日陰者たちの青春
今でいうところのスクールカースト最下層にいる少年たち4人の、彼らなりに輝くための努力を描いた物語だと思いました。 彼らは元々、同じ学校に通いながらも全く接点がなかったのにひょんなことから友と呼べる存在になります。その過程もたまらなく良いのですが、彼らがいかに存在の薄い生徒かというのの伝え方もまた良い。親からしたらそんな悲しいことないだろうと思いましたけどね。 彼らはまず不良生徒を見返すために体を鍛え出すのですがその流れで、暴力に怯えず人を殴れるようにならないと、という考えに至ります。それが最終的に悲劇的な事件につながるのですが、なんとなく彼らを責める気持ちにはなれないというか、本当はもっと爽やかな方向で発散する術を見つけられれば良かったけど(例えばスポーツとか芸術とか)彼らにはそんなに選択肢はなかったんだろうなと。 実際、壮絶ないじめを受けてるわけじゃないしなんとなく日陰でやり過ごしていればなんとなく卒業してなんとなく大人になって…が可能だったのに、そっちを選ばなかった彼らをちょっと尊敬します。