表紙からして怖い
表紙からして怖いです。特に2巻の、目を閉じて口あんぐりの構図。作者が好んで使うこの表情ってなんでこんなに怖いんでしょうか。この作品で描かれている恐怖の形態は、犬神憑きであったり亡霊であったりとさまざま。そして根本には恨みつらみや嫉妬といった明確な悪意があります。あの口あんぐり開け顔は、それに対する恐怖を表すのに最適なのかもしれません。しかし昭和の恐怖漫画はホラーとカタカナで書くより、漢字で怪奇と書いたほうがぴったりきますね。無差別殺戮系より、身近な悪意がねちっこく襲ってくるほうが、やっぱり日本の夏の定番という気がします。私は2巻の「サンタクロースがやってくる」が好きで、題と違って、こちらもものすごく和風テイスト。怪談にもあるネタですがこの手のは直接的でホント怖いです。しかしなにより怖いのはこの作者が「まことちゃん」と同じことなんだよなあ。