2010年にYOUで連載されていたものなので最近の作品ですね。私はりぼんっ子だったのですが陸奥A子さんの作品を読んだことがなかったので、いつか読まねばとずっと思っていました(それなのにりぼんで連載してた作品じゃないけど…)。

この「花かご便」という作品は、素敵なアレンジメントをしてくれるお花屋さんとそこへやって来るお客さんのオムニバス漫画です。両親が離婚した小学校3年生の女の子の話が印象的でした。「でも本当はずっと心の中に雨が降っているみたい」と言うんです…。登場人物にはそれぞれの事情がありますが、花束には受け取った人が幸せになれるよう願いが込められているので、どの話も世界観が優しかったです。

読みたい
この世界の片隅に

漫画と映画を久しぶりに見返した!

この世界の片隅に
かしこ
かしこ

2025年のお正月にNHK広島放送で映画「この世界の片隅に」が放送されたのは、今年で原爆投下から80年が経つからだそうです。この機会に私も久しぶりに漫画と映画をどちらも見返してみました。 やはり漫画と映画の一番の違いはリンさんの描き方ですよね。漫画では夫である周作さんとリンさんの関係について触れられていますが、映画ではありません。とくに時限爆弾によって晴美さんと右手を失ったすずさんが初めて周作さんと再会した時に、漫画ではリンさんの安否を気にしますが、映画ではそれがないので、いきなり「広島に帰りたい」という言葉を言い出したような印象になっていました。映画は子供のまま縁もゆかりもない土地にお嫁に来たすずさんが大人になる話に重点を置いているような気がします。それに比べると戦時下無月経症なので子供が出来ないとはっきり描いてある漫画はもっとリアルな女性の話ですよね。だから漫画の方が幼なじみの海兵さんと2人きりにさせた周作さんに対して、あんなに腹を立てたすずさんの気持ちがすんなり理解することが出来ました。個人的には男性達に対してだけではなく、当時の価値観で大事とされていた後継ぎを残せない自分に対しての悔しさもあるのかもしれないと思いました。けれどもあえて女性のリアルな部分を描きすぎない選択をしたのは、原作である漫画を十分に理解してるからこそなのは映画を見れば明らかです。 久しぶりに漫画と映画を見返してどちらも戦争が普通の人の生活も脅かすことを伝えているのはもちろん、すべてを一瞬で無いものにしてしまう核兵器の恐ろしさは動きのある映画だから強く感じた喪失がありました。そして漫画には「間違っていたら教えて下さい 今のうちに」と巻末に記載されていることに初めて気づきました。戦争を知らない私達が80年前の出来事を想像するのは難しいですが、だからこそ「この世界の片隅に」という物語があります。どんなに素晴らしい漫画でもより多くの人に長く読み続けてもらうのは大変なので映像化ほどの後押しはないです。これからも漫画と映画どちらも折に触れて見返したいと思います。

野球で話せ

漫画で話せ

野球で話せ
かしこ
かしこ

何を隠そう私も自分の描いた漫画を第11回青年漫画賞に応募していたのです。とはいえ私は記念受験のようなものなので箸にも棒にもかからないのですが…それでも言わせて下さい、私のライバルって中原とほるだったのかよ!!と。いや〜でもこれは完敗です。だって全編を通して「漫画を描くのが楽しい」って感じだったじゃないですか。働きながら漫画を描くのは大変です。やりたいことがあるのは幸せだけど、休みの日なんかに一人で引きこもってコツコツ描いてると「誰にも求められてないものをこんなに一生懸命やって何になる?」と虚しくなります。それよりも情けないのは描きたいから描くのではなく「漫画家になりたいから描いている」という気持ちのブレが起きてしまうことです。それでは本末転倒なのです。だからこそ作中で叔父さんが言っていた『表現を続けなさい』というセリフに胸を打たれて勇気づけられました。それは連載デビューを経験された後も医師として働きながら投稿を続けられたご自身に対しての言葉なのかもしれませんが、私もこんな風に漫画と向き合いたいと思わされる姿でした。いつか私の漫画を中原さんに読んでもらいたい。漫画で話したいです!

ダイヤモンドの功罪

最新話で綾瀬川が覚醒したぞ!!

