ギュッと来る、ハートフルでコミカルなロスタイム
これは良い。すごく好き。 母子家庭で母が交通事故で逝去、残された中2の娘(ニコ)は母が縁を切っていた爺ちゃんと共に暮らすことに。 ニコの心情の描かれ方や表情がとても魅力的。 おじじを見ててイラッとする(自分がおじじ側だからだと思う)ところもありつつ、彼の考えや行動はすごく愛に溢れているなと感じて、読んでいてジワジワと温かくなってくるような作品。 スピリッツっぽい画風でもあるけど、展開とかテンポとか全体のまとまりが上手くて、講談社もこういうの求めてたんだなぁーって勝手に思いました。 まだ始まって2ヶ月の2025年ですが個人的TOP5には入りそうなぐらいイイです。 中庭ちゃんもすげえいいのよねえ…世界平和を目指してこ、みんなで。
いじめに対する復讐として、最近の漫画でいえば綿密な計画を練ったうえでいかにして自分が受けたのと同等・もしくはそれ以上の酷い目に遭わせるかをエンタメとして描かれるものが多い気がしていたけど、そういうのに比べてこの作品の主人公と友人はつめが甘くて、すぐにバレる罪を犯してしまうところが逆にいいなと思いました。
母親が無理して働いたお金で買った新品の制服にされたことは心の底から許せなかったけど主人公には金持ちのお嬢様が持っていない「一緒に怒ってくれる親友」が居ることが救いになった。最後下着姿で走る描写は正直必要性がよく分からなかったけどああいう目に遭ったうえで「金持ちになる」ことを目標にしていくのはおもしろかった。
いじめしてたお嬢様のその後は描かれてなかったけど、制服は弁償したんだろうな。したということにしておく。