
ギュッと来る、ハートフルでコミカルなロスタイム
これは良い。すごく好き。 母子家庭で母が交通事故で逝去、残された中2の娘(ニコ)は母が縁を切っていた爺ちゃんと共に暮らすことに。 ニコの心情の描かれ方や表情がとても魅力的。 おじじを見ててイラッとする(自分がおじじ側だからだと思う)ところもありつつ、彼の考えや行動はすごく愛に溢れているなと感じて、読んでいてジワジワと温かくなってくるような作品。 スピリッツっぽい画風でもあるけど、展開とかテンポとか全体のまとまりが上手くて、講談社もこういうの求めてたんだなぁーって勝手に思いました。 まだ始まって2ヶ月の2025年ですが個人的TOP5には入りそうなぐらいイイです。 中庭ちゃんもすげえいいのよねえ…世界平和を目指してこ、みんなで。
SFって用語が難しいしストーリーも理屈も複雑だから読むの割と苦手なんですけど、これは2回よんだらちゃんと全部(たぶん)意味がわかってすごく面白かったです…!
科学実験艦・アポロトスで警備業務をしている主人公・アユムは、自分の上司で恋人である中尉とともに「時空の地平面(分岐世界への入り口)」を生成する際に起きた爆発事故に巻き込まれる。脱出ポッドが1人分しかない状況で、中尉はアユムを撃って気絶させ無理やり脱出させる。1人だけ生還したアユムは、「時空の地平面」へ飛び込び、『20分前の分岐世界にいる中尉』を救おうとするが、そこで『アユムが中尉をかばって死んだ世界から来た中尉』と出会う。
A. アユムが中尉をかばって死んだ世界
B. A世界で生き残った中尉がアユムを助けに来た世界(←この作品の世界線。Bの中尉は死亡)
C. A世界で生き残った中尉とB世界で生き残ったアユムが中尉CとアユムCを生かす世界
…ってことのはず。
B中尉が残した「YESピアス」、物質は時空を超えて残らない(元の世界に戻る)設定を活かしきっててすごい良かった(語彙力)
難しいけどちゃんと理解できるという絶妙な難易度がホントいい。ぜひ他のお話も読んでみたいです。
【掲載ページ】
http://www.moae.jp/comic/shikishoshinjinsen/17