ごめんねやありがとう
※ネタバレを含むクチコミです。
ブス界へようこその河野大樹先生が「センス良。。。」とツイートしていたので読んでみた。たしかにセンス良い。めちゃくちゃ良い。
医者である主人公のもとに、元妻が患者としてやってきた。死ぬまで会うことはないと思っていたのに、生存率30%の大病を患ってやってきた。
些細な諍いで離婚したけれど、何気ない会話をすればあの頃の気持ちを思い出してしまう。好きとか嫌いとかそういうことじゃないけれど、言えなかったことがあったなあなんて思ってしまう。
時間を遡ってやり直すことはできない。でも、積み重ねた時間があるからこそ後悔を終わらせることはできる。人生って面白い。
ストーリーだけ見ると大人っぽいヒューマンドラマなのに、テンポのよい会話と小ネタ満載なのでしんみりする暇を与えてくれない。
HUNTER×HUNTER読んでない人にもわかるレベルのゴンさんパロディでもれなく笑っちゃうし、元妻の名前にも仕掛けがあって面白い。
小ネタがなくても成立するけど、こういうのが夫婦の身内ノリとしてあったんだろうなあと想像力を膨らませてくれていいアクセントになっていると思った。
言葉を使うところと使わないところの緩急も素晴らしい。センスとはこういうことか……。
亀田。職業「医師」。病院で診察業務を行う彼の元を訪れたのは、7年前に離婚した元嫁だった。新しく築いた家庭を明るく自慢する彼女だったが、生存率30%の大病を患っていることがわかり...