サスペンスかと思ったらオカルトかと思ったら異能バトルでもうなんでもありだがとにかく絵がべらぼうに上手いし話が上手いし漫画が上手い!第一巻はストーリー的には導入って感じだがとにかく密度が半端なくて満足度がエグい。
そして女主人公の雑誌記者・蘭がめちゃめちゃ不死身。危ない橋渡りまくって数ページに一回殺されかけて大怪我しまくってるのになぜかまだ生きてる。綾辻行人の『Another』なら20回は死んでる。
オビによると四季大賞作家の初連載らしいです。道理で面白いし上手い。骨格と筋肉と背景と顔芸にこだわりを感じる。
特に感心したのは、作中「ゲーム」の参加者には身体のどこかにスティグマのようなものが刻まれており、主人公にはおへその上辺りにそれがあるため合法的にお腹と下乳を書き放題なのである。作者天才か。

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ありふれた職業で世界最強
主観なので駄作とまでは言い切りたくないが…
ありふれた職業で世界最強
mampuku
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 男子中学生の妄想ノートを延々と読み聞かせられてるみたい。笑  なろう系のファンタジー小説って多かれ少なかれそういう厨2要素がありつつ、ストーリーを構成するある種の技術によって、カタルシスや萌えなどで読者を気持ちよくしてくれるエンターテインメントに昇華されてる、特に人気の作品は大体そうだと思うんですけど、この「ありふれた~~」という作品に関しては"厨2要素"どころか剥き出しの妄想そのものを読ませられてるみたいです。残念なことにコミカライズ担当の絵が上手すぎないのもそれに拍車をかけてる感じがします。  ナードで陰キャラなのに"何故か"クラスの中心的グループから一目置かれ、”何故か”クラスのマドンナから甲斐甲斐しく世話を焼かれ、そのせいでクラス中から妬まれている。その後クラス全員で異世界に飛ばされるも"偶然"最強レベルの能力に目覚め、強くて可愛くて従順で自分に好意を向けてくれる少女と出会い、一緒に魔物と戦いながら元いた世界を目指して旅をする。  ……。  いや、わかるんですよ、牛脂で焼けば肉は美味いし苺に練乳かけたら美味しいのはわかるんですけど、これはどちらかというと牛脂に練乳かけてナマで食わされてるみたいな…料理しよ?  ちなみにコミックスの巻末に4ページ程度の書き下ろし小説がついています。短いですが、けっこう読むのがしんどかったです
ダンジョン飯
『ダンジョン飯』最終巻、丸ごと一冊哲学者だった
ダンジョン飯
mampuku
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自由にいきるとは何か 欲望とは何か 社会で暮らしていくとはどういうことか 善悪とは何か 食べるとはどういうことか 現実世界を遥かに凌ぐ多様な人種、生物種、民族、価値観が絡まり合いながら各々がそれぞれの“明日”と向き合っていく。 猫のように気ままに振る舞ってきた獣人のイヅツミはいざ自由な地上に放り出されたことで、本当の自由とは何かという問いに直面する。 そんな戸惑う彼女にマルシルは、嫌いな野菜も我慢して食べ、よく運動し、健康で長生きしてほしいと懇願する。すなわち、自由とは何かという深遠なる問いに対する一つの手がかりとして、「健康に生き続けること」こそが自由を叶える方法なのだと一つの“道”を提示したではなかろうか。 というか自由とか欲望とか語りだすと収集がつかなくなるので簡潔にまとめると、たとえファンタジー世界であろうと変な奴らばっかであろうと、飯を食うという普遍かつ不可避な事象の前ではその人なりの哲学や生き様が現れる。人は思考や欲求によって食事をし、食事によって作られた体、食事によって生きながらえた生がまた新たな思考や欲求を生むのだ。
アタックシンドローム類
想いが濃すぎて原液どばどばなのに後味スッキリ
アタックシンドローム類
mampuku
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効果音などを作る「サウンドクリエイター」とアクション漫画としての「喧嘩」が予想外の化学反応を起こす、第一部ともいうべき前半部分。虚構と現実が入り混じりながら詩的にかつ美しく読者を幻惑する。 そして後半部分では、散りばめられた布石を余さず回収しながら、ただただ勧善懲悪でカタルシス満点のストーリーに熱狂させられる。 そしてラスト(エピローグ)で全体の真相が明らかにされる。一本の映画のような、丹念に編み込まれたストーリーだ。 悪を打ち倒しヒーロー気分に酔いしれる主人公にまんまと感情移入させられ、クライマックスを迎えるとそこにはまさかの裏切りが待っている、この読み口は朝井リョウの小説とよく似ている。節々でルサンチマンやシャーデンフロイデを刺激してくる描写が多いがこれもおそらく作者の罠に違いない。 この意地悪なラストへの感じ方は、受け取り手によって様々だろう。無敵の人や弱者の人たちが傾倒してしまいがちな安易で極端な思想や異世界モノのような居心地の良いコンテンツに対して皮肉でもあり、救いへの希望でもあるのだ。 ちなみに各話のサブタイトルには、色々な映画や音楽などの名前がそのままつけられている(『ネヴァーマインド』『タクシードライバー』など)。作中、私が気づいてない小ネタや引用がまだまだあるのかもしれない。いずれ読み返したときには今とは違う読み方ができるのではないかと楽しみだ。
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岸辺の夢

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【四季賞2020冬 四季大賞受賞作】若き画家の二宮は、実在しない同じ女性の夢を毎晩見ていた。その女性を描き好評を得ていたが、ある日、阿久沢と名乗る男に「見せたいものがある」と自宅に招待される。そこには、「同じ女性」をモデルにした様々な美術品が並んでおり———。(アフタヌーン2021年3月号)
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【講談社販売部驚愕!空前の重版!】実写映画化で話題!『新宿スワン』作者の和久井健が贈る、最新巨編!!ダメフリーター花垣武道は、ある日ニュースを見ていると、最凶最悪の悪党連合”東京卍會”に、中学時代に付き合っていた人生唯一の恋人が殺されたことを知る。壁の薄いボロアパートに住み、レンタルショップでバイトしながら6歳年下の店長にこき使われる日々。人生のピークは確実に彼女がいた中学時代だけだった……。そんなどん底人生まっただ中のある日、突如12年前へタイムリープ!!恋人を救うため、逃げ続けた自分を変えるため、人生のリベンジを開始する!!【各方面から称賛の声!!】2017年の新連載で1番売れたサスペンス漫画!&2017年の新連載で1番売れたタイムリープ漫画!!LINEマンガ総合ランキング1位獲得!!ホリエモンが選ぶ今読むべき漫画11選ノミネート!!鈴木達央 VS. 島崎信長!? 一人三役で熱い掛け合いをした最新PVがYoutubeで公開中!!「鈴木達央 島崎信長 東卍」で検索!!
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