もしよければ、「ラブラブエイリアン」の1巻を副読本として、読んで欲しいかもです。
ミッシングコード」に出てくる女性検事、篠原サツキのことも分かりますし、「アンチドレス」の前提となっている、虚装とか、薄っぺらいファッションに対するアンサーもありますので、是非ですわ。

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まみこ
まみこ
1年以上前
とにかくオモシロ・ポイント多過ぎな一冊なのです。 岡村星の、時々出る嫌な暗さが、ここでは大全開。 沙村広明の一人では、出来ないタイプの暗さがあるのですよね。 とは言え、岡村星作品に時々出る、諧謔とかオモシロトークが随所に出て、これがこの作品を特別なものにしていると思うのです。 「樫村一家の夜明け」は、沙村広明テイスト強めで、このアクションカットは、彼にしか描けないよなぁ、と思いつつ。 でも、この引きこもりの長男と、妹、亡くなった母、親父さんとの関係性は、やっぱり岡村星のシナリオが重要なのかな、という気もしています。 「アンチドレス」は、雑誌掲載時には、何も分からん?と思っていたのです。でも単行本で読むと「ミッシングコード」の前フリとして、めちゃくちゃいい話です。 基本的に、岡村星作品は「コミュニケーション不全をどうにかして克服する」が、すべての根底にあるんです。ド直球の「誘爆発作」は途中で挫折しちゃったけど、「ラブラブエイリアン」は、それを優しく包んで出してくれた訳ですし、この作品もそうです。 最終話の志田の「とてもお似合いですね/あなたが綺麗な人だから/ワンピースもとても素敵に見える/本当にステキです」なんて、滅多な覚悟では書けないセリフだと思います。それを三話でまとめて説得力を持たせる岡村星の作劇術、流石の切れ味です。 「ミッシングコード」は、最初話の「樫村一家の夜明け」の長男、樫村タダシと、「ラブラブエイリアン」の篠原サツキが交差する、(所謂)「マルチ・ユニバース」であって、ここがオモシロ・ポイントです。 「ラブラブエイリアン」では、どうしようもない、だらしない生活をやっている篠原サツキが、シリアスな仕事をやっている、のもオモシロ・ポイントですしね。(「ラブラブエイリアン」一巻vol.11 「私だって自分がだらしない事知っているわよ!!」) ラストの独白「そう私たちはやるしかない---だって/今こうして生きているのだから」は、また最初話の「樫村一家の夜明け」の「…人生は厳しい/それでも生きる価値はある」に繋がっていて、この一冊を特別なものにしていると思うのです。 こういう噺は、岡村星の単体だとグズグズになりそうなのですが、四話で収められたのは、流石は旦那さんの力量かなー、と。 強引にまとめると、夫婦合作、と言うのを差っ引いても、お互いに出ないテイストが、導き合って、めちゃくちゃオモシロです。

