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片田舎のおっさん、剣聖になる~ただの田舎の剣術師範だったのに、大成した弟子たちが俺を放ってくれない件~

俺TUEEEEのおっさん版

片田舎のおっさん、剣聖になる~ただの田舎の剣術師範だったのに、大成した弟子たちが俺を放ってくれない件~ 鍋島テツヒロ 乍藤和樹 佐賀崎しげる
六文銭
六文銭

強キャラのおっさんって個人的にツボなのですが、本作はまさにそれ。 田舎で剣の指導をしていた主人公。 その教え子たちが都で出世し、師匠を騎士団の指南役として招聘するという流れ。 転生したり、チートスキルで最強とちょっと違う感じが面白い。 純粋に、努力で上り詰めた感じ。 だからか、主人公がめっちゃ謙虚で、そこも好感がもてます。 最強のおっさんキャラはどっちかという飄々としている感じが好きなのですが、この強いのにめっちゃ謙虚というのも、また格好いい。 本当に強い人は、油断しないし、 強さとは何かを理解しているから謙虚なんだと思います。 ちょっと前まで若い主人公が多かったですが、俺TUEEEEの高齢化でしょうか? こういうおっさん系の主人公が増えた気がしますね。 主人公の年齢が近くなったことで、より自分ごと化しやすくなった感じ。 結局、教え子もおにゃのこが多い(っていうか若い女子キャラばかり)のですが、謙虚なのか、枯れているからか、あまり恋愛のほうにいかないのも良いです。 おっさんの強キャラ好きには、おすすめしたい作品です。

宝石の国

重さと軽さが同居する、命の話

宝石の国
アフリカ象とインド象
アフリカ象とインド象

大好きな漫画です。 学生の頃、この漫画に狂っていた時期がありました。 友人全員にこれを読めとしつこく勧めて、 読んだ人に対してはお前はこの漫画の何もわかってない!と浅い考察を語る最悪のオタクでした。黒歴史です。 つまり、人を狂わせるほど魅力ある漫画ということとも言えます。言えますね。 とはいえ、こちらは既に多方面で紹介され尽くした人気作でもあります。 今さら自分の稚拙な語彙でレビューしても読むに耐えませんので、 ネットの海に散乱した情報に少しだけ補足をして、読むことを迷っている方の壁を取り払えればと思います。 この漫画が話に上がる時についてくるのが、とんでもない鬱漫画だという話題。 これが読み手の1つのハードルになってしまっていると思います。もったいない! 大丈夫。救いはあります。怖くないです。 確かに取り扱うテーマは重く、展開に心が締め付けられることはありますが、この作品の魅力はそこだけではないです。 素晴らしいのは重厚な世界観の中に、ポップさのエッセンスを忘れず組み込んでいること。 (ここで言うポップさとは、いわゆる大衆に寄り添う心のこと) 会話のテンポ、 キャラの関わり、 かわいらしいジョークのセンス。 そういう要素の節々に、作者である市川春子氏の人柄を感じられます。 そしてその人柄から読み取れるのは、 この人は読者の心をズタズタにしたい訳ではないよ〜。 ということ。 きっと最後まで読み切った方なら共感してくれると思います。 苦しさの先に希望がある。 これは人間の話。命の話。生と死の話。愛の話。宇宙の話。 火の鳥超えてます。ガチ。

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