきっかけに繋がるんじゃないかという考えになっていました。 しかしモリのアサガオ2で、渡瀬の死に携わってから主人公が精神を病んだことが描かれていて、やはりこの問題は深い森の中にあるのだなと思いました。

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時の中の少女

時の中の少女

母を亡くし、父と二人で過ごして来た幼い少女・宏美。唯一の友達だった籠の小鳥が死に、宏美は木の下で悲しみに目を腫らしてした。そこへ偶然現れた一人の“お姉ちゃん”。その姿は、宏美には小鳥の化身のように映っていた。宏美の期待に応えるため、お姉ちゃんは小鳥の化身として宏美と交流を重ねてゆくが…。正体不明、ちょっぴり不思議な女の子との、3つの出会いの物語。

時計物語

時計物語

世にも不思議な時計ばかりを売っている魔法の時計店。どの時計も魔法仕掛けの特注品。使い方さえ間違えなければ、時計の魔力で人々を幸せに導いてくれる。そう、使い方さえ間違えなければ…。10分置きに鈴蘭の花が咲くという花時計。青年は病床の妹の御機嫌を取るため、「必ず外に置かねばならない」との忠告にも深く気を留めることなく足早に店を去ってしまう。

ハローレディ~まわる花時計&人形物語~

ハローレディ~まわる花時計&人形物語~

「みんな幸せになるといい。逝かなきゃならない私の分まで。そうしたら… 帰っておいで、私の人形。幸せな想いつれたまま…。」一人の少女の想いが込められた可愛らしい人形。人形は不遇な人々の手から手へと渡り歩き、持ち主たちに幸せを振りまき去ってゆく。…家は裕福、だけども両親はバラバラで、たまに会えばケンカばかり。少女は孤独感に押しつぶされそうになっていた。ある日彼女は街中で財布を拾い、「お礼に」と一体の人形を手渡される。

予言が当たるかどうかは別としてにコメントする