ある日、夫が連れ帰ってきた上司の傍若無人な振る舞いに遂にブチ切れてしまい発作的に殴ったら死んでしまい、それまでバラバラだった家族が「殺人を隠蔽する」という目的で結束していくクライムサスペンスです。
上司の発言の一部が「聞く人が聞けば(見る人が見れば)」ド正論(家庭崩壊の事実)が入っているだけやるせないです。
6年間引きこもっている上に月に20万以上の請求を負わせる息子。
高校を中退しそうになっているパパ活をしている娘。
そんな子供たちを放棄して不倫に専心する夫。
よそからは「子供が2人いて順風満帆の家庭を営んでいる主婦」と思われていながらも、内情は完全に破綻した「失敗家族」となっていて、半ば諦念しており限界に近づいていた妻が主人公の作品です。
ある日、夫が連れ帰ってきた上司の傍若無人な振る舞いに遂にブチ切れてしまい発作的に殴ったら死んでしまって、それまでバラバラだった家族が「殺人を隠蔽する」という目的で結束していくクライムサスペンスです。
普段、いがみ合っていたり無関心同士であったりしても、そこに共通の外敵となる存在が現れると結束して対処に向かうのは非常に人間的だなと思いました。
『マイホームヒーロー』はまだ明確に自分の家族が下手すると殺されるかもしれない危機が迫っていましたし相手はプロの手合いでしたが、本作は日常の延長線上にある言ってしまえば「嫌な言動をされただけ」で一般人を殺してしまっているところが差異化されているところです。
推理小説に造詣が深いでもなく、特殊な環境で鍛えられた経験もないごくありふれた家族が、自らが犯した犯罪をどう露見させずにやり過ごしていけるのか。
それまでバラバラだった家族が殺人を機に結束する部分もあれば、それを機に決定的に壊れてしまうものもあり、そこの収集もどうなっていくのか気になります。
引きこもりの息子、パパ活をしている娘、不倫中の旦那。「この家族は失敗だ」。そう思っている主婦・則子には将来の夢も希望もなく、ただ日常が過ぎていくだけ。しかし、ふとした衝動で旦那の上司を殺してしまったことで運命が大きく動いていく。「家族全員が幸せに暮らすためには死体を隠すしかない」。崩壊していた家族が死体隠蔽工作に協力することで不思議な絆が生まれていく。
引きこもりの息子、パパ活をしている娘、不倫中の旦那。「この家族は失敗だ」。そう思っている主婦・則子には将来の夢も希望もなく、ただ日常が過ぎていくだけ。しかし、ふとした衝動で旦那の上司を殺してしまったことで運命が大きく動いていく。「家族全員が幸せに暮らすためには死体を隠すしかない」。崩壊していた家族が死体隠蔽工作に協力することで不思議な絆が生まれていく。