忘れられない恋愛がある
若い男女が出会ってから別れるまでを描いた作品。 よくある話と言ってしまえばそれまでだけど、2人の痛みが切実に伝わって辛くなる。 自らのビジュアルを活かしながら、彫師としての夢を叶えていく宇津井くん。 夢は応援したいけど、宇津井くんが有名になっていくことに不安になる幸。 宇津井くんは幸だけを好きなんだから信じてあげてとは思うものの、幸の苦しみもよくわかる。 単純に宇津井くんを信じられなくなったことよりも、宇津井くんを純粋に応援できなくなったことが辛いんだろうなあ…。 結末だけ見るとバッドエンドだけど、こういう忘れられない恋愛があるのはいいことかもしれない。 おまけ4コマを読むとちょっと救われるかも。
男子高校生の宇津井静にはいれずみの彫師になりたいという夢がありましたが、親にも理解されず、学校でもその夢を秘密にしていました。
ある日彼は、クラスメイトの女子・福永幸にその秘密を知られてしまうのですが、秘密を共有する仲となったことで、静と幸は少しずつ親密になっていき、そして、幸の言葉によって静は自分の夢に向かって真っすぐ進む覚悟を決めることになります。
この作品はそんな静と幸、2人の“始まり”から“終わり”までを描く1冊です。
この物語がどういう“終わり”を迎えるのか、この破滅的な愛の結末は刺さる人には深く刺さる作品だと思います!
巻末ではその後を描く続編の制作も予告されていて、そちらも楽しみです!