話題になっていたので、読んでみたが色んな意味でたまげました。

まがりなりにも主人公は高校教師であったにも関わらず、
嫁さんがパチンコで借金をし、挙げ句失踪してからの堕ちっぷりがすんごい。

本人もパチンコにハマって~くらいの情報だったのだが、読んでいくうちに、もう人間としてどうなの?というくらいの堕ちかたは、空中きりもみ降下してドブの中という感じ。
ただ思いつくまま、欲のまま生きている。

嫁さんの行動もよくわからない。
ある時は、すべてを捨てて逃げ出すのに、そのまま舌の根も乾かぬうちに子供が大事みたいな素振りもする。

主人公も嫁も、まともそうに見えるから、そのギャップが逆にすごい。
真顔でクズな感じは、一周回ってホラーに近かったす。

ふりまわされる息子がホントに可愛そうだなぁと思いました。

そんな息子以外の登場人物全員がクズなのですが、1人だけ、そう1人だけまともな人がいます。

借金取りの金融屋です。

仕事はまともなじゃないし、風体もまるっきりヤクザのそれなのですが、クズ親以上に主人公の息子を気にかけたり(昔、この金融屋も同じ境遇だったから共感しての行動。これもまた泣ける。)人情深い行動をして、ひたすらこの漫画の癒やしでした。
口や粗暴は悪いですが、ここぞという時に、ちゃんと助けてくれる感じ、好きですね。
最後の最後まで、良い人なのも良かったです。

しかし、この良い人には…名前が…ないのです!
(この漫画の本当に恐ろしいのは、人間がパチンコにハマって堕ちることよりも、こういうところなんじゃないか?)

思わず何回も読んだり、ネットでも調べましたが、名前が「金融屋」以外ないっ…。
クズにしか名前がつかない世界線なのか?とさえ思いました。

全般的に胸糞悪い展開が続きますが、こんな人生もあるのかと社会見学のつもりで読むと非常に面白い作品だと思います。
俗称パチンカスの末路は、存外こういう感じなのかもですね。

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だれでも抱けるキミが好き

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六文銭
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ようこそ!FACT(東京S区第二支部)へ

嘘か真実か陰謀論

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六文銭
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珍遊記2~夢の印税生活編~

奇跡の続編

珍遊記2~夢の印税生活編~
六文銭
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小さい頃、色んな意味でトラウマを植え付けられた珍遊記。 当時、絵を見るのも怖くて、だけどドラゴンボールは読みたいから、珍遊記のページにはいかないよう恐る恐るめくっていたのも、今となっては良い思い出です。 本作というか、著者を語る上でもはや絵柄に触れないのは無理なのですが、とにかく子供がみたら泣き出すような絵の濃さ。 特に婆さんキャラのシワがえぐい。 下品な下ネタも満載で絵柄と相まって、初見の方は気分悪くなると思うんですが、、、 著者が、現在、子供向けの絵本作家としても活躍しているというから驚きしかない。 謎に時代を感じる。 さて、本作の内容だか、前作珍遊記の続編という立ち位置だが、前作をなぞりながら、その裏で起きていたことを描きながら始まる。 もう一つの怪作、漫遊記とも繋がっているので両方知っているとより面白いのだが、正直、何も知らなくても大丈夫だと思う。 著者の作品を知ってる人ならわかると思うが、ストーリーはあってないようなもので、とにかく勢いが魅力。 そこは本作も健在で十二分にある。 映画化もした作品だが、玄人受けとか言うつもりもないが、毒にも薬にもならない作品と異なり、モノづくりに携わる人間に、何らかのインパクトを残す作品なんだろうってことは理解できる一作です。

れんちゃんぱぱがっさつばん
連ちゃんパパ【合冊版】
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