小中高時代はクラスの人間関係=全世界って話
この年になってふり返れることだから言えることなのだろうけど、 小中高の人間関係って意味ないよなぁって話。 自分が元々、そこまで友達多くないというのは百理あるが、 それでも、小中高はイジメられることなく無難に過ごせてきた。 なんなら、放課後は遊んだり、ダベる程度のいわゆる「友人」はいた。 それがどうでしょうか。 この歳になって、まだ付き合っている小中高の友人0です。 というか、どのグレードでも、卒業したら一度もあってない。 その程度の人間関係なのに、昔はそれが全てなんですよね。 だから、イジメられて自殺してしまう子がいる。 大したことでもないのに、それが自分の全世界だから。 本作は、それをまさにマンガにしてくれた作品です。 クラスで、ちょっとしたことでハブられてしまった主人公の話。 その時は、酷い悲しみにくれますが、環境がかわることで少しづつよくなっていき、さらに年を食ってくると、あのときの苦しみってなんだったんだろう、大したことないんだなぁと思えてしまったという流れ。 すごく共感できた。 現在進行系で学校内でうまくいっていない全ての人を勇気づけてくれる作品だと思います。 今が全てではないし、将来になれば必ず自分の居場所が見つかるんだってことを感じさせてくれます。 自分もそうでした。 卒業したら会わなくなるような大して面白くもないフワッとした関係でも、将来的にはもっと素晴らしい人たちと出会えます。 事実としてあります。 人間関係なんて、ハブられたら終わり、選ばれなければ終わり、なんかじゃない。 いや、選ばれる必要もない。 こっちから選んでやるわ!くらいなスタンスが調度良いのでしょうね。
クラスでハブられてしまった女の子のお話。誰にでも身に覚えがあるような内容ばかりで思わず自分の中学時代を思い返してしまったし、何よりオチが秀逸でゾッとした。本人にとっては地獄だった半年が他人にとっては存在しないものになっているのが怖い。
半年の間心の支えだったのが重松清のナイフというのが良い話(自分も中学高校と読んでました)。
ナイフの代わりにタバコの空き箱を持ち歩いて起きた出来事があまりに悲惨で、本当に重松清の世界みたいだった。
この作品自体も、エグくて辛いんだけど都会先生の人柄からか不思議な温かさがあってそこもちょっと重松みがありますね。
高校編も楽しみにしてます。