ダイヤモンドの功罪
かしこ
かしこ

最新話でついに!綾が覚醒をしましたね!エヴァで言うところの覚醒と同じ意味なので心配ではありますが、これから益々タイトル通りの「功罪」っぷりを発揮してくれることでしょう。 ということで単行本を読み返してみました。運動神経だけではなく、身体能力、そして頭脳と、スポーツをする為の全てに恵まれた小学5年生の綾瀬川。U12の日本代表でもエースに選ばれ、他の代表選手からも「俺の世代にはずっとコイツがいるんだ…」と恐れられる程の逸材っぷり。しかし綾瀬川の本心は只々みんなと楽しく野球がしたいだけ。そう、綾本人も自分の才能に傷ついているのです。でも誰もそれを知らない。いてもイガくらいかな? 私は野球に関して全くの無知なんですがそれでもハマるのは、これが「才能」の話だから。やはり圧倒的な才能は人を翻弄するんですよ!!恐ろしやです。 日本代表の並木監督があのまま綾の面倒を見てくれたらよかったけど、このまま足立フェニックスで限界まで投げ続けたらプロになる前に選手生命が絶たれそうで心配ですね。ストーリーの冒頭で何回か高校球児になった綾が出てくるけど「この試合で壊れてもいい…!」と言ってたのが気になる。それがどういう意味なのか。やけっぱちなんだろうか。今のところ理解者になりそうな人が大和しかいないけど、東京と大阪で距離もあるし、大和もプレイヤーになりたそうだし、どうなっちゃうんだろう…。 将来は大谷さんのようになってくれたらいいのにな〜と思うのも綾にとっては大きなお世話なんだよね。とにかくハッピーエンドであってくれ!!と願いながら読んでます。

本棚に追加
本棚から外す
読みたい
積読
読んでる
読んだ
フォローする
メモを登録
メモ(非公開)
保存する
お気に入り度を登録
また読みたい
七ツ星の幸福

七ツ星の幸福

幸せになりたい。でも――私の幸せって何だろう???出産のため里帰りをしたものの、ママは何にもしてくれない!一人ぼっちの誕生日…別れた彼氏に電話したい。周りはいろいろ言うけれど、独身主義ってまちがってる?恋愛、結婚、出産、老後…悩み多き三人娘と家族にまつわる物語。【収録作品】ボクは何でも知っている

恋する土曜日

恋する土曜日

上原季里子32歳、OL。恋も仕事も順調!!だけど、彼の仕事関係にトラブルが発生して…。彼の側に居たい!季里子がとった行動は!?心ZIGZAG大人の恋愛ストーリー。【収録作品】恋する土曜日/LOVEMEDO/12月のloneliness/夜が明けるまでに/CHEEKTOCHEEK

ZUM ZUM ZUM

ZUM ZUM ZUM

新婚さん、33歳独身男性、55歳美貌の元CA、2歳の猫、78歳で大恋愛中の男性、おっかけ主婦――。1部屋1部屋にあるものは、どこにでもある日常のささやかで大切なシアワセ。アンティークなマンションに住む人々の、様々な生活と人生をやさしく描くシリーズ。

ペパーミントに紫

ペパーミントに紫

インテリアショップで働く久里子は、もうすぐ33歳。同棲中のカレはいるけど、元カレの結婚を知りちょっとショックで…。揺れる女ゴコロを描いた表題作他、読み切り4編収録。【収録作品】ペパーミントに紫/BRILLIANTでいこうじゃないか/夏椿姫/愛と涙の1/16cc/赤頭巾ちゃんに気をつけて

ハートの惑星

ハートの惑星

思い起こせば、中3がはじまりだった!!いつも同じ人を好きになってしまう時子と花歩。恋のバトルは、いつまで続く……!?GO!GO!ワンサイド・ラブストーリー【収録作品】Miss.アメジスト/真夏の海辺/ハートの惑星/パーティーはそのままに/薔薇の理由

きのうみた夢

きのうみた夢

【甘酸っぱい青春群像】おっとりした雛ちゃんと、世界的チェリストを目指す元気な女の子、駒ちゃんは高校1年生。そんな2人が恋や夢や友情にがんばる姿を、乙女ちっくの名手A子タンがやわらかに描いた。誰でも経験しているあたり前の日常が特別に感じる物語。 【同時収録】Twinkle Twinkle あの娘の横顔

歌い忘れた1小節

歌い忘れた1小節

【揺れる思春期を描く、純情ロマンス】高校生の沙知と蔵太郎は、中学からの親友同士。お互いを特別に思っているが、気持ちを伝えられないでいた。しかし、沙知が1人旅をしたことで2人の関係はギクシャクしてしまい…。陸奥A子が紡ぐ、おとめちっくラブストーリー。 【同時収録】木枯しソングでスキップラララ/マジカルミステリー・インスタントコーヒー

流れ星パラダイス

流れ星パラダイス

【芸術家の青年と、うら若き乙女のほんわか純愛物語】浪人生の多菜子は真夜中の散歩中、夜逃げをしている青年に偶然出会ってしまう。次の日の夜、再び出会った彼に多菜子はお弁当を手渡し…。陸奥A子が紡ぐ、珠玉の短編集! 【同時収録】陽気なブルー・カナリア/月のベンチで待っているから/薔薇とばらの日々/Sweet Party

幸せになれそうな優しい世界観にコメントする
※ご自身のコメントに返信しようとしていますが、よろしいですか?最近、自作自演行為に関する報告が増えておりますため、訂正や補足コメントを除き、そのような行為はお控えいただくようお願いしております。
※コミュニティ運営およびシステム負荷の制限のため、1日の投稿数を制限しております。ご理解とご協力をお願いいたします。また、複数の環境からの制限以上の投稿も禁止しており、確認次第ブロック対応を行いますので、ご了承ください。