「大食い」ではなく「ドカ食い」に取り憑かれる女・もちづきさん
最初読んだ時なんも考えずにただただ笑っていたんですが、まさかツイッターのトレンドに上がるほどのことだったとは。お腹を空かせてしおしおになっているもちづきさんが心配になる気持ちもわかるが、深夜の給湯室で気絶はもうアウトだろう。気休めかもだけど飲み物はせめて体すこやか茶とかにしてほしい。
【X(Twitter)日本トレンド1位のやばいマンガ!!!!】望月美琴、21歳・営業事務!おっとり・ほんわかな彼女の幸せは……《ドカ食い》!?!?ガッツリ・こってり・山盛りの食べ物をひたすらに食す♪カロリーのオーバードーズで“至る”、限界突破の禁断グルメギャグ★《限定描き下ろしエピソード》も収録、超・待望のコミックス第1巻…ドカ読み推奨!(このコミックスには「ドカ食いダイスキ! もちづきさん[1話売り] 第1~6話」を収録しております)
可愛い女の子が底辺おじさんがハマるような趣味をやってるという、最近の流行である作風なのだが
「食」という生活に密着してハードルの低い分野で、注意書きも一切無いので正直恐怖の方が勝る。
自分も結構食べる方だが、30越えてからは多少なりとも控えめになったが、21で運動量も少ない女性がこんなん10年後に一気に来るというのが容易に想像できてしまう。
ハッキリ言えばもちづきさんがやっているのは「緩やかな自殺」レベルの暴食なので、ここまで来てるとむしろ中年男性がやってる方が遠慮なく笑える。
ひでえ事言ってるけど、「中年男性の自殺姿は笑えても、かわいい女の子の自殺姿を見て笑うことはできない」のだ。
とはいえ暴食に心を囚われ不健康な生活を送ってる人にとって、ここまでではないにしても己を顧みる切っ掛けになりえる狂った生活描写は見事で、逆説的に食事に対する節制や再考を推奨していると言えなくもない。
そういう方向性ならむしろ吾妻ひでお氏のアル中病棟のように、数年後に作者が死亡するか、もちづきさんが入院して暴食を強制的に楽しめない終わりが似合うだろうけど、流石にそんなもん見たくないので、どういう終わりを迎えるのかすごく気になってる。