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アイドルものとしても面白い
私のアリカ 藤沢もやし 隈屑
名無し
推しの子の影に隠れてる感は否めない作品だが個人的には現行の数多あるアイドルモデルの漫画では一番面白い作品。 それはもちろんさまざまな作品を読んできた私の主観的評価になるわけだが、まずは「読んでみろ」と、読めばわかる。 原作は『御手洗家、炎上する（ネトフリでドラマ化）』の藤沢もやし氏。 彼女の「アイドル愛」を詰め込め込んだ得意のサスペンスを背骨に個性豊かなキャラクターたちのドラマを描き、強烈な展開と粘着性のある引きで読者を飽きさせない物語になっている。 ただ女性作家感が非常に濃く作品に投影されているため万人よりも女性よりの作品になっているのが非常に惜しい。ここをクリアできれば大作家になれるのではないだろうか。 また作画の隈屑。氏は『私のアリカ』がデビュー作となっているが藤沢もやし氏の原作（人物描写）を十分に表現し、新人にしては説得力のある高い絵力で今後の活躍にも期待できそう。
仮説だけど、ルリとちひろの間にあるとされる「2人だけの絆」と、アリカのブログに記された「裏切り」のメッセージはどちらも薬絡みというのはどうだろう？
例えば、ルリはグリムで虎芝たちから買った薬を使用していて(連日ほとんど不眠不休で活動を続けられているのはこのため？)、ちひろはルリの薬の購入を経済的にサポートしている？ というのが「ルリとちひろ、2人だけの絆」
途中から真世と入れ替わるようにグリムに連れられてきたアリカは、どこかでルリとちひろの薬物への関わりに気付いてちひろを説得したり、単身グリムに何度も赴いて虎芝や松尾たちに「薬の提供をやめてほしい」と頼み込むなどして、ちひろやルリ、ひいてはりりトリのために懸命に行動したものの、結局は何も変わっていなかったと武道館ライブの時に気付いてしまったのが、ブログに隠された「裏切り 助けて」のメッセージ
みたいに繋がるのではと考えてみた。
もしかしたらアリカはメンバー(ルリ・ちひろ？)への薬の提供を辞めさせるために「グリム」で何度も虎芝・松尾達との交渉を重ねた末、彼らへ“相当の対価”を払うことでやっと約束を成立させたのかもしれない。 (キャスパーにグリム通いを暴露されたのがちょうどその頃だった？)
しかし、それから暫く経った武道館ライブの時にメンバーの誰かが薬を使っているのを見たか知ってしまったアリカは、ライブが終わったその足で「グリム」に向かい、約束を反故にされたと虎芝に抗議したが埒が明かず、翌日の練習後に薬を使っていたメンバーを直接問い質そうとしてあの非常階段でのシーンに繋がっていった…という感じなのかな。