ネタバレ
名無し

#介護ロボットが人類を削減している SUEY
タイトルでわかるように、ディストピアものってやつだろう。
しかし、介護ロボット秘密裏に、というのは新鮮な読み味がある。介護ロボットは、人知れず老人ホームで、あるいは別の場所で、誰かに寄りそう。それが「コストのかかる人間は不要」というシステマティックな、人間味のない感情で人間を「削除」していく。
ロボットと人間の戦争、のように派手は出だしではないが、日常から否日常に、じわりと移り変わる恐怖から始まる。

それと対比されるのは、人情だ。
1話からでもわかるように「見舞いにもこなかった人」がその実「母のために頑張っていた人」でもある、そういった人間の表裏を含め、人間に対する確かな愛情を感じる。これはこの作者の作風であろう。
他にも、ホームレスや元ヤクザと思われる人、精神疾患の人、そんな人たちが出てくる。
しかし、この人たちが、この関わりがどこか「暖かい」と感じさせてくれる。

さて、現実の話に戻ろう。
「社会のお荷物など、削除してしまえばよい」
こんな、血も心の通ってないような意見、残念ながら耳にすることがある。

それを望まない私の心、これは「人情」なのだろうか。
それ以外に「お荷物」と呼ばれてしまう人を、守る「理屈」はないのだろうか。

まだ四話であるが、この重いテーマと今後どう向き合っていくのか期待。
個人的には、貫太というキャラクターのまっすぐさというか、不器用な雰囲気が好きである。

面白い漫画でした。

読みたい
#介護ロボットが人類を削減している
価値観の再構築のきっかけに
#介護ロボットが人類を削減している SUEY
わんわん
この漫画は各登場人物ごとの正義を見せ、読者に答えではなくインスピレーションを与えようとしているんだろうと思った。 テーマは弱者と強者の対立 日本社会が沈んでいく中で、少ないパイをめぐり 他者を思いやる余裕がなくなり弱者への自己責任論が叫ばれたり、ルサンチマンが強くなっていって強者を袋叩きにしたり、弱者と強者の対立が起きているように感じる。 どんな強者でも一瞬で弱者に落ちていく今の社会を鑑みると自分もいつそうなるかはわからない。 強者とまでは言えなくても今は健康だし若く収入も安定しており、恵まれている。 ただ一寸先は闇で、病気•怪我や失業、介護で一気に転げ落ちる。 他人事ではない。 なので 弱者に寛容に、富を分け与えよ をすべきと頭では理解した。(傲慢だが) だが自己犠牲を実行するのはとても難しい。 やっぱ、心の奥底で自分が得したいし、自分が損して(と感じて)まで、人に得をさせるという気持ちになれない。 汚い自分の本音に気づけ、認めることが出来たのはこの漫画のおかげ この漫画をきっかけにして、価値観の再構築をするきっかけになったらと思う。 今後の展開が楽しみだ。
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