偏食は美食への伸びしろ
嫌いな食べ物が多い人=美味しさに気づけてないだけの人なのかもしれません。つまり、これから美味しい食べ物にたくさん出会える人なのかもしれません。 主人公の桐切さんは超偏食のOLさん。 サンドイッチはまとめて食べる意味がわからない、鯖の味噌煮は泥の中で生き絶えた魚みたい、ラーメンは油田みたい…と独特の理論でほぼすべての食べ物を拒絶して生きています。 そんな桐切さんとは反対に、衣袋くんは好き嫌いゼロで食べることが大好きな新人営業マン。 自分とは正反対の衣袋くんに影響されて、桐切さんはさまざまな食べ物の美味しさに気づいていくのです!! 好き嫌いは少ないほうが幸せだと思うけど、桐切さんを見ているとなんだかうらやましく思えてきます。 ラーメンもからあげもたこ焼きも好きだけど、桐切さんのように美味しさに驚くことはないもんなあ…記憶消してからあげ食べてみたいもんだ…。 嫌いな食べ物がある人はまず読んでみてください。そして勇気があったら桐切さんのように食べてみてください。
主人公は超がつくほど偏食家のOL・桐切蛍。
パンの耳とブドウ糖とかしか食べない。
偏食を超えてなんかもう色々ヤバイ感じ。
そこに、嫌いな食べ物がない新人の衣袋が現れて、ひょんなことで食べることの楽しさを教えて彼女の偏食を変えていってくれる流れ。
これまでの人生で1度も食べたことがないくら嫌いだったのに、ちょっとしたことで食べてしまう蛍さんのちょろさが一周回って可愛い。
ふだん生真面目なところのギャップも良い。
最初のうちはそう思っていたのですが、嫌いなものはやっぱり嫌いなママだったりするので、そこまでガバガバでもない
食べるも食べないも自分で決める、意志もしっかりもっています。
嫌いだった食べ物が美味しく感じる瞬間の喜び、食べ物を通した人間模様など読み応え十分で、全3巻とすっきり読める作品。
とってつけたような終わり方もしてないのも良かった。
嫌いな食べ物がある人はもちろん、グルメ漫画としても十分も面白いので、おすすめしたい1冊。