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まみこ
まみこ
1年以上前
とにかくオモシロ・ポイント多過ぎな一冊なのです。 岡村星の、時々出る嫌な暗さが、ここでは大全開。 沙村広明の一人では、出来ないタイプの暗さがあるのですよね。 とは言え、岡村星作品に時々出る、諧謔とかオモシロトークが随所に出て、これがこの作品を特別なものにしていると思うのです。 「樫村一家の夜明け」は、沙村広明テイスト強めで、このアクションカットは、彼にしか描けないよなぁ、と思いつつ。 でも、この引きこもりの長男と、妹、亡くなった母、親父さんとの関係性は、やっぱり岡村星のシナリオが重要なのかな、という気もしています。 「アンチドレス」は、雑誌掲載時には、何も分からん?と思っていたのです。でも単行本で読むと「ミッシングコード」の前フリとして、めちゃくちゃいい話です。 基本的に、岡村星作品は「コミュニケーション不全をどうにかして克服する」が、すべての根底にあるんです。ド直球の「誘爆発作」は途中で挫折しちゃったけど、「ラブラブエイリアン」は、それを優しく包んで出してくれた訳ですし、この作品もそうです。 最終話の志田の「とてもお似合いですね/あなたが綺麗な人だから/ワンピースもとても素敵に見える/本当にステキです」なんて、滅多な覚悟では書けないセリフだと思います。それを三話でまとめて説得力を持たせる岡村星の作劇術、流石の切れ味です。 「ミッシングコード」は、最初話の「樫村一家の夜明け」の長男、樫村タダシと、「ラブラブエイリアン」の篠原サツキが交差する、(所謂)「マルチ・ユニバース」であって、ここがオモシロ・ポイントです。 「ラブラブエイリアン」では、どうしようもない、だらしない生活をやっている篠原サツキが、シリアスな仕事をやっている、のもオモシロ・ポイントですしね。(「ラブラブエイリアン」一巻vol.11 「私だって自分がだらしない事知っているわよ!!」) ラストの独白「そう私たちはやるしかない---だって/今こうして生きているのだから」は、また最初話の「樫村一家の夜明け」の「…人生は厳しい/それでも生きる価値はある」に繋がっていて、この一冊を特別なものにしていると思うのです。 こういう噺は、岡村星の単体だとグズグズになりそうなのですが、四話で収められたのは、流石は旦那さんの力量かなー、と。 強引にまとめると、夫婦合作、と言うのを差っ引いても、お互いに出ないテイストが、導き合って、めちゃくちゃオモシロです。
樫村一家の夜明け

夫婦合作!!

樫村一家の夜明け 沙村広明 岡村星
かしこ
かしこ

元々2人のファンだったのでご夫婦と知って大興奮しました!私の勝手な妄想ですが夕飯時に晩酌しながら漫画談義とかしてそう…。後書きで嫁のかき揚げが美味いって惚気ていてニヤニヤしました。岡村星先生が作ったネームを沙村広明先生が直してくれるってエピソードが語られてましたが、ストーリーもお互いの意見を取り入れて作ってるんだろうな。収録作品全て面白かったです!! 以下、個人的な作品ごとの感想です。 「樫村一家の夜明け」引きこもり息子の苦悩が真面目に語られるところからの親父の本気が炸裂するぶっ飛んだ流れが面白すぎる。何回でも読みたくなる。 「アンチ・ドレス」自分が作ったドレスによってSNSの裏アカで虚勢を張るような女の子になってしまった…と気づいたファッションデザイナーの男が「俺が新しい呪いをかけるんだ」というところ。女達が本来持ってる魅力を活かすことも「呪い」と言うのがいいな。ファッション業界の話だから「何であんな色の口紅が流行ってるんだ…?」とかワードセンスも洗練されていてカッコよかった。 「ミッシングコード」すごい深い話だった。人間はみんな罪深いって本当その通りですよ!今年読んだ漫画の中で一番刺さったかも。

鬼ゴロシ

昏睡から目覚めたジジイによるハードな復讐劇!!

鬼ゴロシ
吉川きっちょむ(芸人)
吉川きっちょむ(芸人)

まだ読んでるところ4話目だけど、かなりハードで面白い!! 街のヤクザたちぶっ倒しまくって無双していた主人公が、5人の仮面被った男たちに嫁と娘を殺され、自分の頭に銃弾ぶっ込まれて植物状態で15年刑務所にいて、出所して子分にお守りされながら飲み行ったら潰した組のやつに包丁ぶっ刺されて道端に放置されて警察に見つかって連れてかれて、運悪く近くで起きてた一家殺人事件の重要参考人として尋問されたら、刑事が自分の家族殺した仮面のやつと同じ話を始めて・・そして、15年の眠りから意識を取り戻す!!!!ここまで一話!! ここから凄絶な復讐が始まる!!!! 熱い!!熱すぎる!!!! 河部真道先生の漫画は、鎌倉末期の『バンデット』、近未来のディストピアを描いた『KILLER APE』と、それぞれ時代こそ違えど、濃くて熱い殺し合いの物語が展開されてきた。 そして今回、ついに現代! そしてこの土地では過去から鬼憑の伝説があるということで土地の背景と業も背負っている!! これからどうやって復讐していくのか、5人は一体誰なのか、ミステリー要素もありつつ楽しみすぎる~!!! 早くも実写映画化してほしい!

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