あらすじ最後の妻捜し!? 再婚したら子供を押しつけられてしまったけれど、仕事も安定し新しい妻の実家ともうまくいっていたと思ったら…。ひとつのきっかけから家庭崩壊!? 子供と引き離されてしまい、取り返すためには元妻を見つけなくてはならなくなって…。しかし探せど探せど見つからない。こうなったらもう…パチンコしかない! 仕事も手に付かず、捨て鉢になっていたらまたまた家を追い出されてしまい…。最後はやっぱり元妻に頼るしかないと、再び子連れで妻を探して放浪生活。七転八倒、艱難辛苦を舐めた一家の結末は!?
話題になっていたので、読んでみたが色んな意味でたまげました。 まがりなりにも主人公は高校教師であったにも関わらず、 嫁さんがパチンコで借金をし、挙げ句失踪してからの堕ちっぷりがすんごい。 本人もパチンコにハマって~くらいの情報だったのだが、読んでいくうちに、もう人間としてどうなの?というくらいの堕ちかたは、空中きりもみ降下してドブの中という感じ。 ただ思いつくまま、欲のまま生きている。 嫁さんの行動もよくわからない。 ある時は、すべてを捨てて逃げ出すのに、そのまま舌の根も乾かぬうちに子供が大事みたいな素振りもする。 主人公も嫁も、まともそうに見えるから、そのギャップが逆にすごい。 真顔でクズな感じは、一周回ってホラーに近かったす。 ふりまわされる息子がホントに可愛そうだなぁと思いました。 そんな息子以外の登場人物全員がクズなのですが、1人だけ、そう1人だけまともな人がいます。 借金取りの金融屋です。 仕事はまともなじゃないし、風体もまるっきりヤクザのそれなのですが、クズ親以上に主人公の息子を気にかけたり(昔、この金融屋も同じ境遇だったから共感しての行動。これもまた泣ける。)人情深い行動をして、ひたすらこの漫画の癒やしでした。 口や粗暴は悪いですが、ここぞという時に、ちゃんと助けてくれる感じ、好きですね。 最後の最後まで、良い人なのも良かったです。 しかし、この良い人には…名前が…ないのです! (この漫画の本当に恐ろしいのは、人間がパチンコにハマって堕ちることよりも、こういうところなんじゃないか?) 思わず何回も読んだり、ネットでも調べましたが、名前が「金融屋」以外ないっ…。 クズにしか名前がつかない世界線なのか?とさえ思いました。 全般的に胸糞悪い展開が続きますが、こんな人生もあるのかと社会見学のつもりで読むと非常に面白い作品だと思います。 俗称パチンカスの末路は、存外こういう感じなのかもですね。