これからの上達に期待☆
デジタル作画に挑戦することになった川原泉先生のエッセイ本。私自身も「CLIP STUDIOのことクリスタって言うんだ!へぇ〜!」レベルのアナログ人間なので、意味を理解しないまま読んでるところも正直あるのですが、川原先生は私より意味を分かってないまま描いてると思う。まさに「デジタル原始人」のタイトルに偽りなしです!!福田素子先生のお力添えがなかったらこの一冊は完成しなかっただろうな…。結局のところ何も上達しないまま完結している気がしますが、アナログ作画に必要なスクリーントーンは他の漫画家さんにあげちゃったらしいし、とにかく完全移行して新作を描こうと思われているようです。ちょいちょい挟まってくる川原先生の変人エピソードも面白かった。
アナログで描いていたひとがデジタル作画デビューする時のギャップがよく描かれている。
「〇〇するやつ」「△△のマークのやつ」など川原先生のツールに対する捉え方は非常に感覚的で、クリスタを使ったことがある人なら思わず笑ってしまうところもあると思う。福田先生は「原始人」ということばを使ってその隔絶っぷりをイジりながら応援していたが、自分は迫力を感じながら読んでいた。
デジタルツールに親しみがないにもかかわらず、マンガに関わる経験と知識を頼りにすごい勢いで使いこなしていくのが実際の原稿を通して伝わってきたからだ。ギャグっぽく描かれてるが、これは本当にすごいことだと思う。弘法筆を選ばずということわざはいつの時代にも通用するんだなぁ。